『水たまりで息をする/高瀬隼子』を読んで ※ネタバレあり
以下、読んだ直後の感想箇条書き。
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・明らかに様子がおかしくなった夫だけど病院に行ってないし明確に病気と言われてるわけでもないからモヤモヤする。でも後輩に水をかけられたことがトリガーになって今まで溜まっていたストレスが爆発したのかもしれないなー。
・妻目線で語られるから自分は普通だという意識を持って話しが進められるけど妻も心が疲弊してる人だと思ったしそれは夫と出会うもっと前、地元特有の嫌な慣習に縛り付けられたり、父と母の会話を聞いてしまったりした時から始まっているような気がした。
・妻がいつも自分のことを客観視していて、自分の行動と気持ちが連動していなかったり、自分のした行動について後から理由を付けたりしてるのも心が健やかな状態じゃない人って感じがして不気味だった。
・妻が水たまりや会社の噴水を眺める描写が定期的にあるのがうまく噛み砕けてない。水に関連して実は夫は台風ちゃんの生まれ変わりでした、みたいな突然のファンタジーな終わり方したらどうしようと思ったけどそうじゃなくて良かった。でもモヤモヤする。とにかくモヤモヤするんだよー。
・結局夫のことも台風ちゃんと同じようにしか思えないってことなのかな。大切だけど世話はしたくない、みたいな。妻が結局は自分本位で動いててそれに自分でも気付いてる感じがモヤモヤするのかな。言語化難しいー。
・水上文さんの解説がすごくよかった。自分の感想では噛み砕けないしモヤモヤするって言ってるけど解説を読んだおかげでふむふむ、ってなった部分もあったしこういう部分言語化できるのすげー!ってなった。
・妻のどこかずっと他人事みたいな感じが嫌なのかなー。