ペットロスに寄り添うってどういうこと? – 大切なペットちゃんを見送るために
ペットメモリアル ドマーニを開業するにあたり、「ペットロス」という大きなテーマに向き合う必要があると感じました。ペットちゃんを失ったとき、残されたご家族様が感じる悲しみの深さに少しでも寄り添える知識を身につけたいと思い、「ペットロス・ハートケアカウンセラー」の教育課程を修了しました。資格を取ることにこだわらず、まずは寄り添えるための知識を得ることが何より大切だと考えたからです。実際のところ、ご家族様が悲しみの中にいるときに共感できる知識と理解を持つことが大事だと思ったんです。
いざ開業し仕事をしていると、多頭飼いのご家庭でワンちゃんが興奮してしまうシーンや、何かの拍子で事故が起きた場合も考えるようになりました。「応急処置ができたら助けられるかも」という思いから、ペットセーバーの資格も取得しました。もしもの時にどう対応するかを知っておくことで、ご家族様の安心感も増すでしょうし、私自身も現場でもしも何かが起こってしまった時しっかり対応できるようになりたいと思ったからです。さらに、ペットセーバープログラムではターミナルケア、グリーフケア、スピリチュアルケアの3つから成る「トライアングルケア」も学びました。ペットちゃんが病気で弱ってきたとき、または最期が近づいたとき、ご家族様の心にも寄り添えるようになりたいという思いがあったからです。
ペットロスとは? – 大切な存在を失う悲しみ
ペットロスとは、簡単に言えば「愛するペットちゃんを失ったときの深い悲しみや喪失感」のことです。ペットロスは病気ではなく、自然な感情の反応であり、ペットちゃんと暮らす人の誰にでも起こりうるものです。私たちにとって、大切なペットちゃんとの別れは、心にぽっかりと穴が開いたような感覚に近いものがあるかもしれません。特に、愛情を深く注いできたペットちゃんとの別れは、ご家族様にとって計り知れないほど大きな喪失感を残します。
冗談のようですが、「人間の家族が亡くなったときは泣かなかったのに、ペットちゃんのときは泣き崩れてしまった」という話もよく聞きます。ペットちゃんとの日々は、気づかぬうちに私たちの心に深く入り込み、いつの間にか「家族以上」の存在になっているのかもしれません。ペットロスの悲しみの度合いは、人それぞれの感情の深さや、どれだけペットちゃんが家族のような存在であったかによって変わってきます。
ただし、悲しみが少ないからといって、その愛情が浅かったわけではありません。悲しみの感じ方や表れ方は個人差があり、深い悲しみがなくても、そのペットちゃんとの思い出が大切であることに変わりはありません。悲しみの表れ方に優劣や正解はなく、大切なのはそれぞれが心に抱く気持ちを大事にすることです。
家族同然に過ごしたペットちゃんがいなくなるという喪失感は、決して軽く見るべきものではありません。特にペットを飼ったことがない方や、ペットロスの深刻さに気づかない方にとって、「たかがペット」と感じてしまうこともあるかもしれません。けれど、愛するペットを失った人には、その悲しみに共感して寄り添うことが何よりの支えになるのです。
ペットロスに対する共感 – 「分かるよ」って言えることの大切さ
ペットちゃんを失うことで飼い主さんが感じる喪失感は、実際のところ家族を失うのと同じか、それ以上に深いものです。日本ではまだまだ「ペットがいなくなったくらいで、いつまでも引きずるのはおかしい」と感じる人もいるかもしれませんが、実際のところご家族様にとってペットちゃんは家族そのものです。共に過ごした時間、支えてもらった瞬間、たくさんの思い出が積み重なっているからこそ、失ったときの痛みも大きくなります。
ペットロスは誰にでも起こりうるものですし、特に深い愛情でつながっていた場合、その悲しみも非常に強くなります。周囲の方が「どうしてそんなに悲しいの?」ではなく、「それは辛いよね」と理解を示すだけで、ペットロスに悩む人にとって大きな支えとなります。ペットロスの悲しみを共感してくれる人がそばにいることで、少しずつ悲しみが和らぎ、新しい日々への一歩を踏み出す助けになるでしょう。
