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一夜漬けという選択肢

こんにちは、山藤あるとです。

試験本番が近くなると、一夜漬けをする人も出てくると思います。

今回は一夜漬けについて考えてみました。

多くの受験生に最後まで読んでもらえらうれしいです。


一夜漬けのメリット・デメリット

一夜漬けのメリット

 まずは一夜漬けのメリットを考えてみます。

・直前でやったことが試験に出たら正解しやすい

当たり前といえば当たり前ですが、つい最近勉強したことが試験に出たら、まだ忘れる前に解答することができるので、正答する可能性は高くなります。

一夜漬けは試験直前に詰め込む分、直前に触れた範囲も広がるため、そこから出題される可能性も僅かかもしれませんが高まります。

また、一夜漬けしたところから出題されれば、思い出しながら回答することも少ないでしょうから、解答にかかる時間も相対的に少なく、他の問題のために時間を使えるということも考えられます。

・「やるだけやった」と精神的な安定を得られる

特に試験本番の時には、「あれだけ追い込んだんだから大丈夫」というように落ち着ける、あるいは開き直れることで、ある程度精神的に安定した状態で試験を受けられることもメリットと考えられそうです。

試験本番直前でラストスパートしておかないと手を抜いてしまった気になって後悔してしまう方や、まだやれることがあったんじゃないかと不安になりがちな方にとっては、必要な負荷だと思います。

・時間当たりの成果が大きい

直前で勉強したことが出題されると、勉強にかけた時間が比較的少ない分、時間当たりの成果(正答)がかなり大きくなり、結果論手はありますが、非常に効率の良い勉強だったとも言えるかもしれません。

表現は良くないですが、付け焼刃でもある程度やれてしまうことがあるので、これまでの勉強で何も手を付けられなかった分野などについては、一夜漬けする意味が大きいでしょう。

一夜漬けのデメリット

次に一夜漬けのデメリットを考えてみます。

・直前に勉強したことが試験に出るとは限らない

これも当たり前のことではありますが、一夜漬けしたからといってその時にやった内容が試験に出るとは限りません。

下手をすると、無理をした分コンディションを悪化させただけ、ということにもなりかねません。

・当日の集中力の低下等の反動がある

通常はしない程度に夜更かしをするため、いつもよりも集中力が低下している等、睡眠不足によるコンディション低下は避けられません。

一晩くらいなら問題ない、という方もいらっしゃるかもしれませんが、試験本番というシチュエーションで気が張っているために集中力低下に気が付かないだけで、数日にわたって行われる試験本番の間まったく影響がないということもないと思います。

何かのテレビ番組かネットの記事かで、一晩徹夜した時は酩酊状態と同程度の思考力低下がみられるとった話を聞いた覚えがあります。

・一夜漬けに頼ってしまう

答練でも一夜漬けに近い感じで追い込んで勉強している場合、直前にやった内容が答練に出てうまくいく成功(?)体験をしてしまうと、一夜漬けでなんとかなるという思い込みが生まれてしまう可能性があります。

結果、普段の勉強がおろそかになりがちになり、また一夜漬けに頼ってしまう、といった悪循環に陥るおそれがあります。

そもそもの段取りを大事に

一夜漬け不要が理想

一夜漬けのメリット・デメリットは他にもいろいろあるかもしれません。

ただ、そもそも一夜漬けは、その場しのぎの方法であって、なるべく普段から一夜漬けをしないですむように計画的に段取りを考えて勉強していく方が望ましいです。

大事なのは逆算思考で本試験当日までに戦略的に学力を整えることです。

特に答練のたびに一夜漬けするようでは、短くても1年近くある受験生活を乗り切るのは大変です。

一夜漬けは確実に体を蝕みます。
少量では成果に目を奪われて気付かないこともあるかもしれませんが、繰り返せばどこかで反動がきます。

答練の出題範囲を勉強し終えてから答練を受けたいと思う気持ち、そしてそれに向けて一夜漬けでも間に合わせようとする意気込みも大事ですが、そのために結果途中で力尽きては本末転倒です。

一夜漬けはある意味劇薬

コツコツとコンスタントに走り続けていくためにも、頑張り具合の波は大きすぎない方がよいと思います。

このロードレースのたとえでいうと、一夜漬けはゴールスプリントのようなものです。

答練で一夜漬けするとなると、レース途中の山岳賞やスプリント賞でスプリントを仕掛けるようなものです。

その後もレースを続けることを考えると、その後が苦しくなることは想像に難くないです。

その一瞬の勝負がのちのちまで影響してしまう可能性を考えると、あまり常用するようなものではないのだろうと思います。

最後は選択の問題

最後の勝負なら仕掛ける価値はあるが

一夜漬けをするなら最後の最後の一瞬だけではないかと思います。

まさしくロードレースのゴールスプリントのように、勝負所を見誤るとゴールまでもちません。

人によって一夜漬けで上がる実力の程度も違うでしょうし、一夜漬けで下がる精度の程度も違うでしょう。どちらを好むかもあると思います。

結局、一夜漬けはやる方が良いかどうかの問題ではなく、最後は個人の選択の問題です。

自分はどんなタイプか

直前に追い込んだ方がポテンシャルを発揮できるタイプなのか、追い込むとコンディションが崩れやすいタイプなのか、など、一夜漬けによって自分がどういう影響を受けやすいのか、というのはどこかで知っておくほうがよいのかもしれません。

私は一夜漬けをしないタイプでした。

厳密には、コンディション調整を優先するので一夜漬けをしないですむようにしたいタイプです。

日頃から戦略的に勉強していくことを意識していて、一夜漬けで追い込んだ量よりもトータルで勉強した量が自分を支えてくれていたと感じています。

もちろん、一夜漬けで追い込めばその分、トータルの勉強量も増えるのですが、それまでにしっかりやってきたという自負ができるように勉強していたので、追い込みの量がなくなるくらいで自分の自信に影響はないと思えていました。

コンデイション調整を優先したいのも、実力を発揮できずに終わってしまう方が自分はイヤだったというのもあります。

デメリットにも書いたように、徹夜まですれば酩酊状態並みの思考力の低下が起きると考えると、お酒を飲んで試験を受けるかと言われたらそれはしないと答えるのと同じ理由で、一夜漬けはしない選択をします。

好みで選ぶのもあり

仮に、90の実力を一夜漬けによって100にできるけど、一夜漬けすると精度が100%から90%に下がるとします。

一夜漬けすると、実力は100になるけど90%しか発揮できないので結果は90ですが、一夜漬けしないと、実力は90のままだけど100%発揮できるので結果は90になります。

こんな風に単純に数値化できる話ではありませんが、結果は同じでもどちらを選ぶか、好むかという選択の問題に突き詰めればなるかと思います。

いろいろなことを踏まえたうえで、自分が納得のいく方法を選べばよいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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