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どれくらい時間かけたらどのレベルに到達できるのか?挫折しない時間の考え方

「新しく何かを始めようと思っているのだけど、どれくらい時間をかけたらいいのかわからない」

「何か物事を始めても思うような成果が得られずすぐ挫折してしまう」
「どれだけやっても成果が出なくて悩んでいる」

こういったお悩み・経験をお持ちではないでしょうか?

この記事では
・どれくらい時間をかけたらどれくらいのレベルに到達できるか。(導出過程を含めて)
・物事に取組むときの挫折を防ぐ時間の考え方
について、自己啓発に目覚めた私がこれまでの知識を総動員して持論を展開します。

この記事を最後まで読めば、きっとあなたが経験する挫折は格段に少なくなるはずです。

ちなみに私は時間に関する専門家では全くありませんが、自己啓発のほどはというと、直近4ヶ月でビジネス書40冊以上読破、書籍購入費10万円以上で、もはや自己啓発中毒なのではないかと思っています。

では本編にまいりましょう。

10000時間で100人に1人の人間なれる

ホリエモンの著書『多動力』にこのようなことが書かれていました。

『10000時間かけたら100人に1人の人材になれる』

(おおもとの出典はマルコム・グラッドウェル氏の著書『天才! 成功する人々の法則』のようです。)

さて、10000時間と言われても一体どれくらい長さなんでしょう?
この問いにパッと答えられる人は少ないと思います。

正解は・・・
1日は24時間ですから、10000時間≒1.1年です。
でもいくら100人に1人の人間になりたいからといって、24時間ひたすら何かをやり続けるのは不可能ですね。
より現実的にはどうかというと、毎日8時間・週5日のペースでやったとすれば4.8年です。

実際に10000時間やったら本当に100人に1人の人間になれるかどうかは、費やした時間の質が影響します。10000時間より少ない時間ですむ人もいれば、反対に多い時間をかけて100人に1人の人間になる人もいると思います。ですので10000時間というのはひとつの目安と思ってください。

『多動力』ではこのように続きます。

Step1
まずある分野での100人に1人の人間になる。

Step2
今度は違う分野で100人に1人になる。そうすると100×100で10000人に1人の人間になる。

Step3
これを繰り返せば1万人に1人、100万人に1人、1億人に1人・・・
と自分の価値を希少化できる。

この理屈はなんとなく納得できますよね。
でも肝心なことはここからです。
いいですか?心の準備は。
声を大にして言いますよ。


私のような凡人には100人に1人の人間になることすら難しいのです!キリッ


完全にドヤ顔です。完全に開き直りです。

でも実際そうじゃないでしょうか?
「おれ、絵描くの他の人より下手だな。才能ないんだな。」
「こんなに野球の練習やってるのに、全然上手くならないな。」などなど

数え上げたらキリがないですが、30年ちょい生きてきて、それなりに挫折を味わってきました。しかも今なお一芸で食ってるわけではないと思っている私にとっては、10000時間をかけて100人に1人になるということすら途方もないことなのです。

そこで発想を転換して
「10000時間で100人に1人なら、その下はどうなっているのか?」
を考えることにしました。

10000時間以下の世界はどうなっているの?

何時間かけたらどれくらいのレベルに到達できるのか、といった話はこれまで見聞したことはありません。完全に持論になります。
(もしかしたら既に同じ主張をする人が既にいるかもしれませんが)

ここからは2つの考え方を使っていきます。

考え方1 パレートの法則
またの名を80:20の法則と言います。20%の働きアリが80%の食糧を調達するとか、20%でコストで80%の成果を挙がっているとか、そういう経験則です。
ちなみに私は二八の法則と呼んでます。(その方が二八蕎麦っぽくて呼びやすくないでしょうか。)

考え方2 フェルミ推定
実際に調査することが難しいような捉えどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算する手法です。

これらを使って考えていきましょう。

10000時間なにかに打ち込んだ人(仕事でも勉強でも)は、その分野で100人に1人の人間です。この人はその分野で常に100点を出せる能力があると仮定します。

ここで二八の法則を適用します。
80点の能力を獲得するためには10000時間の20%、つまり2000時間で良いと考えます。
これをもう1段階掘り下げて、64点(80×0.8)の能力を得るには400時間(2000×0.2)となります。
ダメ押しでもう一度掘り下げると、51点(64×0.8)の能力を得るには80時間(400×0.2)となります。

下を見過ぎても仕方がないので掘り下げるのはここまでにして、これを図示します。

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点数だけでは味気がないので、これに別の評価を与えてみます。
高校教師になった気分で5段階評価をつけましょう。
当然、上から5,4,3,2,1ですね。
さらに5段階評価を言語化してそれぞれの評価に併記したのが下の図です。

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100点がいつも取れるトッププレイヤーになるための所要時間10000時間、80点がいつも取れる上級者になるための所要時間2000時間、約60点がいつも取れる中級者になるための所要時間400時間・・・といった具合に読みます。

どうでしょう?
これで100人に1人の人間になるための途中階段と、所要時間が見えたと思いませんか?