ペットロスに寄り添うためにできること – 聞き手としての姿勢が大事
ペットを失うことでご家族様がどれほど悲しんでいるかは、その方それぞれの経験やペットちゃんとの関係によって異なります。長く連れ添ったペットちゃんのご家族様が深く悲しまれるかと思いきや、実際には、若いペットちゃんを突然の事故や急な病気で失った場合の方が、悲しみが深くなるケースも少なくありません。「まだまだ一緒にいられるはず」「きっと持ち直してくれる」と信じていた分、予想外の別れは心に大きな衝撃を与えるようです。仕事をしている中で、「まさかこんなに早く別れることになるなんて」と涙ながらに話されるご家族様に接することも多く、突然の別れはご家族様の心に一層深い悲しみを刻んでいると感じます。
一方、老齢のペットちゃんを見送るご家族様の場合、長い時間を共に過ごし、少しずつ心の準備を整えていく方も多いため、別れの悲しみを抱えながらも、落ち着いた様子で受け止められる方もいらっしゃいます。「よく頑張ってくれた」「一緒に長く過ごせた」と感謝の気持ちで見送るご家族様の姿には、ペットちゃんとの時間がいかに大切で愛おしいものであったかが表れているように思います。
こうしたご家族様のお気持ちに寄り添うには、「気晴らしに、こうすれば元気になるよ」などのアドバイスを無理にするのではなく、「分かりますよ」「大変でしたね」と共感の姿勢を示すことが何よりも大切です。相手のお話に耳を傾け、その悲しみに寄り添うだけでも、ご家族様にとっては大きな支えとなるでしょう。
少し話は逸れますが、今後、大切なペットちゃんとの日々を記録し、別れに備える「エンディングノート」を作ってみたいと考えています。ペットちゃんのことを丁寧に書き留め、いざというときに心の準備ができるようなノートです。日々を振り返り、大切なペットちゃんとの時間をより一層大切にしながら、もしものときの心の整理を少しでも助けられればと願っています。
ペットロスのサポート – 専門的な支援と身近な相談
時には、ペットロスがあまりに深刻になり、うつ症状や不安定な精神状態に悩むこともあります。日常生活に支障が出るほどの苦しみが続くようなら、心療内科やカウンセリングのような専門的な支援を検討することも大事です。心のケアに関して専門的なサポートを受けることは、心の傷を和らげ、少しずつ日常に戻るための重要な一歩です。
最近では、ペットロスに悩む人々が集まり、気持ちを分かち合うためのグループミーティングが開かれていたり、ネットでもこうしたグループの募集を見つけることができます。同じような経験を持つ人々が集まり、互いに心情を共有することで、少しずつ気持ちを整理することができるといわれています。悲しみを理解し共感してくれる仲間との交流は、孤独感を和らげるだけでなく、自分の思いを話すことで心が軽くなる効果もあるでしょう。ペットロスを抱える人たちが互いに支え合える場として、こうしたグループも一つの助けになるかもしれません。
また、ペットロスについて学んできた私のような、ご家族様に寄り添える知識を持つ人が近くにいる場合、そういった人に話を聞いてもらうことも大きな支えになると思います。ペットちゃんを失って悲しむご家族様にとって、話を聞いてくれる人がそばにいるだけで「一人じゃないんだ」と感じられ、一人では解決できないことも相談相手がいることで、心が整理されて解決できることもあるはずです。ペットロスに関して学んだ知識を生かし、少しでもご家族様の気持ちが和らぐよう、寄り添えればと思います。
ペットメモリアル ドマーニでは、大切なペットちゃんを心を込めてお見送りできるよう、ご家族様に寄り添ったサービスを心がけています。志太、榛原、南遠地域を中心に静岡県内での訪問火葬を行っており、ペットちゃんに最後の「ありがとう」を伝えるサポートをしています。ペットちゃんを見送るとき、悲しみや不安を抱えている飼い主様が少しでも安心できるよう、心を込めてお手伝いさせていただきます。
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