識A-14 訳
他人ならどんなに辛くはないのか知りたくもない
憚られるなら 記憶の断層をひとつだけうまく抜き取って
果てしないリアリティーを音速で書き換えてしまいたい
孤独より上品な成り行きで夜が明けてしまっても
どうしようもない点線が足場を象り負け戦に仕向けたって
ちょっと強引じゃない
不細工な関係ならそのまま走りきらないと
揺り動かした奇跡のような想いくだりは
トーンダウンしたあなたの背中に微笑が月に似て不自然よね
いやしいなら見つめ合って
恥ずかしいなら手を握って
腹立たしいなら頬に口づけして
嘆かわしいならひとりにしないで
友達なら思い切って吐き捨てられるのに
高鳴るなら 街中の楽しかった並びの夕暮れに時間よ戻れ
絶対じゃない行方知れずの曖昧な感情と誘惑への断絶
さようならの向こうにまた誓いの巡る場所でひとりあなたを
ぼやけた景色に何かが近づくの