最後に、これがだいたい合っているか検証して見ます。

所要時間をもっと現実的な数字に落とし込みます。
具体的には毎日8時間、毎日2時間取り組んだ場合、それぞれどれくらいの期間がかかるか計算しました。
その結果が下図です。

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ここで少し話が変わりますが・・・
あなたはある仕事を発注したいとします。その際、あなたはこのピラミッドのどの人に仕事を頼みたいでしょうか?(予算は考えなくて良いとして)

トッププレイヤーに頼めば、まず間違いないですよね。
上級者はどうでしょう?求めるクオリティにもよりますが、おそらく多くのケースで頼んでもいいと思うはずです。
では中級者以下は?ここまで来るとクオリティが心配になって余程の理由がないと発注したくないのではないでしょうか。
ということは上級者以上であれば、発注OKと判断できそうです。
つまり上級者になれば、その分野で仕事をもらえる・稼げる・飯が食えるということになります。

では、上級者以上になるための所要時間はというと上図で示したように
 上級者・・・2年8ヶ月(毎日2時間取り組んだ場合)
 トッププレイヤー・・・3年5ヶ月(毎日8時間取り組んだ場合)
およそ3年です。
そう!『石の上にも三年』です。

このことわざは、つらくても辛抱して続ければ、いつかは成し遂げられるという意味で、『三年』とは長い時間がかかることの例えとして使われていますが、昔は「3年くらいやったら上級者以上になれる」ことは経験的によく知られていた事実なのだと推察します。

かくいう私も今の会社で2つの職場を経験してますが、3年くらいやって大抵のことを一人でできるようになった実感があります。
転職サイトでも、転職を考える目安として3年が使われているようです。

とまあ科学的根拠はありませんが、私が導き出した3年にはそれなりに説得力があるように思えます。

以上により、100人に1人になるまでの道程がスケール感が見えました。

どれくらい時間かけたらどのレベルに到達できるのか?

さきほど導出した到達レベルと時間の関係をまとめます。

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「新しいことを始めようと思っているのだけど、どれくらい勉強したらいいんだろう?」「何か物事を始めても思うような成果が得られずすぐ挫折してしまう」
冒頭の疑問に対してはこのように答えましょう。

「それはあなたが目指すレベルによります。」

少しできるようになりたいのであれば80時間、まあまあのレベルでよければ400時間もあれば到達できるでしょう。しかし、他人から抜きん出た存在・職業のレベルまで昇華させるには2000時間くらいは覚悟しておかなければなりません。

自分の目指すレベルを定めると、おおまかな所要時間が見えてくるのです。

どうですか?あなたはこの時間感覚をしっかり持ってますか?

これを知ってれば挫折しない!人生は超難度のRPG

最後に挫折を防ぐ考え方をお伝えします。

次のレベルまでの所要時間をみていきましょう。

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素人から初心者、初心者から中級者には比較的短時間で到達できるのですが、中級者から上級者へのステップアップには1000時間以上も必要です。

「どれだけやっても成果が出なくて悩んでいる。」「そこそこできてたのに伸び悩んでいる。」というのは、多くの場合このステージではないでしょうか。
はじめの頃は成長を実感できて楽しく取り組めていたのが、あるところから伸び悩み、モチベーションが低下して、挫折してしまうというわけです。

でも反対に「自分が到達したいレベルまでにはこれくらい時間がかかる」と覚悟していれば挫折は防げるのです。

さらに導き出した結果を視覚化して見ましょう。

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衝撃的なグラフだと思いませんか?
次のレベルに上がるためにかかる時間は指数関数的に増大するのです。
(10000時間を0.2倍してたので当たり前の結果なのですが…)

実はこのカーブはRPGのレベル設定と同じなのです。
ゲームではプレイヤーが飽きてしまわないように、レベルに応じて得られる経験値が増大する仕組みがあります。ですが現実はそうはいきません。
いつもと同じことをしていては成長スピードは確実に鈍化します。
ポケモン(初代)で例えるならマサラタウンでポッポLv.2を、ドラクエで例えるならスライムをひたすら倒し続けるのと同じです。 

ですから、成長するためにあなたが取るべき行動は次の2つです。
・成長スピードは鈍化すると理解した上で、コツコツ継続して経験値を積み重ねる
・経験値がたくさん得られる行動を取る

「現実はゲームと違って厳しい」「現実とゲームは違う」という言葉を耳にすることがあります。
でもそんなことはありません。現実はゲームと一緒です。
現実は難易度が非常に高いゲームなのです。この事実に気がついていないから挫折するのです。
この事実を知っていれば、人生が少しは攻略しやすくなるのではないでしょうか。



この記事をまとめます。
・パレートの法則とフェルミ推定を使って「どれくらい時間をかけたらどれくらいのレベルに到達できるか」推定しました。
・レベルアップするための時間のスケール感を明らかにしました。(現実はゲームと同じ。)
・成長するために必要な行動を提示しました。

なにか物事を始めるとき、自分の目標レベルを設定しましょう。
そうすれば、そこに到達するまでのおおよその所要時間がわかります。それなりの時間がかかると最初から覚悟していれば挫折は防げます。

やり始めてすぐの頃は成果が出やすいので楽しいと思います。でも成長を実感できるスピードは鈍化します。これを理解しておけば、目指すレベルまで挫折する可能性を大きく減らせるはずです。


本当に最後に…
この記事が面白い・役に立ったと感じていただけたなら、おひねりを頂けると嬉しいです^^

それではまた(^_^)ノシ

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