【試論「人工知能概念はいつから存在したといえそうか?」9パス目】「内臓も考える」とはどういう意味?
以下の投稿では、2010年代の海外ネットで「男と女どちらが性器で考えてるか?」論争を目撃した話をしました。
改めて再確認しておくと、この投稿シリーズでは「(細胞の集まりである)個体や(個体の集まりである)群の準安定状態の発足・持続・終焉の系統的観察」を進化論的アプローチと呼んでいます。その観点から当時を振り返るに…
この場合の観測対象はあくまで内臓全体であり、そこに宿っていると仮定され、抽出対象となるのは「ホメオタシス=準安定性(Metastable State)を可能な限り持続させる為に埋め込まれたフィードバック機構」という話になってくる。
クラゲやイソギンチャクや貝類の様に脳の代わりに全身を均一に巡る神経網が感覚器官や運動器官に直結している場合、とりあえずそこに宿っている仮定される知性の多様体性から「感覚器官よりの入力に従って、運動器官がその個体をより生存に適した環境に運ぼうとする振る舞い」を「ホメオタシス=準安定性を維持せんとする活動」と捉えて抽出し、これを観測する展開を迎える。ノーバート・ウィーナー「サイバネティクス」はそうした生物学や生理学のアプローチを「そういう風にルベール測度b-aを設定する(それ以外を外測度として切り捨てる)」と表現している。
実は機械学習において「N次元ニューラル・ネットワーク上の各点に加えられる「生存確率」を最大化する為の数理処理」はアフィン変換(平面座標系における平行移動・拡大縮小・回転)に分解する事が可能であり、かかる「生存戦略」とピッタリと重なってくる。
その一方、それぞれが特定の感覚器官や運動器官に直結している訳ではない人体の各器官の寄せ集めについて、かかる「ホメオタシス=準安定性」の抽出を目指すなら、自明の場合として「内臓全体の集団対応としてのホルモン分泌の連鎖メカニズム」などが観察対象となる訳である。
実はホルモン(hormone)やフェロモン(pheromone)のこうした「擬似言語的作用」についてはノーバート・ウィナー「サイバネティクス(1948年初版、1961年増補)」の時代から既に注目が集まってきました。
こういう方向に話が進むと「使用する語彙範囲がその人物の振る舞いに影響を与える」と想定する人格心理学のビッグファイブ理論との関係まで浮かび上がってきますね。
その一方で「ルベール測度b-aが設定可能な(科学実証主義的アプローチが可能な)」範囲の外測度領域においては、こんな話題が盛り上がったりしてい流という全体像…
この話、もしかしたら人間集団に投影すると、移民や外国人労働者の問題に射影されるのでは?
今回はあえて風呂敷を広げるだけ広げて畳まない方向で話を進めてみました。そんな感じで以下続報…
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