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【第三世代フェミニストの弾薬庫】「ゲイの偽装結婚」なる現代人の感覚では不都合な歴史について。
歴史はあくまで歴史として存在し、後世勝手に現在の都合で書き直す事は許されません。
試写で『チャイコフスキーの妻』。チャイコがゲイだったのはロシア・ソビエト史が隠蔽する公然の密事だ。その影で試験的な偽装結婚に利用されて破滅した妻の懊悩に照明を当てる。冒頭の葬式シーンでチャイコの遺体が甦って吃驚するが、思えばキリル・セレブレンニコフは前作でも屍を生き返らせていた。 pic.twitter.com/katDg0JAp2
— 荻野洋一『ばらばらとなりし花びらの欠片に捧ぐ』発売中 (@oginoyoichi) July 10, 2024
『チャイコフスキーの妻』。いわゆる“偽装結婚”の裏側を妻の視点から暴くもので、クィア文化の陰に隠された、ゲイと女性の対立点というタブーのタブーに切り込んでいる。世紀末ロシアのくらーい退廃の空気と相まって、なかなかの“胸糞”映画だった(もちろん賛辞、映画は“胸糞”じゃなきゃ)。 pic.twitter.com/W3xsUSsJG5
— 森井良 (@ryo_morii) September 21, 2024
夫(とゲイコミュニティ)のミソジニーだけでなく、妻のファナティックな面や人種差別もごまかしなく描かれており、さらにはブルジョワの彼らを取り巻く下働き労働者や貧民の眼差しによって、夫婦ともども裁かれている(そのことに当人らが気づいていないのが最大のアイロニーかもしれない)。
— 森井良 (@ryo_morii) September 21, 2024
“既婚ゲイとその妻”というテーマは、前者の放蕩/後者の苦しみという形で、ワイルドやヴェルレーヌといったゲイ文化の担い手たちの実人生に多く見られるものだが、これを最初に表象化したのはジッドの『背徳者』であると思う(この小説をそのように読む人はなぜか少ない)。
— 森井良 (@ryo_morii) September 21, 2024
“ゲイに恋する女性”というのは、今回の映画のように、愛憎半ばする苛烈なドラマに陥る場合もあれば、「腐女子うっかりゲイに告る」的にシスターフッドのような連帯に向かう場合もある。このテーマの巨匠は日本では橋口亮輔で、双方提示している(『ハッシュ』/『渚のシンドバッド』)。
— 森井良 (@ryo_morii) September 21, 2024
特に『ハッシュ』のそれは、ため息が出るほどいやらしかった。橋口監督、ほんっとにイジワル(もちろん賛辞)。
— 森井良 (@ryo_morii) September 21, 2024
そういえば以下の様な映画にも出てきた設定でしたね。
どうして下手に弄ってはいけないかというと、たちまち様々な次元で整合性が破綻してしまうからですね。しばしば似非フェミニストの類がやらかす痛恨のミス。
大好きな「TIGER&BUNNY」の脚本家だった吉田恵里香さんが「虎に翼」で評価されて、喜んでいたら、まさかの同性婚ネタで「歴史修正だ!」大ブーイングを受けてて本当に悲しかった。昭和の時代は同性婚なんて発想はなくて、ゲイの多くは偽装結婚していたのです。私も覚えてる。監修した人が悪いんです。 https://t.co/eKy8ayDlsv
— 森奈津子 (@MORI_Natsuko) January 1, 2025
「虎に翼」のLGBTネタに関しては、あるLGBT活動家が監修をしているとも聞きましたが……。LGBT活動家に監修させてはダメなんです。彼らは左翼活動家なので、運動や思想のために平気で嘘をつくケースが度々です。二丁目の老舗ゲイバーのご意見番的ママに監修させたほうが、正確かと思います。
— 森奈津子 (@MORI_Natsuko) January 1, 2025
創作ですので、あまり細かい間違いを言いたてたくありません。
— Sakura_moon (@hinamoon46720) January 1, 2025
ただ、時代もの、歴史ものなら時系列を入れ替えるような細工はしないで欲しかったと残念に思います。
ドラマの設定の時代に東京は上野にオカマやゲイ、男娼が集まっていたのは史実ですが、同姓婚なんて発想はなく、また同姓婚の発想があり、それが可能であったなら救われた人も沢山いたでしょう。
— 杉山昭久 (@foreverexstacy) January 1, 2025
なぜ、昭和のゲイの偽装結婚を隠蔽してはいけないか? それは、偽装結婚こそが女性に対する虐待だからです。なぜか冷淡で、週末になると一人で外泊する夫に苦しめられてきた妻が大勢いるのです。偽装結婚を隠蔽し、当時のゲイを美化するとは、元来はドラマ「虎に翼」のテーマにふさわしくないのです。 https://t.co/CJ0Kzai9wi
— 森奈津子 (@MORI_Natsuko) January 1, 2025
昭和は夫が一家を養う時代であり、戦後も男は終身雇用制で守られ、女は結婚退職が普通でした。だから、妻は夫に不満があっても、離婚できませんでした。結婚への圧力も強く、ゲイも偽装結婚していました。
— 森奈津子 (@MORI_Natsuko) January 1, 2025
「虎に翼」脚本家の吉田恵里香さんはお若いので、それをご存じなく、NHKにだまされたのかと。
G同士が何故偽装結婚するのかと不思議に読んでいましたが、一般女性との愛の無い偽装結婚が昭和の時代には横行していた、という文意だったのですね納得です。
— R-mit (@Rmito16) January 1, 2025
昔のゲイが偽装結婚せざるを得なかったことについて語られる時に、結婚相手の女性のことが少しも語られないことが多いけど、皆がみんな同意の上に偽装結婚していたわけではないだろうと思ってしまう……。その女性たちはどういう人生だったのか気になるね
— LChannel (@lchannel_) September 27, 2024
私の伯母は銀行員と見合いして結婚したけど、ゲイの偽装結婚だとわかり2年で離婚した。深く傷付いたらしく、実家に戻りその後誰とも結婚せず、出戻りと陰口を言われながら薬剤師として働き独身を貫いた。
— ソラ (@PhDnCsADkW3hN8x) September 28, 2024
離婚原因も他人に話さず抱え込んでいた伯母が不憫だし、ヘテロだと騙していた相手には腹が立つ。 https://t.co/wRl3dnZ6hb
詩人・金子みすゞは女癖の悪い夫から虐待された末に淋病をうつされ、26歳で自死、今でも同情を集めている。一方、昭和の末以降、発展場で遊んでるゲイ夫に偽装結婚でだまされた妻がうつされるのは、まあ、HIVですね。LGBT活動家の「ゲイ=弱者」アピールの陰にはみすゞのような妻が存在するのです。 https://t.co/3IEtJv7UQy
— 森奈津子 (@MORI_Natsuko) January 1, 2025
そんな感じで以下続報…