真面目をやめると決めた日。
真面目っていいことなのでしょうか。
私は、仕事でよく真面目と言われます。
黙々と働くし、事前の準備などもちゃんとして、ミスをしないように気を付けています。
でも、それは真面目だからではありません。
ただ怖いからです。
失敗すること、怒られること、バカにされること、
必要とされないこと、クビになること、路頭に迷うこと。
これらのことが起きないように真面目に仕事をしています。
真面目系クズが生まれた理由
私はよくボーっとしたり空想をしている子でした。
小学校のころは絵を描くのが好きで、授業中も教科書によく落書きをしていました。
あるとき、私のテストの点数が悪くて激高した母は
「ちゃんと授業聞いてるの!?教科書持ってきなさい。」
と言って教科書を検閲し始めました。
教科書を開くと私が描いた落書きがちょこちょことあり、
母はそれを見てさらに激高しました。
「こんなの書いてるから点数悪いのよ!ちゃんと授業聞きなさい!!」
と怒鳴り散らしました。
私はそのときの光景を四半世紀たった今でも覚えています。
母は本当に鬼のような形相をしていました。
きっとそれだけが原因ではないですが、母のそういう言動を度々受けたことで私は「見えるところだけでも真面目にならなきゃ。」と思うようになりました。
見えるところだけ、つまり見えないところは真面目にならない。
これはいわゆる「真面目系クズ」というものだと思います。
自己肯定感が低いゆえの真面目
さらに、私は自己肯定感が低く育ったたので、
誰かに認められなければ生きている価値がない
と思っていました。
また、周囲から認められるためには
人並み以上の水準でいなければいけない
と考えていて、
その考えが仕事にも影響を及ぼしました。
学生時代でのバイトはのほほんと働いていたのですが、社会人になってからは
「仕事で認められることが社会人として重要」
「自分で稼いで財を成さなければならない」
というプレッシャーから
「仕事を真面目にしなければいけない」と思うようになりました。
そんなプレッシャーや恐れをもってやむなく真面目に仕事に取り組んでいました。
真面目をやめようと決めた日
あれから約15年。
恐れをもって仕事をがんばるも長続きしなくて、何度も職を転々としてきました。
そして、今の職場で4年働いてやっと気付いたのです。
「真面目にするの、やめよう。」
そう思ったきっかけは、
真面目にやっているせいで仕事をたくさん頼まれるようになり
「なんで自分だけこんなに働かなければいけないの??」
と不満を持つようになったからです。
サボってる人、責任感なくやっている人と同じ給料をもらっている。
私はこんなに恐怖心に追われながら仕事しているのに。
そう思って、その恐怖心を全て捨ててみることにしました。
そして、考え方を変えることにしました。
失敗してもいいよ
怒られてもいいじゃん
バカにされても大丈夫
クビにされても仕事は他にもあるし
路頭に迷ったら生活保護受ければいいじゃん
今まで、真面目にしないとクビになる➝クビになるとお金がなくなって路頭に迷う➝路頭に迷ったら死んでしまう
という恐怖があったのですが、
お金がなくなるということを受け入れることにしました。
そして、自分は本当はどう過ごしたいかを考えてみました。
私は本来ボーっとした抜けた性格です。
それを恐怖から無理やり真面目に仕事するように変えていました。
私は本来の自分を否定せずにのんびりしたい。
自分を無理やり強制せず、なるべく自分のペースで生きたい。
そう思って、真面目をやめることにしました。
真面目をやめてみた
真面目をやめると決めて、次のことを意識しました。
・期限はギリギリでもいい
・自分で勝手にやらない。上司の指示があるまで手を付けない
・自分がしなくていいことはしない
・できるだけサボることを考える
・空いてる時間は同僚とおしゃべりする
・暇になったら仕事する
・「真面目なんてやってられるか」と常日ごろ心の中で呟く
そして、朝8時半に家を出ればその日の仕事はオッケーという超ゆるゆるルールを設定しました。
まだ実践して3日目なのですが、心穏やかに過ごせています。
やることは探せばそれなりにありますが、真面目にはならない。
どうにかなるでしょーと気楽に構え、意識してサボる。
不真面目に生きる決意
これまで、私は自傷行為のように仕事をしてきました。
「私はダメ人間だから真面目にしなきゃ」
「私はどんくさいからがんばらなきゃ」
「私はうっかりしてるからちゃんとしなきゃ」
「私には稼ぐ力がないからここをクビにならないようにしなきゃ」
そうやって自分を苦しめながら働いていました。
でも、もうやめます。
どんくさくていい、うっかりしてていい、クビになってもいい。
自分を苦しめ続けるぐらいなら、真面目にやることを放棄しようと思えたのです。
そう思えて不真面目を実践していたら、毎日が少しずつ楽しくなってきました。自分を縛る何かがほどけて、心も体も軽くなった気がします。
自分を苦しめていたのは自分の思考だったんですね。
真面目さが取り柄だった私から真面目を取ったら何も残らないかもしれません。ミスしてクビになるかもしれません。
でもいいです。
無理して自分を苦しめる方が嫌です。
仕事もお金も何とかなります。
人間どうにか生きていけるし、ダメなら死ぬだけです。
最底辺な生活を怖がって今自分を苦しめるより、最底辺を受け入れて今を気楽に生きていきたいです。
とはいえ、長年のクセでうっかり真面目になっちゃいそうなときが多々あるので、
真面目になんてやってられっかってんだ~
を心の合言葉にこれからの人生を不真面目でやっていきたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!