ペットちゃんとのお別れと「虹の橋」の意味
前回の投稿でペットメモリアル ドマーニの名前に込めた想いのところで「虹の橋」に少し触れたこともあり、今回はこの詩について詳しく書いてみようと思います。この詩はペットちゃんと飼い主が再会できる場所があると信じることで、ペットロスの悲しみを少しでも癒すことができる詩です。多くの方が、この詩に心を寄せ、「いつかまた会える」と思うことで別れの悲しみを乗り越えてきました。
長年にわたり、作者不明の詩として語り継がれてきましたが、ある説ではイギリス・スコットランド在住のエドナ・クライン=リーキー氏がこの詩の作者ではないかとも言われています。彼女は、60年以上前に亡くなった愛犬メイジャーへの思いを込めてこの詩を綴り、やがてインターネットを通じて欧米に広まり、世界中で愛されるようになったといいます。
現在「虹の橋」という詩は、ペットちゃんを愛する方々の心に寄り添うために他の作者によって続編が加えられました。原作、第二部に加え、日本人作家の芝山弓子さんによる第三部「雨降り地区」という詩も、ペットロスで悲しむ方に寄り添う内容となっています。各部の内容とともに、「虹の橋」が伝えるメッセージや、さまざまな解釈についてもご紹介します。
原作「虹の橋」のあらすじ
原作では、天国のそばにある「虹の橋」という場所が描かれます。ここは、ペットちゃんたちが飼い主と別れた後、再び出会える日を待つ場所です。亡くなったペットちゃんたちは、虹の橋のたもとにある草原で幸せに遊びながら、いつか迎えに来てくれる飼い主を待っています。再会のとき、ペットちゃんと飼い主は虹の橋で出会い、共に天国へ向かうのです。
この詩は、「またあの子に会える日が来る」「天国の手前で幸せに暮らしてくれている」と信じることで、別れの悲しみの中に温かな光を見出し、飼い主にとって心の支えとなっています。
第二部「虹の橋にて」のあらすじ
虹の橋には、飼い主とペットちゃんの再会だけでなく、「大切な誰か」との出会いを果たせなかった動物や人間も集まってきます。愛されることを知らずに亡くなったペットちゃんたちは、虹の橋のそばで悲しみを抱えていますが、奇跡的に誰かと出会うことで、ようやく愛される喜びを知ります。この出会いが、ペットちゃんたちにとって初めての「大切な誰か」となり、互いに支え合いながら虹の橋を共に歩き、天国へと向かっていくのです。
この第二部の詩は、愛されることを知らずに旅立ったペットちゃんたちのために綴られており、愛の尊さと救いが描かれています。どのペットちゃんも、虹の橋での出会いによって安らぎを得ることができるという願いが込められています。
第三部「雨降り地区」のあらすじ
虹の橋の入り口には、「雨降り地区」と呼ばれる場所が広がっています。ここでは、冷たい雨が降り続き、ペットちゃんたちは寒さに震え、どこか寂しげに過ごしています。この場所にいるのは、地上に残された飼い主が深い悲しみに囚われているために、天国へと向かうことができないペットちゃんたちです。彼らは冷たい雨に打たれ、地上の「誰か」が流す涙を感じながら、寄り添い続けています。
「雨降り地区」にいるペットちゃんたちは、時が経つにつれ少しずつ悲しみから解放されることもありますが、なかにはずっとその場所から動けない子もいます。それは、地上の「特別な誰か」が深い悲しみから抜け出せないでいるためであり、ペットちゃんはその誰かが心を癒し、前を向いて笑顔を取り戻すまで、同じ悲しみを抱えながら寄り添い続けているのです。
この物語は、飼い主さんに少しずつでも悲しみから抜け出してほしい、そしてペットちゃんが天国で穏やかに過ごせるようにと願う、あたたかなメッセージを届けているのかもしれません。少しずつ心を前へと向けてほしいという願いが込められているように感じます。
この「雨降り地区」を描いた芝山弓子さんは、日本独自の視点から、ペットロスに苦しむ飼い主さんたちの悲しみに寄り添うためにこの物語を加えました。芝山さんは残念ながら2005年に他界されていますが、彼女の手によるこの物語は、多くの飼い主さんたちの心の支えとなり、今もなお愛され続けています。
「虹の橋を渡った」という表現について
