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不機嫌だけじゃなかった 彼の不機嫌は、結婚してから始まったものではありませんでした。 離婚した後、義母と義妹の二人と話す機会があったのですが、そこでの話で、彼が小さい時から不機嫌で家族をコントロールしていたことを始めて知らされました。 義母も義妹も、実は私以上にモトオの顔色を伺っていたのです。唯一父親を怖がっていて、父親の言う事だけは聞いていたそうです。 そして、義母から「あの子は、なんだか嫌な感じで、威張るでしょう? 昔からなのよねぇ。 本当にごめんなさい。 やや子
玄関でお出迎え 結婚当初からモトオの不機嫌問題で、私は我慢しては爆発するを繰り返していました。それでも大恋愛の末、結婚したのだから、話し合えば解決できるはずと思っていたのでした。 ただ発達障害を知らないと、普通の話し合いは全く意味がなかったのです。道理で解決しなかったわけです。 それでも、相手にして欲しいことやして欲しくないこと、いろいろ具体的に話し合ったので、発達障害の人にも分かりやすい内容だったはずですが、彼の生活における記憶力が壊滅的だったので、合意した約束事も三
「白だったらどうしてくれんの?」と凄んでいたモトオでしたが、医者からASDと言われると、あっさりそのまま発達障害専門クリニックに通い始めました。 お金や権力に弱いので医者の言うことは聞いたり、私にそんな口を叩いたことなどなかったかのようにするモトオの態度には腹が立ちましたが、とにかくこの時は前進と思い喜びました。 そのクリニックには、私が勉強してあったらいいなと思われるプログラムがいろいろ用意してあり、SST(ソーシャルスキルトレーニング)もありました。 話が前後します
たくさんありますが、残り一気にいきます。 モトオの暴言の基本はやはり『オレが養ってやっている』という奢りの現れではないかと思います。今思えば、自己肯定感が低い彼が唯一、人より優れていると思っているところだったのかもしれません。 「父親も尊敬してないのに、あなたなんか尊敬する訳ないでしょ」 自分の父親も収入で値踏みして「あんな父親にはなりたくない」とも言っていましたが、私が見た義父は確かに昭和の男尊女卑感が漂ってはいたものの、うちの孫ムスメをデレデレに可愛がってくれたいい
モラハラ発言をする人の特徴 発達障害の特性が分かってから、言語化するということに気をつけました。分からないのなら教えてあげればいいと思ったのです。その効果はムスメにはありましたが、モトオにはありませんでした。 ある日、彼が何か酷いことを言ってきた時に「それは酷いことで、私は言われたくないので言わないで下さい」と丁寧に言いました。すると、彼は「オレはひどいことだと思わないね!」と言うのです。話になりませんでした。 特性がある人は、自分がひどいことを言っている自覚がないの
お節の中のちょろぎ ちょろぎってご存知ですか?お節料理の黒豆の上に一つ二つ彩りとして添えてある赤くて巻き貝みたいなやつ。 調べると「長呂儀」とか「長老木」とか縁起を担いだ漢字がいろいろあって、長寿の意味が込められているそうです。その正体はシソ科の植物の根っこに出来るジャガイモのような塊茎というもので、栄養豊富でもあるそうなのですが、このちょろぎをめぐって、ある日年明け早々事件が起きました。 ムスメがお節料理に入っていたちょろぎを食べて嬉しそうにこう言った時でした。 「3
モトオが不機嫌なせいで家の雰囲気は、いつも最悪でした。彼が元凶であることは明らかなのに、本人は微塵も悪いと思っていないのですから、出来るだけ関わらないようにするしかありませんでした。 それでもある日、考えた末、出来るだけ感情を抑え、具体的にお願いしてみることにしました。家族の為と言えば、いい加減考えてくれるだろうと思ったのです。 お願いというのは、嘘でもいいから笑顔になってもらうこと。外の人に見せている笑顔を家族にも見せて欲しい。ただそれだけでした。 そもそもモトオが、