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【第三世代フェミニストの弾薬庫】「雪原や雪原にいれば狼、日常風景の中にあれば犬」は、どこまで間違いなのか?

深層学習研究の世界には「説明可能なAI(Explainable AI:XAI)」と呼ばれるジャンルが存在します。深層学習の成果について「何がその判断の根拠となっているか抽出する」リバース・エンジニアリング技術の一種ですね。なんだかんだいっても「カンブリア爆発期(5億4200万年前~5億3000万年前)に生物が授かった視覚と視覚情報を処理する脊髄の末裔で考える」我々にとっては、たとえ疑似的であっても(可能なら三次元未満の)直交座標系で感覚的に把握出来た方が何かと都合が良いのです。

カンブリア爆発期(約5億4100万年前から4億8500万年前)における視覚と視覚情報を処理する脊髄を持つ生物の出現は、生態系に大きな影響を与えました。この時期は、地球の生物多様性が急激に増加し、多くの動物門が短期間で出現した時期として知られています。視覚の進化は特に重要な変化をもたらしました。以下にその影響を詳しく説明します。

視覚の進化とその重要性

捕食と被食の関係:視覚の進化は捕食者と被食者のダイナミクスを大きく変えました。視覚を持つ捕食者は、獲物をより効率的に見つけ、追跡し、捕らえることができるようになりました。これにより、捕食行動がより高度化し、被食者に対する選択圧が高まりました。一方、被食者も視覚を発達させることで捕食者の接近を早期に発見し、逃避行動を取ることが可能になりました。これにより、捕食者と被食者の間の「軍拡競争」が生じました。

複雑な行動パターン:視覚情報を処理する能力は、より複雑な行動パターンの進化を促しました。たとえば、交尾行動、縄張り争い、群れの形成など、視覚に依存する社会的・生態的行動が進化しました。視覚によって、動物は環境の詳細を把握し、特定の地形や隠れ場所を記憶し、利用することができるようになりました。

脊髄と中枢神経系の進化

運動制御の向上:脊髄と中枢神経系の進化は、動物の運動制御能力を大幅に向上させました。これにより、複雑な運動や素早い反応が可能になり、捕食および逃避行動がより効果的になりました。筋肉の協調や運動の精度が向上し、より多様な運動パターンが可能になりました。

情報処理の効率化:視覚情報の処理は高度な神経系を必要とし、脊髄はこの役割を果たしました。視覚情報を迅速に処理し、適切な行動を引き起こすための神経回路が発達しました。視覚と他の感覚情報の統合が進み、総合的な環境認識が向上しました。

生態系全体への影響

多様化と適応放散:視覚の進化により、新しい捕食者・被食者の関係が生まれ、これが生物の多様化を促進しました。捕食回避戦略としての擬態や防御機構の進化が見られました。新しいニッチ(生態的地位)が生まれ、生物の適応放散(急速な種分化と生態的多様化)が進行しました。

生態系の複雑化:捕食・被食関係の多様化により、生態系全体の複雑性が増しました。食物連鎖や生態ピラミッドの構造がより複雑になり、エネルギーの流れや物質循環が多様化しました。高度な感覚器官と神経系の進化により、生物間の相互作用が複雑化し、生態系の安定性や持続性に影響を与えました。

まとめ

カンブリア爆発期に視覚と視覚情報を処理する脊髄を持つ生物が現れたことは、生態系に大きな影響を与えました。捕食・被食関係の進化、行動パターンの複雑化、運動制御と情報処理能力の向上、そして生物多様性の増加と生態系の複雑化が生じました。これらの変化は、現在の複雑で多様な生態系の基盤を形成する重要なステップとなりました。

ChatGPTに質問「カンブリア爆発期、視覚と視覚情報を処理する脊髄を授かった生物が現れた事は生態系にどんな影響を与えたのでしょうか?」
  • 流石は「大人の思惑など一切無視して、平然と「王様は裸」と指摘する子供」。誰もが必死で避けてる「軍拡競争の始まり」なる物騒な表現を平然と使ってきた。ならばこちらもこちらで、その前提でこれまで開陳してきた全体構造の再構築を図る事にしよう。