よく「虹の橋を渡った」という表現を耳にしますが、これは本来の詩の内容とは少し異なっています。詩の中では、ペットちゃんたちは天国へ向かう途中の「虹の橋」のたもとで、再会するその日を静かに待っているとされています。しかし、「虹の橋を渡った」という表現には、「愛するペットちゃんには天国で安らかに過ごしていてほしい」という、飼い主さんたちの優しい気持ちが込められているように感じます。
一言一句にこだわるよりも、「どうかあの子が幸せに暮らしていてほしい」「寂しい思いをせず、天国で私たちを見守っていてほしい」という願いが込められたこの表現を、大切に受け止めることが大事だと思います。実際に、「虹の橋」という詩は長い年月の中でさまざまな人々の解釈や物語を受け入れながら、自然と2部、3部といった続編が加えられてきました。この詩がこうして多くの人に愛され続けてきたのも、各部が飼い主さんたちのさまざまな気持ちに寄り添い、心の支えとなっているからではないでしょうか。
「虹の橋を渡った」という新しい解釈や、それをきっかけに生まれた続編が自然に受け入れられてきたのは、「虹の橋」が、ペットちゃんを愛する人々の心をつなぐ詩であり、詩が共感や慰めをもたらしてくれる存在だからこそだと感じます。それぞれの飼い主さんが、この詩に自分自身の気持ちを重ねていることが、この詩の本当の力ではないでしょうか。
虹の橋に託す想い
「虹の橋」の詩の本来の物語では、ペットちゃんは虹の橋のたもとで、飼い主と再会する日を静かに待っているとされていますが、「虹の橋を渡った」という表現には、「あの子には天国で安らかに暮らしていてほしい」という飼い主さんたちの優しい気持ちが表れています。この表現が長年の間に生まれたのも、飼い主さんがペットちゃんの幸せを願う愛情が形を変え、詩の解釈に新しい物語が重ねられたためかもしれません。こうした新しい解釈や、詩に加わった続編は、詩の細かな意味にとらわれることなく、それぞれの飼い主さんに寄り添い、心の支えとして受け入れられています。
「虹の橋」は第一部の詩が語る元の物語に加え、運命の出会いを果たせなかった動物たちの姿を描く第二部、そして悲しみから抜け出せない飼い主を見守るペットちゃんたちの切ない姿を描いた第三部「雨降り地区」へと広がってきました。特に第三部の「雨降り地区」は、日本の作家・芝山弓子さんがペットロスで悲しむ方々の心に寄り添うために書き加えた物語です。地上に残された飼い主が悲しみの涙を流し続けるため、虹の橋へ進むことができず、冷たい雨の中で佇むペットちゃんの姿は、飼い主にとっても切なく響くものがあります。この物語は、ペットちゃんが天国で幸せに暮らすためにも、飼い主が少しずつでも悲しみを乗り越えてほしいという優しいメッセージが込められています。
「虹の橋」という詩は、細かい言葉にとらわれることなく、それぞれの飼い主さんが自身の気持ちを重ねられる特別な場所として、長年にわたり多くの人々の心に寄り添い続けています。ペットちゃんが天国で穏やかに過ごしていると信じることで、悲しみの中にも温かな光を見出すことができるのです。ペットちゃんとの思い出は私たちにとってかけがえのない宝物であり、その記憶が私たちを癒し、時に支え続ける限り、「虹の橋」は再会への希望を抱かせてくれる大切な物語としてこれからも生き続けていくでしょう。
どうか、ペットちゃんとの別れが訪れたときも、その別れだけに囚われず、共に過ごした幸せな時間を大切にしてください。ペットちゃんが残してくれた思い出は、あなたの心の中にいつでも存在し、虹の橋のたもとで再会の日を待っているのです。
ペットちゃんとのお別れは、とても辛いものです。ペットメモリアル ドマーニでは、大切なペットちゃんを心を込めてお見送りし、飼い主様の悲しみに寄り添い、最後の「ありがとう」を伝えるお手伝いをさせていただいております。志太、榛原、南遠地域を中心に静岡県内のご家庭へ訪問し、皆様が安心してペットちゃんとの最期の時間を過ごせるよう、移動火葬サービスを通じてお支えいたします。
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