高野山って山でしょ?いいえ、町なんです!
私が「好きな町はどこですか?」と聞かれたら、間違いなく答えるのは和歌山県の高野山です。
多くの人は高野山といえば、ただの山か寺院を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
間違いではありませんが、実は高野山は天空に築かれた町なのです。
高野山とは?場所はどこ?
高野山は平安時代のはじめに弘法大師・空海が開いた霊場です。
そして、金剛峯寺を創建しました。
場所は和歌山県の北部に位置します。
ちなみに「那智の滝」がある熊野は更に南の場所です。
高野山が町といえるわけ
山道を抜けると急に町が現れます。
寺院があるだけだと思っていた私は山の中にこれだけの町が広がっているとは思っておらず、良い意味で衝撃を受けました。
みんなで騒げるような楽しい場所があるか、と言われれば何もありません。
この山深い聖域に町が築かれているということにとても魅せられました。
高野山は町全体が聖域です。
そして高野山という峰も実はありません。
山上の盆地に築かれたのが高野山です。
高野山は「高野町」という行政法上の町でもあります。
そして、おみやげ屋や飲食店が立ち並んでいます。
そのほか、大学、警察署、消防署、郵便局、コンビニまであります。
京都より人も少ないし日本を感じられるということで、海外の方、特にフランスの方に人気のスポットとなっています。
歩くだけでストレス緩和
杉木立と古いお墓を通って奥の院まで約2km
この杉木立の両サイドに並ぶお墓は日本全国の戦国大名たちのお墓。
高野山は宗派や敵味方関係なく受け入れる場所でもあるため、織田信長、豊臣秀吉をはじめ武田信玄や上杉謙信、明智光秀など有名な武将のお墓もあります。
昔の人は高野山にお墓を作ることが一種のステータスであったようです。
そのほかにはみんながよく知る日本の企業の慰霊碑などがたくさんあります。
お墓が並んでいて不気味に見えますが、そんなことはなく苔や木々の間からさしこむ光がとても神聖な印象です。
ゆっくり深呼吸しながら歩くと木々の香りを感じられたり、聞こえてくるのは鳥のさえずりや木々が風にそよぐ音だけ、これだけで身体や心を癒やしてくれます。
さすがに夕暮れ時から1人で歩くのは少し怖そうですが、海外の人には夜が幻想的で人気のようです。
興味がある方は専門ガイドによるナイトツアーもやっているのでそちらに参加してみましょう。
日頃の喧騒を忘れてリトリート
高野山でゆっくりと過ごしたい方は宿坊で宿泊することもできます。
中には大浴場はもちろん、天然温泉まで完備している宿坊もあります。
旅館やゲストハウスもありますが、あまり多くはありません。
特に理由がなければ、この機会に宿坊に泊まってみましょう。
綺麗な庭園をながめたり、お風呂に入ったあとは精進料理をいただきます。
夜はナイトツアーに参加したり、スマートフォンを置いて家族や自分との対話をしてみてはいかがでしょう。
そのほか宿坊に泊まれば、写経や瞑想、早朝の勤行を体験することができます。
最近では専門のインストラクターによるヨガや森林浴のプログラムも始めているようです。
なぜか何度も訪れてしまう場所
冒頭でもお伝えしましたが、何かあるのかと言われたら何もありません。
杉木立がそびえ立つ「奥の院口」と「奥の院」の間をゆっくり歩く、
それだけでいいのです。
自然を感じながら、自分を内観する。
信心深くなくとも浄化されたような感覚、心が癒やされるのがわかると思います。
私は何か行き詰まった時は来るようにしています。
遠方の方は宿坊に泊まってみることをおすすめします。
アクセスも比較的便利なので、ぜひ癒やされてみたい方は高野山を訪れてみてください。
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