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他社との競争に勝つためのOODAループ(1/4)

1. OODAループとは

 OODAと書いて、「ウーダ」と読む。OODAループとは、軍事戦略家のジョン・R・ボイド(1927~97年)が見出した,戦いに勝つための基本原則のうち最も重要なもののひとつである。ウィキペディアでの説明は次の通り。「アメリカ空軍のジョン・ボイド大佐により提唱されて、元々は航空戦に臨むパイロットの意思決定を対象としていたが、作戦術・戦略レベルにも敷衍(ふえん)され、更にビジネスや政治など様々な分野でも導入されており、コリン・グレイらにより、あらゆる分野に適用できる一般理論 (Grand theory) と評されるに至っている。」

 そう、現在では、ビジネスで競合に勝つためにも応用されている、戦いに勝つための基本原則である。下の図のように、観察→情勢への適応(判断)→意思決定→行動 という意思決定から行動のステップの繰り返しを表す。

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それぞれのステップの意味は以下のとおり。

Observe(観察)
事実,情報を収集して吸収する。自分自身、敵、物理的、心理的、精神的状況、潜在的な敵味方を含む。
Orient(情勢判断)
観察したものすべてが何を意味するのかについて情勢判断し、自らを方向付ける。
Decide(意思決定)
行動を決める。なおこのステップは通常はスキップするという説もある。先のOに対応して直観的にAを行う。
Act(行動)
決定を実行する。行動する。


 周囲の状況を観察して意思決定し、行動に移すということであるが、それ自体はビジネスであれプライベートの生活であれ、日常のあらゆることで実行していることにすぎない。

 戦いにおけるOODAループは、戦略・戦術と組織文化を伴って、初めて意味を成す。戦略・戦術と組織文化とOODAループは、それぞれが相互に関係する基本的な要素である。これらが組み合わさってこそ、勝利する組織を作ることができる。なお、「勝利」というと個々の戦い全てに勝つような印象を与えるため、筆者は下図のように「負けない強さ」を持った組織と表現している。

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 ここまでをさわりとして、次回は戦略・戦術とOODAループの関係について説明する。その後、組織文化とOODA、またPDCAとの関係について説明する。

(以上)

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