見出し画像

潰瘍性大腸炎で入院した記録7/22~8/6

どうも内海です。
入院期間、看護師さんに何度も何度も名前を言わされました…。自分が「内海開」という名前であることを再確認する2週間でした。

というのも、医療機関では投与する薬など絶対に間違えないように、どれだけ顔を覚えていても名前を確認してからご飯や薬を出すんですね。

2週間病院にお世話になって、看護師さん、お医者さんの凄さが身に染みました。高校や大学の友達で、これから医療従事者になる人、既になった人がまぁまぁいるので、尊敬尊敬です。


発症、入院するまで

まずは入院の経緯ですが、今年の5月頭くらいから、たまに血便が出るようになりました。血便については、記憶は無いですが以前にも出ていた気がします。
元々胃腸が強い方ではなく、お酒を飲む年齢になってからは頭はそんなに酔っていなくても気持ち悪くなることが多く、二日酔いのが続く体質だと理解してきたし、
子供の頃から緊張したり不安だとお腹が痛くなりやすい人でした。

6/24にtheQuartzのライブがあり、下痢していたのに(僕は日常的に下痢気味です。汚くてすみません。)景気づけにビールなどをまぁまぁ飲んでしまったのが引き金となったのか、6/25から腹痛と真っ赤な血便が止まらなくなってしまいました…。

結果、そこから約1ヶ月間、下痢と血便は全く止まらなかったということになります。

6/25日から7月の頭まで、流石に病院に行かなきゃ、と思いながら市販の胃腸薬を飲み様子を見ました。

僕の頭を渦巻くのは、「大腸ガン」の文字。知識の乏しい自分には、少し調べて出てきた「血便」のサジェストにビビり散らかすことしか出来ず…。

採血とか大腸カメラ、内視鏡とか、怖すぎるということで、病院嫌いの僕はなかなか病院へ行けず、なんならお腹が痛くて暑い外をまともに歩けるかも不安です。

1つ目の病院

そんなこんなで、何日だったかな、7月の2、3日くらいにやっと近所の総合病院へ行きました。
そこの内科ではお医者さんに「腸炎ですね、整腸剤飲んで水飲んで絶食してください。希望あれば内視鏡しますよ?」と五分くらいで言われました。

そ、そんな呆気なく…?と思いながらも、医者のいう事なので信じきって、「ミヤBM」という薬だけ貰ってその日は帰りました。
この日から、一旦絶食を試みますが、流石に何も食べないでいるのは厳しい。
うどん、お粥など消化にいいものだけ食べるように家族と協力して食事を制限していきました。

ここから7月中旬まで、様子を見つつ質素なうどん食で繋いでいきますが、一向に血便は収まらず。また熱も度々出たりして、こりゃダメだとなり、セカンドオピニオンとして消化器系専門の医者にかかることにしました。

2つ目の病院(消化器内科)

それが7/9位かな、症状を話すと、とても親切な病院で、詰まっている予定の合間に内視鏡検査の予定を入れてくれました。
この辺りで、「潰瘍性大腸炎」「クローン病」という有名なIBDと言われる病気のことを知りました。
この時、1つ目の病院との対応の違いにびっくり。(1つ目の病院は総合病院で、患者の数も桁違いだし消化器系の専門でもない内科だったので、比べるのはよくないですが。)

7/13に大腸内視鏡検査を行いました。この時、夜9時までに食事を済ませて、朝から「モビプレップ」という下剤を飲まないといけなかったのですが、昼夜逆転している自分は夜9時まで寝ていました。(どんな生活リズム?)
なので昼食べたご飯が最後になってしまい、弱った胃腸がカラッカラのまま、翌日の下剤飲みがスタート。

この「モビプレップ」は1L飲んで腸を綺麗にするために大量に排泄する水状の薬なのですが、好き嫌いの分かれる味、香りです。
僕は死ぬほど苦手でした。コップ二杯分くらい飲んで、涙を流して吐きました。(お腹が空いていたのもありますね。)

あまりにも辛くて、病院に電話し、「気持ち悪くて吐きました。」と情けない相談をすると、「では病院で飲んでもらいますね。」と優しく言っていただけて、病院で飲むことに。

