図書館の魔法
図書館が好きだ。特に、定期試験前の大学の図書館の雰囲気が好きだ。
定期試験前の休日の図書館は、よく暖房が効いた館内に所狭しと人が座っている。
真面目にレポートを書いている人、なにか難しそうな問題を解いている人、気怠げに机に向かってぼーっとしている人、居眠りしている人、、、
そんな学生たちの群れの一部になりながら、私も定期試験の勉強をする。
パソコンを開き、授業資料を見ながら課題の復習をしたり、レポートを書いたり。
疲れてきたら甘いミルクティーで糖分補給をして、また勉強に戻る。たまに居眠りしちゃったりもする。
試験勉強をする学生の群れの一員になると、いつまでもここで座って勉強できるんじゃないかという無敵な気分になることがある。周りもずっと勉強しているし、私もいける気がする、的なふわふわした感じ。この感じが好きだ。
でも、一歩図書館から出ると、風の冷たさで一気に現実に引き戻される。やっぱもう勉強できないわ、寒いしお腹すいたし早く帰ろって気分になる。
振り返って図書館の窓に映る人影を見ると、まだ勉強していてえらいなぁって気分になる。さっきまで私もまだまだ残って勉強できる、って思っていたはずなんだけどね。
試験前の図書館には勉強をがんばれる魔法みたいなものがかかっているのかもしれない。