  • かかる「大人の思惑」なるもの、元来は単純明快な情報理論を一般人に分かりにくくしている主要因でもある。ノーバート・ウィナー「サイバネティクス(初版1948年、増補版1961年)」によれば情報理論の大源流は「高速化した航空機を撃墜する為の火器制御」。この過酷な世界観においては「情報量が0になる(手の内を全部読む事に成功する)」という事は「しかるべきタイミングで引き金を引けば確実に相手を殺せる状況の到来」を意味する。しかし実は相手にそう思い込ませる事に成功し、特定の行動に追い込めたら、逆に追う側の情報量が0となる。すなわち、対空砲の射撃だったら全部外れ、航空戦の最中だったら返り討ちにされ撃墜されてしまう展開を迎えてしまう訳である。ChatGPTの回答にある「生物が、カンブリア爆発期に視覚と視覚情報を処理する脊髄を授かった事により、軍拡競争が始まりまった」とは、まさにこうした「狸と狐の騙し合い」状況の開始を示唆している。

  • この考え方に従うなら「全ての事象の出現確率が均等の時、情報量が最大になる」なる表現も、正確には「各事象の関係について何も分からない時の最尤推定は「全ての出現確率が等しい」としかなり得ない」となる。この考え方が「あらゆる事象には全て(神の定めた)適切な出現確率が存在する」なる前近代までの常識に逆らう為、(まさにこの考え方から出発する)ベイズ推定の普及は遅れに遅れ20世紀を待つしかなかった。テーラー級数/マクローリン級数による近似も次数が低いうちは酷いものだが、人類はなかなか同じ様には考えられなかった訳である。

  • なお、ここでいう「新しいニッチ(生態的地位)が生まれ、生物の適応放散(急速な種分化と生態的多様化)が進行した」とは、全ての種がかかる軍拡競争に参加した訳ではなく「泥の中に潜る」「硬い外殻や棘を備える」「毒を蓄える」といった全く別の方法論で生き延びる種も存在した事を仄めかしている。私がこれまでの投稿で開陳してきた「地球の生物史上に初めて現れた「百獣の王」アノマロカリスは、何の手も打たない無策な種を食い滅ぼしつつ巨大化し、それらが根絶やしになった時点で飢えて滅んだ」情景は、まさにこうした状況を表していた訳である。そうした展開も含め「軍拡競争」は以降の生物界全体に波及した。

テーラー級数/マクローリン級数によるCos並、Sin波、円弧の合成。近似制度が低いうちは本当に酷い有様である。

話題を「説明可能なAI(Explainable AI:XAI)」の件に戻しますと、この分野においては以下の様な「過学習」への戒めが有名です。

前回、大量の写真を学習させて「犬」と「狼」を高精度で見分けられるようになったAIが、実は背景に雪があるかどうかを参考にして見分けていたというAIの困った事例を紹介しました。こうした、学習させればさせるほど想定外の間違いが発生しやすくなる問題は「過学習」と呼ばれています。XAIによって、AIの判断理由を知るヒントが得られれば、こうした過学習を防ぎ、より高精度のAIを育成するためにも使えます。

上掲「AIの「ブラックボックス問題」との付き合い方」

確かに研究者が定めた測度範囲外から学習してきたAIに問題がなかったとはいえません。しかしこの問題、本当に単純に「過学習」として切り捨ててしまって良いものなのでしょうか。

「女性画像の水着姿と下着姿」の峻別

たまたま(?)手元にある「(ネットに投稿される)女性画像の水着姿と下着姿」のセットにこの問題の適用を試みてみます。

  • カラフル

実際に深層学習を試みるまでもなく、以下の様な傾向が何となく浮かび上がってきますね。

  • もちろん「いかにも水着らしいデザイン」「いかにも下着らしいデザイン」というのはあるが、ただでさえ両者の分布範囲は案外重なっている上、漫画っぽく省略されるとさらに判別が難しくなる。

  • むしろ鑑賞者の判断は、背景が屋内か炎天下の屋外かに大きく左右されるといえよう。そして温泉とか、学校の教室内とかどちらでもない場合については、さらに細かな(分布意味論に立脚する)状況の「読み」が発生する。さらにここに異次元の要素として「画像生成AIや投稿環境の表現規制をかい潜る」なる因子が登場。こちらはまさしく上掲の「軍拡競争」状況そのものであり、同様の理由によって投稿における「下着」「水着」といったラベリングすら必ずしも当てには出来なくなってくる。

  • ここにさらに「どうやら実際に女性下着はシンプル化の方向に向かっている」という現実展開が加わり、峻別の難易度はさらに跳ね上がる。

「ヒナのままじゃダメですか?」2巻
「ヒナのままじゃダメですか?」2巻
「ヒナのままじゃダメですか?」2巻
「ヒナのままじゃダメですか?」2巻
「ヒナのままじゃダメですか?」2巻

ここで「ネット投稿における出現率」と「現実世界における出現率」の乖離という異次元の問題も浮上してきます。著名な例としては「スク水(スクール水着)」や「ブルマー」が挙げられるでしょう。