母親と消化器内科さんにフラフラで趣き、吐き気止めを貰ってモビプレップを無事1リットル飲み干しました。

完全に「ハリーポッターと謎のプリンス」で、分霊箱を壊すために呪いの水を飲むダンブルドアの気分でした。

い、嫌じゃ…

鼻をつまみながら飲みましたが、油断して鼻から手を話すととんでもなくケミカルな香りがして来ます。
その時の顔は、命の危機が迫っているときのトニー・スタークのようになりました。

内視鏡検査は長い一日になりましたが、無事終了。
広範囲が炎上していて、「全腸型の、重症寄りの中等症」ということです。

腸が炎症しているところに、大腸の奥の奥までカメラを突っ込むので、当たり前ですが、痛い。
おしりに入れられるところまでは良かったのですが、体の左側からお腹の上の方まで来て、それが右側に回って…と何となく感じながら、要所要所でギリギリと痛むのは想像以上に辛く、
何度もオエーオエーとえずいたり咳が出ました。
びっくりするほど痛くて長く感じたので、正直二度とやりたくないと思いましたね…。

内部の組織検査は外部に出すので、なかなか診断は降りないので2週間後聞きに来なければならないとの事でしたが、十中八九「潰瘍性大腸炎」に間違いなく、基本薬となる「メサラジン」を処方されてその日は終わりました。

怖かった検査も終わり、基本薬を処方されて安心しきった僕は、親の作る少し手の込んだ病人用料理をウキウキで食べ、薬を飲み、少し良くなったかも!と何故か落ち着いた血便のことを少し忘れて、土曜は用事をこなし、日曜は入れてしまったバンドのスタジオ練に。この時は本当に調子が良く、薬効いてる!とおもったのですが、
ただ絶食+洗腸剤で腸が綺麗になって落ち着いただけでした。

日曜スタジオから帰宅すると死ぬほど具合が悪くなります。
ここからが地獄の始まりでした。

3つ目の病院、そして入院

追って書きます…。まずは前半だけ…。(8/8朝)

後半です。
日曜、7/16。帰宅すると、暑さでやられてしまったような感覚で、すごく体調が悪くなってきました。熱を測ると案の定37度台あって、頭痛もひどくなってきて、いろいろと不安が出てきます。

おそらくですが、内視鏡後に処方された、5-ASA製剤という潰瘍性大腸炎の基本薬が合わなかったのだろうと後から推測しています。
13日に処方され、14日から飲み始めたメサラジンですが、「不耐」といって体に合わない患者が一定数いるとのことです。(僕は血液検査でははっきりと不耐と出なかったといわれました。)
通常一週間ほどで副作用が出るそうですが、二日くらいで出てしまったのも謎です。
もしかしたら、栄養不足や腸の炎症から弱った体にウィルスがはいって、普通に風を引いたのかもしれません。

ここの数日間は、高くて38℃くらいの熱と頭痛、頻繁にくる腹痛と血便がだんだん悪化し、夜は寝ていても三、四回は起きてトイレに駆け込む日々でした。不安になってきてオムツをはいて生活してました…。

親が医者の友人がいて、僕の母親が連絡を取ってくれたおかげで、市の中央病院なら受け入れの体制も整っていて、信頼できるということを教えてもらうことができました。
消化器内科で紹介状を書いていただいて、早速三つ目の病院へ行くことに。

7/19ごろに中央病院へ。ここでは採血や点滴などを貰いつつ、専門の先生のお話を聞くことができました。
潰瘍性大腸炎の症状の説明や使われている薬の説明など、とても詳しく教えて頂けて、とても信頼感がありました。
なんとかなりそう…と思うとともに、あまりにも貧血で(血便がすごいので)血が足りなかったらしく、採血がなかなかできなくて両腕何度も刺されてしまい、その日は腕がずっとズキズキでした。これがちょっとこたえた…。

その日は、もしこの後症状が悪化するとか、発熱が続いてしまったら入院してステロイド治療だと説明を受けました。
そして同じ5-ASA製剤の別の種類のもの(リアルダ)を処方され、帰宅。
これがとんでもないデカさで朝四錠も飲むという破格の錠剤でした。

これを飲み始め、まさかの症状は悪化。あまりにもすごい寒気に恐れをなして寝込んでいると、体温は39.5℃もありました。

これはやばいと思い、土曜日でしたが22日に中央病院へ。
コロナの検査をして陰性とわかると、看護師さんから「では、このまま入院ですね」とさらっと言われてしまいました。
この時僕の頭は「あぁ、また注射だよ…」と冷めきっていました。

