ニューオーリンズ2日目の記録~学びとグルメ、家族で巡る街~
前回に続き、この記事では旅の2日目を写真とともに振り返ります。
前回の記事はこちら:
Louisiana Children's Museum
息子が楽しめる場所を探して、ニューオーリンズのシティパーク内にあるLouisiana Children's Museumを訪れました。このミュージアムは、子どもたちが遊びながら学べるインタラクティブな施設です。世界中の科学館や技術系の博物館、学習センターを結ぶ国際的な非営利団体ASTC(Association of Science and Technology Centers)の会員施設で、他州のASTC会員施設のメンバーシップチケットがあれば無料で入館できます。私たちもこの特典を利用しました!
ミュージアムには、水遊びエリアや食文化に関する展示など、子どもの好奇心を刺激する体験がたくさんありました。幼児から小学生まで楽しめるエリアが豊富にあり、屋外エリアでは感覚庭園や湿地帯ラグーンなど、自然と触れ合いながら遊べるスポットも充実しています。
また、このミュージアムがあるシティパークには、植物園やStoryland(童話や物語をテーマにした遊び場)、アミューズメントパークなど、子ども向けの施設が豊富です。さらに、美術館(NOMA)やピクニック、スポーツを楽しめる広場もあり、家族で一日中楽しめる人気スポットです。
Cafe du Monde
1日目に虜になってしまったベニエを再び食べたくなり、ミュージアムから徒歩10分の距離にある有名店『Cafe du Monde』の支店に入りました(本店はフレンチクオーターにあります)。1862年に創業され、特にベニエ(フレンチ風の揚げドーナツ)とカフェ・オ・レ(コーヒーとエスプレッソを混ぜた飲み物)で知られています。観光名所としても人気があり、地元の人々や観光客に愛されているお店です。屋外のテラス席でも食事やコーヒーを楽しむことができます。
1日目のお店でも3個セットで提供されました。粉砂糖がサラッサラなので、鼻から吸い込まないように注意をしつつ、息子もバクバク食べ、「Got milk?」※の粉砂糖バージョンの髭ができていました。
※余談ですが、「Got milk?」は、1990年代にアメリカで始まった有名な広告キャンペーンのキャッチフレーズです。牛乳を飲むことを促すために使われ、シンプルな「牛乳持ってる?」という質問で、楽しく健康的に牛乳を日常的に飲むことを呼びかけ、広まりました。90年代を生きたアメリカ人なら絶対にご存じのはずなので、会話に稀に出てくることもあるかもしれません(笑)。
Royal St.
お土産屋さんがたくさんあり、昼間の散歩にぴったりだと友人から勧められたRoyal St.を散策しました。この歴史的な通りはフレンチ・クオーター地区を横断しており、特に美術館、アンティークショップ、ギャラリー、カフェが並んでいることで知られ、観光客にも地元の人々にも人気のスポットです。ニューオーリンズの伝統的な建築や雰囲気を感じながら歩いているだけで楽しい気分になりました。
National WWII Museum
アメリカ人から見た第二次世界大戦の博物館として、訪れたほうが良いと友人から聞き、訪れました。その名の通り、第二次世界大戦の歴史に焦点を当てた展示が豊富で、戦争の影響を受けた人々の物語や兵器、戦闘機などが展示されています。特にアメリカの兵士たちの経験や戦争の重要な出来事について詳しく学べる場所です。当時実際に使用された巨大な戦闘機が展示されており、「乗り物」としてはカッコイイかもしれませんが、目的を考えると私は恐怖を感じてしまいました。
また、日本人として違和感を覚えたのは、ミュージアムのホームページで目的を読んだところ、「なぜ戦争をしたか」「“勝利”までの未知」「自由を得るための犠牲」など、戦争を決して否定することはなく、戦争の「意義」についての焦点が垣間見られたことです。日本は唯一の被爆国として、戦争の「意義」には焦点を当てず、「平和」という言葉がよく使われているように思いますが、「平和」という言葉はパッと見たところ、見当たりませんでした。アメリカでは堂々と「勝利」と書かれている点には驚きました。記憶を掘り起こすと、アメリカの現地校の社会科では、この部分は読み飛ばし、宿題として出されたのみでした。唯一の日本人として私がクラスにいたため、配慮してくださったのかもしれません。
歴史というのはその人や国によって捉え方が違う部分が多くあると思っています。だからこそ「side(側)」が存在し「ally(同盟)」が存在するのではないでしょうか。歴史は時に同盟を結ぶことや、異なる立場を選ぶことが重要な意味を持ち、これらの違った視点や立場を理解することで、より全体像をつかむことができるのではないかと思います。
そして、英語がよく理解できる身としては、日本の説明を読むのが苦痛な時もありました。もちろん、幼少期からアメリカ人と生活した経験からアメリカが大好きなのですが、やはり当時の差別的な日本人に対する憎しみの表現は、見ると辛いものがあります。逆に、日本でアメリカ人についての悪口を聞いたり読んだりすることも、私にとっては辛いです。
展示の暗くてリアルな雰囲気に、息子が「怖い!」と言っていたので、残念ながら細部まで解説を読んだり聞いたりすることはできませんでしたが、私の先ほどの感情は、一人の人間として、そして世の中では常に自然なものであってほしいと切に思えたことだけでも、多いに学ぶことがありました。
Bourbon House
夜はニューオーリンズの観光名所、Bourbon Street(バーボン・ストリート)で食事を楽しもうと、人気のレストラン『Bourbon House』を選びました。特にシーフードやケイジャン料理が味わえる場所として、地元の食文化と観光の魅力を融合させたレストランとして、多くの人々に愛されているようです。
メニューには、新鮮なシーフード、特にオイスターバー(牡蠣)のセレクションや、クレオールやケイジャン料理を基にしたアメリカ南部の特産料理が並んでいました。また、バーボンをベースにしたカクテルや豊富なワインリストも提供されており、リラックスした雰囲気の中で食事を楽しむことができます。
食後にはぜひ、Bourbon St. Cocktailを!コーヒー豆が乗っていて、甘さの中にも少しほろ苦さがあり、食後のデザートとコーヒーを同時に堪能している錯覚に陥る、何とも言えない一杯でした!
Bourbon St.について
最後に…実は行きたいと決めていた矢先、年明け早々に有名なBourbon St.で悲惨な事件が起こってしまいました。ニュースでご存じの方も多いかもしれません。そのため、工事(※)が行われている箇所も多く、活気も以前より減ったように感じました。それでも、夜になると愉快ながらもどこか哀愁漂うジャズの音色が流れ、ほろ酔いながらも通りを歩くたくさんの人々で賑わっており、素敵な街でした。(ただし、夜遅くなるにつれてかなり賑やかになってきますので、観光の際にはお気をつけてください!)
※工事は、今年2月9日にニューオーリンズで行われるスーパーボウルの影響もあります!楽しみですね。
※アメリカ旅行を予定されている方へ、ご参考まで過去記事を貼ります: