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嵐の映画を観て息を吹き返した話

私は学生のころからの嵐のファンである。 映画ヤッターマンが公開され、テレビの音楽番組ではbelieveが流れていたころ、気がつけばファンになっていた。 私はまあまあこじらせたオタクでもある。 自分の感情がどうにかなってしまいそうで怖くて、きっと自分の心を揺さぶるであろうものほど遠巻きにしてしまう。 そんな私が映画館で、嵐のライブフィルムを観るまで長い時間を要したことは至極当たり前のことだと言えるだろう。 せっかくなら音のいい劇場で、せっかくならいい席で、休みがなくて、と

    • 「心の中で生きている」について

      私は20代なかばのごく平凡な社会人だ。 ここに、祖父を亡くして感じたことを書き記す。 祖父母は4人(それぞれに歳なりにどこか悪くしたりはしているが)健在で、遠方に住んでいることもありコロナ関係なしにざらに数年は会っていなかった。 一年ほど前、祖父の体調が思わしくないという情報が家族に共有された。 率直に言ってもう長くないと言われたものだから、慌ててスケジュールをこじあけて新幹線を予約した。 命の灯が残りわずかとなった祖父は、思い出のなかの祖父より細く軽く年老いていた