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結局「選択しない」よりも「選択する」方が幸せになれる理由

突然の質問ですが、甘い物が食べたい気分の時。バタービスケットサンド チーズ生カヌレケーキどちらも買いたいと思ってしまったら、あなたはどうしますか?

バタービスケットサンド……糖質と資質の織り成す珠玉のくちどけ。濃厚なバターの香りが期待できる。

生カヌレケーキ。ふんわりしたカヌレとチョコレートの甘みに、クリームが味わいを添える。

どちらも甲乙つけがたし。

これが、台湾蜜いもバターどらやきと、台湾蜜いもバターミルクリームどらやきで迷っているならあきらめもつきます。だってどちらか一つを食べれば、もう一つの味は想像がつきますからね。

でも、バタービスケットサンド チーズ生カヌレケーキはお互いに全く違った魅力を放っています。

いわば、しょくぱんまんとカレーパンマンぐらいの差。どちらも食べて見なければ、本当の味は想像できない。しょくぱんまんの紳士的な態度にとろけるべきか、カレーパンマンの天真爛漫な魅力に舌鼓を打つか。どちらが自分にとって良いのか。どちらか一方を選んだら、もう一方を選ぶことはできない。なんという苦しみでしょう!

いやいや。正気に返ってみれば、永遠の伴侶を選んでいるわけではありませんでした。

今問題になっているのは、バタービスケットサンド チーズ生カヌレケーキこれです。

人間(ないしパンの妖精)を選ぶわけではなく、お菓子を選ぶわけですから、そこには第三の選択肢。「両方を選ぶ」が現れるではありませんか。なんで片方しか選んではいけないのでしょうか?

お金? せいぜい数百円のスイーツで尻込みするなんて、何のために社畜をやってるのか分かりません。

カロリー? いえいえ、二つ食べたぐらいでどうにかなるわけありません。夕飯を抜けばいいのです。

こう考えると、一体なんで一つしか買っちゃだめなのか不思議ですね。

どちらを買うか迷ったら、両方買う。

パンが無いならお菓子を食べればいいじゃない。
お菓子で迷うなら全部買い占めればいいじゃない。

この精神です。

でも、こう結論づけて、両方買った瞬間に……。

もうそのお菓子を食べたいという欲求は消えうせてしまうんです。

もし片方だけを選んでいれば、一つを食べている間に、もう片方のことが気になって、欲しくて欲しくてたまらず、執念を燃やしていたに違いないのに。

買い物から得る快楽のピークは、選んで買う瞬間まで。
何事も、買った瞬間、消費する前にどうでも良くなってしまうのです。

選択とは、選択に至るまでの葛藤から得る快楽を楽しむ大人の遊びなのかもしれません。その本質は「選択によって何を得たか」ではなく、選択に伴う苦痛と快楽を味わうことにあるのでしょう。

お金やカロリーが問題なんじゃありません。
結局、両方買うよりも、一つを選んだ方が幸せになれるのです。
だから私はバタービスケットサンドに思いを馳せつつ、生カヌレケーキを食べることにします……。


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#自分で選んでよかったこと

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YeKu@エッセイとか書いてる
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