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【第三世代フェミニストの弾薬庫】「男の子は皆バカでヘン。女の子は皆意地悪」?

昔から気になってるツィート(現ポスト)があります。

男子が皆バカでヘンなのは自覚があるとして「女子は皆意地悪」については清少納言「枕草子(11世紀前後成立)」辺りで腑に落ちました。

例えばこのエピソード。

人が地方からよこした手紙で、贈り物がないもの(は興ざめです)。(地方の人も)京から届く手紙に贈り物が添えられていなくてはそのように思っているでしょう。しかしそういう(贈り物がセットではない京からの)手紙は、見聞きしたいと思っていることを書き集めてあり、京に起こっていることも伝え聞くことができるので(贈り物がなくても)とてもすばらしいものです。

上掲「枕草子 - 第二十五段 『すさまじきもの…』 (原文・現代語訳)」

あるいはこのエピソード。

赤ん坊の乳母が、ほんのちょっとと言って出かけた間、赤ん坊をあれこれあやして、乳母に「早く帰ってきなさい」と言ってやったところ「今夜はどうしても参上できません」と返事があったときは、がっかりするだけでなく、ほんとうに憎らしく困ってしまいます。これが乳母ではなく、愛する女を迎えにやった男だったら、ましてどうでしょう。待っている人があるところに夜が少し更けて、こっそり門をたたくので、胸が少しどきどきして、人を出して尋ねさせると、別の関係ない男が名乗ってきた場合も、ひどく興ざめだと言っても言い足りません。

上掲「枕草子 - 第二十五段 『すさまじきもの…』 (原文・現代語訳)」

あるいはこのエピソード。

修験者が、物の怪を調伏するといって、たいそう得意顔で(物の怪を乗り移させる人に)独鈷や数珠などを持たせて、蝉の(ような苦しそうな)声をしぼり出してお経を読んでいるのですが、少しも(物の怪が)去る様子もなく、護法もつかないので(お祓いをうけている人の関係者が)集まり座って念じていたのですが、男性も女性もおかしいと思っていると、(修験者は)時が変わるまで(お経を)唱え疲れてしまって「まったく憑かないですね。立ちなさい。」といって、数珠を取り返して「あぁ、まったく効果が無いなぁ。」と言って、額から上の方へ(髪を)かき上げ、あくびを自分からして、ものに寄りかかって寝てしまったこと(は興ざめです。)

上掲「枕草子 - 第二十五段 『すさまじきもの…』 (原文・現代語訳)」

あるいはこのエピソード。

官職任命の儀式に官職を得ない人の家(は興ざめています)。今年は必ず(官職を得ることができるだろう)と聞いて、かつてこの家にいた者たちで、今は散り散りだった人々、田舎じみたところに住む人々が皆集まってきて、(この家に)出入りする牛車の轅も隙間なく見えています。(官職に任命されるよう、家の主が)お参りに行く供に、私も私もと参上申し上げ、物を食い酒を飲み、騒ぎあっていましたが、(任命式が)終わる明け方まで、(使者が)門をたたく音もしません。おかしいなと思って、耳をたてて聞いてみると、先払いする人の声がして、上達部の方々は皆(任命式のあった宮中から)退出なさいました。話を聞くために前の晩から寒がってふるえ(ながら外で様子を探って)ていた下人が、とても憂鬱そうに歩いてやってくる様子を見る人々は、(任命されたかどうかを)伺うことができずにいます。(その場に初めからいなく)よそから来た者は、「殿はなんの位になられましたか。」と尋ねると、その返事に「どこそこの前の国司です。」と必ず答えます。(家の主が役職に任命されることを)本当に頼みにしていた者は、大変嘆かわしいことだと思っています。早朝になって、隙間なくい合わせていた者たちは、一人二人こっそりと退出していきます。古くから仕えている者、そんな風に(その場を)離れることができそうもない人々は、来年の(国司が交代する)国の数を、指を折って数えたりなどしています。体をゆすって歩いていた者たちも、とても滑稽で興ざめなものです。

上掲「枕草子 - 第二十五段 『すさまじきもの…』 (原文・現代語訳)」

まずは凄まじい観察眼が実存して、その内容を提示されるだけで身がすくむこの感じ…分かる人には分かりますかね?

【おまけ】こんなのもあるのか…

そんな感じで以下続報…

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