やり方ではなく、目的を変える効果
この話をすると、相手は必ず「キョトン」とする。
現体重84Kg、身長165cmの僕の体型から想像できないらしい。
僕は高校時代、レギュラーのバレーボラー(セッター)だったことを。
心の疲れ
私の適性体重は60㎏程度だそうだ。
持病の為に毎月1度訪れるひらいわクリニックでいつもと違うお医者さまが担当されると、「体重落としましょう!」と必ず言われます。
このクリニックの医院長とはもう長いお付き合いで、僕が抱える諸問題を数々言うものだから、「気晴らしは必要だけど、飲食飲酒はほどほどに」と、言葉を緩めて仰ってくださる。
僕はその言葉を「盾」にして、ちょっと辛いことがあると大酒を浴びている。
自分に言い訳をしながら、こんなグタグタな生活を、5月末まで続けておったのです。
順調満帆に進むような仕事はこの世に珍しく、想定はしていたものの6月に入ってからトラブルが続出。
その上、複雑な家族環境を構築した父が亡くなり、遺言書があるものの、相続問題は超絶紛糾。
疲弊していた心はさらに疲れ果て、寝ることもままならなくなってしまったのです。
悩みは僕自身?それとも脳?
誰しも日常に波乱が起こることは望んでいないと思います。
心が疲弊してくると、さざ波程度の波乱であっても、心は大きく揺れ動くようになります。
本来ならば波乱でないようなことでも、悩みになっていくのです。
まさに負のスパイラル状態となり、「何故、思うようにならない」とか、どうしようもないことにまで悩みが及ぶのです。
この状況は結構辛いものです。
そんな時必ずインターネットで「メンタルの鍛え方」なぞというものを探すのですが、解決には至りません。
アスリートが強い相手と対戦するときに「ワクワクする」というあの言葉への憧れが膨れていきます。
そんな中、悩みの本質とは何?悩んでいるのは「僕の心?」、それとも「僕の脳?」って思うようになったのです。
ダメもとで、脳に関する勉強をしてみようと思い立ったです。
そして、本屋さんでアレコレと立ち読みをしながら「どれもピンと来ないなぁ~」
と、思っていたときに、手にした「BRAINS」に脳天からビリビリが発せられ、その場で一気に一節を立ち読みしてしまったのです。
これは、いけるかも・・・久々にホームランの手応えでした。
僕の脳は原始人のまま
この本によると、現代人の脳は原始人の頃からあまり進化していないそうです。
これをスンナリ受入れられれば、この本を面白く読破し、自分を変えることが出来ます。
僕は、「現代人の脳は狩猟を生業としていた当時と同じで、動く、つまり運動することが前提で設定されている」に納得したのです。
本の詳細については、本屋さんに平積みされているので、お手にとってお確かめいただきたいと思います。
行き着くところ、運動しない人の脳は、ストレス耐性が低くなり、新たなストレスが生まれると、更に耐性が落ちていくのです。
ならば、運動をすることにより、ストレス耐性は改善していくのです。
ストレスだけではなく、「集中力」・「やる気」・「記憶力」・「発想」にも効果があり、健康な心身を取り戻すことができると説かれています。
これは、もう信じるてやるしかないと決心したのです。
ダイエットへの違うアプローチ
ダイエットへの挑戦にいつも挫けていた僕。
目的を「痩せる・体重を落とす」から、「脳の健康を取り戻す」に変更すると、面白いことが起こりました。
確かに「痩せなければならない状況」ではありますが、僕自身がそれほど困った状況ではないのです。
「カッコイイ爺さん」にはなりたいけど、出来れば楽してなりたいのです。
ところが「脳をストレスに強くする」を目的にすると、運動する必要性がMAXに達したのです。
自分で言うのもなんですが、三日坊主の予感すらしない、新しいアプリケーションに出会って、それをマスターするワクワク感が生まれたのです。
高校を卒業して以来の運動に全身の筋肉が悲鳴をあげ、仕事中にイスから立ち上がる時にも筋肉が痛むありさまです。
以前ならば「明日は休もうか・・・」と思い、やがて止めてしまうパターンなのですが、これが「運動しているぞ」という満足感に変換されるのです。
8月初旬に2人の孫を連れて旅行に行く計画があり「楽しいけれど、きっと疲れるだろうなぁ」と思っていたのですが、このまま運動が継続できれば、孫のパワーに負けないで、3日間を過ごせそうな予感がしています。
チャレンジの発想転換
僕はこのチャレンジを経験して、一つの事を学びました。
それは、結果が同じならば、目的を変えてみるという「発想転換」です。
「ダイエット」を「ストレス体制強化」に変えれば、挑む続ける「力」が湧いてきたように、「ちょっと苦手」なことへのチャレンジに使えそうです。
「パソコンが苦手」だと思っている人は、何度挑戦しても中々前に進みませんよね。
しかし「ゲームは好き」という人ならば、任天堂から発売された「つくってわかる はじめてゲームプログラム」をやってみると、以外に苦手な部分を克服できるかもしれません。
つまり「嫌々」とか「苦手」とか「不必要」とかというネガティブな意識を取り払うものへ、目的を変えればどうでしょう?
僕は、身体を動かすこと以外にあまり拒否反応がないので、うまく言えませんが、「目的」の変更は、チャレンジ成功の大きなテクニックだと思っています。
僕のチャレンジを支えるもう一つの理由
僕が自分で設定した3kmのコース。
8:25に自宅を出発し、しばらくすると杖を使いリハビリの為に歩かれているおばあちゃんに出会います。
動き出しから5分程度は、全身の筋肉が痛みの信号を発していて、ご挨拶をする余裕がなくすれ違います。
2.7km地点ぐらいで、ふたたびこのおばあちゃんに出会います。
僕は、いつもの癖で「おはようございます」とやや大きな声で挨拶すると、おばあちゃんが満面の笑みで「おはようございます」と返してくれます。
僕が約3km進む間に、500mを必至に独りで歩くおばあちゃんの笑顔に僕は嬉しくなってしまうのです。
そして、心のなかで「また、明日会いましょうね」とつぶやいて、最後のダッシュに入ります。
うん、結構、心は健康になってきた様子です。
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