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投球時に肩の痛み/高校3年生野球部捕手
気になるところ
投球時(2塁送球など)右肩の中の痛み、1年生の終わり頃肩関節の関節唇剥離?の既往ありと言われる、一旦専門医とトレーナーの元で治療されていたとの事。
現在野球が可能になる程度までには鎮痛、しかし最近になり投球時(特に初動痛)がある。
肩が温まるとそこまでの痛みは忘れるも、気になるのでメンテナンスに加えてケアされに来たとの事。
仮説と検証
姿勢確認(立位・前額面・矢状面)と動作評価
1)前屈(所見)(-)
2)伸展(所見)腰椎優位(+)、Th7-9上半身重心が動いていない
3)回旋(左右差所見)胸郭の左回旋(+)
安静時胸郭右回旋 肩甲骨が前額面に対し後方へ引かれる(胸郭に対してはノーマルアライメント)ので、故意的に肩甲骨を前方吐出する外転(前鋸筋)、同時に下制して投球動作に於いて肩甲上腕関節の過負荷が大きい。
4)更に肩甲骨の外転・下制の結果手掌が巻き込むので使いやすいように上腕を外旋、その事で掌を前方へ向けた結果上腕骨頭が前方へ出ようとする力が働く為、更に上腕二頭筋が抑え込もうとするのでそこでも痛みを作りやすい(結節間溝辺りにも実際痛みがある)
コンディショニング
1)胸郭右回旋アライメント異常修正で体幹左回旋困難を調整し肩甲骨を元の位置誘導
2)右前鋸筋ハンズオン(手技)にて肩甲骨を胸郭と前額面に対し正常な位置に戻す
3)前屈動作は立位だと(-)、しかし座位だと背部筋の過緊張が見れた、座位にての前屈ストレッチ指導
4)捕手なので特につま先でしゃがみ座りを行う、つまり腓腹筋の過緊張と足関節背屈制限がある、ウォールストレッチ指導
5)運動能力(アジリティ)を増加させたいとのご希望もあり、プライオメトリクスなど過負荷トレーニングはされている、なので当院では身体機能向上の為の柔軟性(重心コントロール)に中止したので3・4の基本をアドバイスしました。
6)練習後の肩アイシング、お話によると練習後も入浴時折安静痛もあるようです(温めて炎症増加)、なのでアイシングも時として行うようにアドバイスしました。
7)胸椎Th7-9(上半身重心)の動きが悪いので伸展誘導をポールで行う
NRS5→1-0(痛みの十段階評価)、タオル投球運動を行うも発痛しない、これでまたメンテナンスに来て頂く様にアドバイスしました。