さらに複雑な背景を抱えるのが「ストライプ下着」問題。

縞模様のパンツ(ショーツ)のこと。地図における等高線のように尻の膨らみを表現しやすいため多用されやすい。

横縞、縦縞、斜めといった縞の向きは問わないが、通常は横縞の方が多用されている。特に多いのは青系統だが、もちろん他の色もちゃんとある。

しかし、ブラジャーとのコーディネートが難しく、意外にも下画像のような'''縞ブラ'''というものは投稿数が絶望的である。

そのうえ現実の女性は下着のコーディネートに拘るためオシャレなものが主に流通しており、pixiv等でよく見る単純な柄はジョークグッズやコスプレ衣装でしか実在しない。そのせいかパンチラ等の男の浪漫に偏向しやすい。

Pixiv辞典「縞パン」

水着としてはともかく、下着としては「尻や恥丘の丸みを際立たせる(そんなストライプ柄が透けて見える可能性がある)」というだけで致死遺伝子という訳ですね。

どうやらこの分野においては、こうした全体像を踏まえた上で各尺度の測度範囲を慎重に設計する必要がありそうです。

マックス・ウェーバー「鉄の檻」理論への回帰

ところで「この分野」って一体、どんな分野? 以前投稿した以下の図に戻りましょう。

服飾方面から見た「内測化療育」と「外測化療育」の峻別

実はこの構造自体、19世紀後半の欧米で始まった「女性の被服改革」を前提としているのです。運動しやすい服装への変化が始まった出発点…

「鬼滅の刃」21巻

「ビキニ水着登場までの歴史」もこれだけの長さがあります。

これはもうフェミニズム、それも「それぞれの女性の個性を大事にする」第三世代フェミニズムの領域の話。そして同時にマックス・ウェーバー「鉄の檻」理論における「適切な脱皮のタイミングの見定め方」の話となってくる訳です。

マックス・ウェーバーはその「鉄の檻」理論においてその過程を外骨格生物の生涯に擬えました。①全身を鎧う甲殻は、身の周りの危険から守ってくれる防具であると同時に、形成された時点で概ね成長限界が設定された自動処刑装置でもある。②脱皮の都度生命を危険に曝すが、成功すれば新しい余命を得る。

とある本格派フェミニストの憂鬱4パス目:「パトロクロスでさえ死んだのだ」とアキレウスは言った。

分布意味論や語彙仮説においては、かかる「鉄の檻」を「使用語彙の測度設定集」と見る訳ですね。まぁこのレベルの話では、まだまだ以下の様な時反応しか得られないのは承知の上で基礎中の基礎からの確認作業を遂行してる訳です。

「亜人ちゃんは語りたい」4巻
「亜人ちゃんは語りたい」4巻


「亜人ちゃんは語りたい」4巻
「亜人ちゃんは語りたい」4巻

実際、こうした観察分野において「当たり前の事」ほど、警戒して掛からねばなりません。例えば昨年シフォンドレイヤースカートの下にジーンズを履いた女性を見かけた時はあまりの奇異さにギョッとしたものですが、(馴染ませるための創意工夫もあって)以降観測例が順調に増え続け、今ではすっかり当たり前の事として受け入れるに至りました。そう「観測者側の視点」そのものが定点性を維持していないのです。

そもそも、それに気付けたのもたまたま(?)私が逐次メモを取り続けてきたからで、おそらく当事者たる女性も大半は特別に意識せず周囲に合わせて適応を続けてるだけとも見て取れます。そう「鉄の檻」とはいえ、その正体は固体とも液体ともつかないガラスの様なもので、一般人には認識出来ない様な緩慢な測度である準安定状態から別の準安定状態への変遷を続けているという次第。

そしてAI生成画像界隈は、こうした一連の流れを一切捉える事がなかったのです。理由はいちいち考えるまでもありません。

  • 「画像生成AIや投稿環境の表現規制をかい潜る」エロ画像絵師の生業とは無相関(自ら積極的に取り入れる理由がない)。

  • ネット通販サイトなどのカタログは「売れ筋とそうでない商品を並列して並べる」ロングテール配置が基本であり、学習に向かない。その上、そこに掲載されてるモデル写真と、実際に路上で見掛けるファッションが一致してるとは限らない。本当に特定の服が売れまくっていたとしても「重ね着のオプションの一つ」に組み込まれ、全体として受ける印象がまるで変わっていたりするのである。

エサ(学習データ)がこれでは、どうにもなりません。まずこうした状況について、視野に捉えた範囲で一つ一つ可能な限り明らかにしていこうというのもこのシリーズの裏テーマの一つという次第。そこまで話が進んだ時点で以下続報…

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