人生の大先輩たちと健康づくりに取り組む「傾向を知っておきたい」話
前回からの続きです。スポーツトレーナーさん、歯科衛生士さんと一緒に水戸黄門ご一行のようにチームで地域の大先輩方(年齢帯の中心75歳~80代)に「介護予防講座」を実施。「栄養」の講師を担当していた期間に一番感動したこと、それは
「講座を通して生き生きされてきた方が多くいた」ということでした。
「介護予防講座」の受講者さん達は地域のチェックテストなどで当時「運動機能の向上」「栄養の改善」「口腔機能の改善」など何かしら必要とされている方たちです。初回、お会いした際、表情なども含め「元気バリバリ」という感じの方はいらっしゃらずお話を伺うと「散歩がだんだんしんどい」とか「痩せていくのが気になる」といった気がかりなことがある、という方が多くおられました。
毎回のトレーナーさんの指導のもとの運動に加え、口腔機能の大切さを教わる(例:唾液の働きや大切さ、噛むことの大切さなど)、栄養改善の大切さを教わることで学んだ受講者さん達は今思い出しても楽しそうでした。
数か月後の終了のころには「表情」が生き生きとされている方は多い印象でした。(体力測定で記録という点では向上されていた方はおられましたが、みんなではなかったです)。ですが、学んだことを実践(唾液腺マッサージをお家で、とかおかずに使う食品の幅を広げられるなど)して下さる方も多く前より表情が明るい、という方は多い印象でそれはとても嬉しいことでした。
今思うと
・学びの場に出かけていくというのが一種の良い緊張感であり、はりあいになっていた
・学んだことから何かしら「良い習慣」として実践して下さっていた
・仲間がいたのも楽しみだった
などが良かったのでは、と思います。
栄養改善についてはとても複雑と思っています。
個人的に思うにバランスに気をつけながら50代~60代に美味しく食べられていたのがそのまま続くのであればとても良い、講座不要と思うのです。
ですが前回書いたように「低栄養にならない様気をつけましょう」と啓蒙していく必要があるのはいろんな環境や事情が絡み合っているから。
・独居とか二人暮らしなどで家族が多い時のような食品数を使った食事ではない、好きなものだけつまむなどの可能性(栄養素が豊富にならず、たんぱく質が不足したり偏る可能性)。
・買い物が不便とか自炊はしないなどの状況(不足、偏りの心配)
・生活スタイル上、活動が少ない、または心理的な問題などでお腹が空かない、食が細くなる
・噛む、飲みこむなどが以前より辛い
・便秘で食欲が落ちる、とかどこか怪我などをしていることでトイレに行くのが大変なので水分はとらないと思ったりされる(便秘にもなりやすい)
などなどです。
お元気なうちのご高齢者にご自身で「なるべくバランスよくしっかり食べよう」と思って実践していただくのが一番。
家族(子供世代)も「年齢を重ねるとそういう風になりやすいんだ」ということを知っておくだけでも今後対策が打ちやすいかと思います。
しかし「自分たちを育ててくれた親なんだから大丈夫だろう、分かっているだろう」と思いがちです。しかも「大丈夫だよ!」などと言われると「そこまで言うなら」と引っ込みがちです(私もそうでした)。
もし親御さんが痩せてきていたら少し注意深く観察したり話を聴いてみたいものです。
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