【数理的溢れ話9パス目】「全ては愛(i)でできている」?
思えば遠くに来たもんだ…
こちらの投稿の「数学的続編」が以下。
2017年末に「自分の考えには数理が圧倒的に足りてない」と自覚して数学再勉強に取り組んでから得てきた知識の集大成みたいな感じになりました。
全ては愛(i)でできている?
「愛(i)の話」は一般に嫌悪され忌避されているので、様々な数学のジャンルにこっそりと埋め込まれている事が多いのです。例えばいわゆる二次元直交座標系(Cartesian Coordinate System)座標系にも「デカルト(René Descartes,1596年~1650年)が考案した時点では備えてなかった機能」が盛り沢山だったり…
ベクトル概念も元来は「ハミルトンの四元数」由来だったり…
そもそも$${i^2=-1}$$概念の元来のコンセプト自体が「新たに次元を増やさずに上位次元概念を導入する」というものなので、本当にどこにでも忍び込んできます。例えば電気工学の分野。電流の流れは原則として1次元的ですが、これに「回転する何かの影響」とかを組み込むとなると、たちまち愛(i)の出番となる訳です。
電気工学の世界に最初に愛(i)の概念を伝導したのが「アカデミズム的教養とは縁もゆかりもない叩き上げエンジニア」ヘヴィサイド(Oliver Heaviside, 1850年~1925年)で「消化の原理を知らなくたって飯は食うだろ?」なる名言を後世に残しました。
機械学習系の人は「ヘヴィサイドの階段関数の考案者」として記憶に留めているかもしれません。
「そんな骨董品級の概念なんてもう忘れたね!!」とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、あの波形案外合成が難しい上…
最近は活性化関数界隈におけるランプ関数の再評価なんて流れもあるのでなかなか侮れなかったりするのです。
「ピエゾ素子の発見者」ピエール・キュリー(Pierre Curie, 1859年~1906年)も似た様な叩き上げエンジニア出身でした。まぁこの人の場合、後にポーランド貴族と結婚し、残念ながら奥さんの方が有名になってしまった訳ですが…
エロティズム解放史を語る上でルネサンス期イタリアの「明日をも知れぬ日々を送るうちに中世的倫理観年からの脱却を果たし、書斎をエロ絵画で満たした」傭兵隊長(Condottiere)のパトロネージュ問題が欠かせない様に、愛(i)の概念の普及にも、こうした「(産業革命がもたらした技術革新の波を背景に)なりふり構わなくなった人達」を尖兵として必要とした訳です。
ルネッサンス期イタリアの傭兵隊長
「ムッツリスケベ」数聖ガウスの功罪
といった経緯で、とりあえず任意の2値の相加平均(Arithmetic Mean)$${\frac{a+b}{2}}$$と相乗平均(Geometric mean)$${\sqrt{ab}}$$から複素円筒座標系から出発し…
「正比例関数と反比例関数の連続回転」概念や…
「反比例関数と双曲線関数の連続回転」概念や…
「相関係数と勾配の回転」概念を…
その全体像を演算の連続で結合したある種の多様体(Manifold)の構築を目指してきた訳ですが、その結果として到達したのが「数聖ガウス(Carolus Fridericus Gauss、1777年~1855年)の影響、いまだ大なり」という印象。
それで合ってるか間違っているか分からないが、私にとっての多様体の脳内イメージは「(微積分や回転といった演算で結ばれた)座標系の往復」。
その遷移の有様はまさしくネットに流布するPV「Bad Apple」そのもの?
同時にその数聖ガウスが、自らもフランス革命(1789年~1795年)からナポレオン戦争(1796年~1815年)にかけての既存価値観崩壊期に「愛(i)への忌避感」も弱まったのを背景に複素平面概念を広めた当事者の一人だったにも関わらず、それと密接な関わりのある業績をあえて切り離して発表してきた疑惑が急浮上。とはいえこの人の業績範囲「孕ませマシーン」オイラー(Leonhard Euler 1707年~1783年)並みに広いので、そう簡単に調べがつく様な話ではないという…
「孕ませマシーン」オイラー…あまりに無愛想なのでフリードリヒ大王から嫌われプロイセン王国首都のベルリン宮廷を追われ、同時期の啓蒙君主エカチェリーナ2世統治下の帝政ロシア首都サンクトペテルブルク宮廷に移って先祖が芸で身を立てた貴族の娘と結婚。数学研究の傍ら、ひたすら子作りに励み、最初の妻が亡くなるとその妹と再婚してまたもや子作りに励み続けた。
この様に前近代の科学や芸能はパトロネージュの話と中々縁が切れないのである。そして状況から、どうしてもこういう光景が脳裏に…
「愛(i)にも色々なのがあるんだ」? 話がそういう段階に到達した時点で以下続報…