独立のススメ――デザイン事務所YellowHouseの収支をぶっちゃけます!(後編)

2021年1月15日。

Yellow Houseが、クラウドソーシングサービス最大手「ランサーズ」に登録した日である。スキルの殴り合いのバトル・ロワイアル。コネなんかひとつもないぼくは、ここで仕事を得られなければもう後がない――そういうつもりで血に飢えた野獣が巣食うジャングルに足を踏み入れたわけだ。「クラウドソーシングサービスは稼げない」というネガティヴな言説はネットに溢れている。「スキルが高い一部の人間が仕事を独占する」とかなんとか。まあ、ルーキーの気力を削ぐにはじゅうぶんな怪談ばかりだ。

だけど、やる前にあきらめるという選択肢は、少なくともぼくにはなかった。思えばもうほんとうに、無謀な挑戦ばかりしてきた人生だった。倍率500倍からの小説新人賞に何度も挑戦し。カメラを始めてすぐ写真の個展を開く暴挙にも出た。ペンタブを買って数カ月、マンガの新人賞に投稿。結果、小説は文庫化され、個展は大成功をおさめ、マンガは最終候補に残った。やって駄目だった、ということだってもちろんたくさんあった。だけど、どんな高いハードルでも、やらずにあきらめるということだけは、一度たりともない人生だったってことだけは自信を持っていえる。

まどろっこしい前置きは、これぐらいにしておこう。Yellow Houseの厳しい台所事情を、あますところなく下記に示す。2021年3月6日現在の、受注状況一覧である。


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