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2019年3月の記事一覧
じどうひっきにっき0319
とっぷりとしたミモザに潜ろうと
二、三度深呼吸をしてから息を止めて
鼻をつまんで背から飛び込む
揺らめくたくさんの小さな太陽が
すこしだけ肌に触れると
わたしはミツバチのように
体に纏っていた夜屑が砕けて
ぱらぱらと地面に溜まっていくのを
ぼんやりと眺めていました
すこしくるしくなったので息継ぎをしようともがいていると
溜まった夜が染み込んで
どうにもこうにも眠くなってしまいます
そうしてもうどう
編む* 春風にあらわにされたあとに、
白木蓮は真っ青な空にとけずにいたけれど
今朝になったら手放すように
ばらばらばらと
厚い花びらを脱ぎました
地面はすこし温かい白色となり
すっかり輝いています
わたしが心の弱さと嘆く
それらの不格好に手放した言葉たちを
あなたは美しいと掬い上げてくれますね
それはまるで春風に振り落とされ
つもり溜まった花弁に両手をひたして
ゆっくり掴み抱きしめるように
あらわになった姿で
もう春を迎える
これ