アバウトタイムを観た
有名なのは知ってたけどあらすじとか全然知らなくて、「なんかタイムトラベルするんだよね」と聞いて、そんな感じなの!?と驚いた。
家族仕事恋愛人生みたいなイメージを持ってたから、意外とフィクション系なのねと興味を持った、ワケだけど、普通に家族仕事恋愛人生の映画だった。むしろ良かった。ガチガチのタイムトラベルものだったとしたら多分宣伝用の写真を間違えてる。
かなりスムーズに話が進んで飽きなかった。映画という限られた時間の作品だからかもしれないけど、普通ならタイムトラベル能力を受け入れて使いこなすまでの一悶着とかあった気がする。
違和感がいくつかある
・家族が仲良すぎ。ちょっと異常なくらいに仲が良い。
→でもこれは歴代の男性陣がタイムトラベルを繰り返したおかげであらゆる危機を回避したからなのかもしれない。
→だとしたらなおのこと共感しにくい。
・タイムトラベル能力を駆使して手に入れた幸せを見せられて、こちらはどうすれば?
→タイムトラベルしなくても毎日は幸せ、みたいなメッセージで終わってたけど、その幸せな毎日をタイムトラベルで手に入れましたよねと問いたい。
いや、これについては違う意見もあって
たぶん、タイムトラベルしてもしなくても幸せということを言いたいのかなとも思う。
初恋の人と上手くいくことを諦めたり、妹の事故を受け入れたり、お父さんの死を受け入れたり、そういうのがあっても幸せだよねみたいな。
幸せというか、結局は同じよね、という…。
タイムトラベラーが幸せを語るなよと思う一方で、まぁトラベルした人が言うから説得力があるんだなとも思う。
タイムトラベル要素は過去への執着とかを意味してると思うんだけど、
その執着が原動力になって生み出される幸せと、今ある幸せはそこまで変わらないのかなと、
そんな感じのことを考えた。
ところで、この手の作品で主人公がここまでフラットなのは珍しい気がする。
大前提、家庭環境が良好すぎて捻くれるチャンスもなかったんだとは思うが、強いて悩みをいえば彼女欲しいな程度の男。
タイムトラベルしなくたって幸せだったし、タイムトラベルしても幸せだったんだから、全てを幸せだと正しく認識できる人間という時点で、この映画に出ない方が良かったと思う(?)
もっとデカデカのコンプレックスを抱えてたり、タイムトラベル能力に依存して破滅するところまでいく感じの主人公ならまた違うメッセージになりそうだ。