精油について知る2 ~使用時に気を付けたいポイント
昨日は、精油の選び方について書きました。
今日は、今回私が精油を学んできた中で、気を付けておきたいポイントについて触れてみます。なんとなく知っていたけど、「なるほど!」と思ったことが色々あった学びでした。
精油は、植物のいのちが詰まった、生活を豊かにしてくれる叡智。だからこそ、気をつけるべきポイントを押さえて、楽しく取り入れたいですね。
ポイント1 精油は火のそばに置かない
天ぷら油が高温になって火事になることがあるように、油は燃えるというのは知られていると思います。
精油というのは「油」という感じが入っているけど、油とは別物。精油は、油よりも揮発しやすく、分子量も大きく異なる揮発性の有機化学物質なんですよね。
なので、油よりももっと引火しやすい。
精油のボトルをストーブのそばなどに置かないようにしたいです。それから、アロママッサージで使ったバスタオルなど、洗濯しても精油が残っているかもしれないものだったら、例えば乾燥機に入れることは避けて、天日で乾かすか、室内なら手で干して除湿機を回す、などして乾かしたいところです。
ポイント2 抽出方法を見る~光毒性と保存期間
使用目的により、抽出方法を見る習慣を持ちましょう。
香らせて芳香浴に使うだけならいいのですが、オイルで伸ばしてマッサージしたり、化粧品を作るときには、光毒性に気を付けたいものです。
精油の中には、紫外線に反応して肌に強い炎症やシミを引き起こす成分を含むものがあります(光毒性)。精油の抽出方法はいくつかありますが、光毒性のある柑橘系の精油を使いたいときには、割と安価な圧搾法ではなく、水蒸気蒸留法で作られた精油を選びましょう(書いてあります)。
また、圧搾法はダイレクトに芳香成分を得られる方法ですが、劣化が早いので、その点も注意したいポイントです。
ポイント3 精油の経口摂取、精油の塗布
精油の経口摂取。お菓子に入れたり、飲用したりするリスクについて
メディカルアロマでは、豊富な知識を持っている方が、一時的に服用を処方することがあります。私も、ロースイーツ(非加熱で作るケーキやチョコレート)や、お手当ての時に、自己責任で精油を引用することはあります。
けれど、精油はものすごく濃縮されたもの。
そして、経口摂取したら、精油は100%消化器系の臓器に吸収されるそう。
なので、知識なしに安易に飲用するものではないと思っています。どんなものでも、採りすぎると感作といってアレルギー反応が始まったり、肝臓に負荷がかかったりすることがあるからです。
刺激性がないといわれている精油であっても、日常的に長期間同じ精油を使用するのは控えた方がいいと言われます(せめて似た精油に変える、メーカーを変える)。
メディカルアロマを学んで資格を持っている、とか、薬理動態学と言われる薬剤師の分野に精通しているとかでなければ、経口摂取には慎重になりましょう。
精油を垂らしたお水やお茶などは自己責任ならまだしも、友人や家族に提供すべきではない(するならその前にリスクについても説明して承諾を得るべき)と思うし、知識の少ない人に経口摂取を勧めるべきでない(どうしても勧めたいときには、自己責任でと、リスクについても伝えるべき)でしょう。
精油の原液塗布について
飲用と同じく、原液のまま直接肌に塗るのも危険です。
精油は、高い揮発性があり、高濃度に凝縮されている植物性の化学物質であるため、炎症や過敏症の原因になる可能性があるほか、アレルギー反応を引き起こす確率も高いからです。
揮発性が高いと、水分と結合して速いスピードで蒸発してしまうので、皮膚に直接塗布すると、すぐに乾燥して、炎症の原因になりうるのです。特定の精油の分子が皮膚のタンパク質と結合して、だったり、分子量が小さく経皮吸収されやすいため、少量でもアレルギー反応を起こすことがあります。
必ず、植物油、クリーム、グリセリンなどを使って希釈して、低濃度で肌に使うようにします。同様に、目や傷口など、粘膜にも注意が必要です。
濃度は、コスメの場合は1%以下にしたいですが、化粧水→乳液→クリームなど、いくつもアイテムを使う場合には、さらに低濃度(0.5%など)で作っておくと安心です。
終わりに
いい香りがし、それぞれの精油でたくさんの効能を持ち、私たちを癒してくれる精油。使い方を間違えて、例えばアレルギーになったり肝臓を悪くする、など、悲しいことにならないようにしたいと思います。
精油が広まっているのはいいことですが、やみくもな使い方も広がっているように感じています。
きちんと知識を得て、賢く使っていきたいものですね!
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