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読書について -「バリ山行」を読むに至るまで
元々、文学作品や小説を読む方ではなく、
読書を習慣づけたいと19の時に本屋で手に取った市川拓司作品だけは読み続けたのだけれど、
社会人になってからは、仕事のために資料として社会学や新聞記事、関連法令のパワポや解説書を読むことしかなくなってしまった。
好きな市川拓司作品でさえ、2018年発行の『私小説』は購入して時間がある時に読もうと思って車のダッシュボードに置きっぱなしになっていた。
昨年2023年の春にドラマ化した時、少しは読んでみたのだけど
けっきょく途中までしか読んでいない
(15年勤めた職場を辞めて、失業等給付が受けられる2ヶ月間は自由に時間があった時期だった)
読めても新聞の記事程度であった。
活字は総じて好きなのだけれど、文学作品が読めなくなっていた。
(趣味の読書時間の確保は入浴時間の時だけだったので、基本的に文庫版しか読めなかったり、そもそも読書<睡眠・休息に充てたかったんだよ
単純に、趣味の読書に対してウェイトは低かったってことだ。
今年(2024)の春、
地元の図書館で働きはじめた。
ハロワークの求人をみて
「本に携わる仕事」「図書館で働く」
一度は経験してみたかったことで、求人に応募してみた
試用期間を終えて改めて自覚したのだが、「接客業」が自分には合っていて、好きな仕事なんだとわかった。
これまで「本を借りる」という発想がなく
「図書館は調べるものをする場所」という考えしか頭になかった。
(中学の図書委員になったことあったけど、こんな感じ。
本は資料として手元に置いておきたい「所有物」という意識が強かった)
折角 図書館で働いているのだからと興味のある範囲で
本を借りて読みはじめた。
図書館の本を読みはじめたら、
好きで買ってるマンガ本が読めなくなってるんだよね...
直木賞・芥川賞の発表
図書館で働きはじめたということもあり、
本屋大賞や直木賞・芥川賞の話題にも目(耳)が行くようになった。
本屋大賞発表のニュースをチェックしたものの、
読んでみようという気は起らず、同僚の感想を耳にする程度だった。
好きな漫画家の一人が構成を担当しているコミック版の連載も
毎週楽しみ!ってほどではなかった。
「膳所から来ました」編がはじまりました。みんな読んでね #成天
— 宮島未奈 (@muumemo) July 26, 2024
成瀬は天下を取りにいく - 原作:宮島未奈 構成:さかなこうじ 作画:小畠泪 / 第4話 膳所から来ました① | コミックバンチKai [ https://t.co/UX5pY8LuMY ]
直木賞・芥川賞のノミネートの話題は全然チェックしてなかったんだけど、
発表の記者会見のTVニュースはマジマジと見た。
印象に残ったのが
芥川賞を受賞した「バリ山行」松永K三蔵さんのコメント
芥川賞に選ばれた松永K三蔵さんは記者会見で、受賞したことについて、「大変光栄で、ただ感謝感謝の気持ちでいっぱいです。登山の小説で純文学になじみのない方でも読みやすいかなと思います」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240717/k10014513681000.html
高校の登山部に入っていたこともあり
今でも年に数回程度だけど、近場の山に入ることがあって
山や登山の知識・経験はある程度あるので、読める(読み進められる)のかも!
そもそも「バリ山行」のバリってなんや!?
「山行(さんこう)」の意味は何?と辞書を引いた
自分、一度も「山行」って使ったことがない!
大抵は「山に入る」とか「登山に行く」言っていた気がする。
(ただ「山行」って言葉を知らなかっただけ)
バリ:バリエーションルートに関してだけど
ヒグマが生息する北海道では、話題に上がることはないよね...
高校の登山部なら、安全な最適なルートしか選ばんしね
(「パーティーの安全」という意識しかなかった。やっぱヒグマ怖いし!)
Xで「バリ山行」を検索してみる
作者のアカウントあるじゃん!
お待たせしました⛰️⛰️⛰️
— 松永K三蔵 (@M_K_SANZO) July 28, 2024
本日、第171回芥川賞受賞作
『バリ山行』全国書店にて発売です!
皆さん、登って(読んで)みてください。
純文学はおもしろい。オモロイ純文運動。
「バリ山行」紹介ムービー新Ver(自主制作)
よんコマ(とちょうさん@oshotomjam ご提供) pic.twitter.com/iEuEvSyAQ5
作者の引用RPなのか、ポストの検索で見かけたのかは もう覚えていないんだけど
バリ山行のファンアートを見かけた
松永K三蔵さんの「バリ山行」を群像で拝読。 私自身も山に登るのですが、この本を読むと本当に山の香りがするような感覚を覚えます。山のいいところも悪いところも丁寧に描かれており(1/2) #松永K三蔵 #バリ山行 #読書感想 #よんコマ #ファンアート #群像 #芥川賞2024 pic.twitter.com/0wzx0bU1sE
— とちょう (@oshotomjam) July 24, 2024
このポストを読んで(見て)
読むための行動に移ったのだった
「バリ山行」が掲載されている「群像」該当号は(貸出の)予約が3件待ちだったので、思い切って単行本を購入することにした。
いざ、書店で注文をしようと店内に入ったものの
タイトルがうろ覚えで「バリ、バリ、バリなんだけ?」と思い出せず、
店内に受賞作品の展示があるはず!と、探しましたわ(笑)
レジカウンターで注文をすると
「K三蔵さんのですね」と確認されたのが妙に記憶に残っている。
注文をしてから
作者のXのポストから7月29日の発行日より早くフライングゲットできる情報を見かけた。
自分が住んでいる北海道は輸送のこともあってか、
通常の発売日から遅れて だいたい2日ほど経ってからの発売となる。
(2日ほど遅れるので北海道(蝦夷地)で本を受け取ることを「ブラキストンラインを越える」と個人的に呼んでいる。「ブラキストンライン」って何?という方は調べてみてね)
どうやら、書店でのフライングゲットは7月25日
地元の本屋には早くて27日に販売かなと、頭の片隅に置いといた。
7月26日
書店から注文した本が入荷した連絡が来る。
使わなくなったので留守番電話サービスを止めてから
入荷連絡は「携帯電話の着信のみ」でいいと備考欄に書くようにしている。
この時、予約や注文をしている書籍は5冊程あり
(欲しいマンガ本や雑誌は買って読むのよね)
着信だけでは、どの本が入荷したのか受け取るまでわからない。
(hontoで注文していた時は楽だったのに~ ※サービス終了)
翌7月27日の午前中、仕事の前に書店に立ち寄り受け取ったのは
取り寄せしていたマンガ本だった。
注文時に「(最大)3週間程度かかるかも」と伝えらていたけど、
2週間もかからずに入荷した感じがする。
この日、仕事の休憩時間に携帯電話の着信音が鳴った。
しかも立て続けに書店から二度。
おっ、これは!と思い
次の日は、早めに家を出て
就業前に「バリ山行」を受け取ろうと決意するのであった。