入院一日目~三日目

入院一日目。家族に必要なものを持ってきてもらい、ベッドで横になって虚空を見つめていました。
あまりにも高熱があるので、定期的に点滴から解熱剤を投与してもらいます。
点滴はなれないのですごく怖い。血管に常に管が通ってるわけなので、当たり前ですが異物感がある。一瞬針を刺される注射だけでも嫌なのに…。
調べると点滴は針を刺した後針だけ抜いて細い管のみを血管に残しているみたいですね!すごい技術ですわ。

ここから25日の火曜まで、完全に絶食して点滴のみの生活です。
初めての経験に戸惑いましたが、点滴はすごい。何も食べていないのに、おなかがすきません(当たり前)。
具体的には、何かつまみ食いできるならするかな~くらいのニュートラルな空腹が続く感じです。

22日、23日、24日の三日間は、人生でも類を見ないほどのしんどさにやられてしまいました。一日数回やってくる高熱は40℃くらいにもなり、意識がもうろうとしているのでケータイを開いて音楽を聴くのも厳しいくらいでした。
また咳が異常に出ていて、息をするとカスカス音が鳴る感じで、これも原因はまったくわからなかったようで謎でしたが看護師さんにはかなり心配されてしまいました。
咳のせいなのか、トイレでおなかに力を入れると異常にえずくという謎の症状もあり、オエオエーと言いながら血便を出してました。狂気ですね。
それでもイヤホンをして主にBUMPなどを聞きながら、うとうとしながら過ごした三日間でした。どんなにしんどくてもBUMPは心が落ち着きます。BUMPはお粥ですね。

昼間はできるだけ、指定されたトイレに通っていたのですが、部屋(個室にしてもらいました。)には簡易トイレを設置してもらっていました。
これは猫砂のようなものがあるわけでもなく、お丸のようなバケツの中に排泄する簡単なものです。
部屋でおなかが痛くなったら、ここにしてナースコールし、蓋をしておいて看護師さんに運んでもらいます。

一日目の昼間、点滴である程度回復し、歩いてトイレへ行っていた僕でしたが、また熱の上がってきた夜中にきた激しい腹痛に耐えられず、躊躇していた簡易トイレを使いました。
これがなかなかグロく、ほとんど何も食べていないので腸の中のカスのようなものと大量の血が混ざったものが、水洗でもないので直接バケツに入っているので、赤赤としていてかなりひどい。
自分からそれが出てきているのも嫌ですが、看護師さんに逐一処理してもらっているとおもうとこれも堪えました。恥とかの問題ではなくなってきてしまいますが、自分の排せつ物をひとに処理させるというのはやっぱり屈辱的ですね。
精神的にも肉体的にも(排泄するたびに冷や汗がでてくるほどおなかは痛みます。)かなり疲弊してきた一日目の夜でした。

二日目、三日目も病状は変わらず。
簡易トイレにも慣れてきて、看護師さんたちもナースコールすれば何も言わず来てトイレを回収してくれるように。
ありがとうございます。。と思いながら、熱が下がるのをじっと待ち続けていました。

解熱剤を入れてもらった直後は、ものすごい熱くなってものすごい汗をかいた後、熱がましになって大分楽になります。
この頭がまともな時に、家族にlineして今後二週間と宣言された入院生活をどうにか持たせるための、本と3DSを持ってきてもらうことにしました。

また、土日はドクターの休日なので基本は看護師さんしかいません。なので土日に治療が進むことはないんですね。これを全く知らなかったので、土日はこの苦しみがずっと続くのか!と思ってしまったのですが、月曜である三日目にドクターが現れてからは、安心でした。あしたからこうしますよ~とか教えてくれます。

三日目、母親が来院しゲームと本を置いていくついでに、解熱剤で楽になった僕は簡単な内視鏡をしました。戦々恐々でしたが…、かなり楽に終わりびっくり。
今度からぜったい中央病院で内視鏡しよう!と思いました。ケツに何か入れるときはできるだけ大きい病院にいきましょうね皆さん。

三日目の夜まで、発熱は続きました。熱があまりないのに「解熱剤…」とか言っては悪いとおもい、あまりナースコールしなかった僕ですが、耐え切れず真夜中に看護師さんを呼びました。
「熱が上がってそうです…」というと、体温を測ります。
看護師さんは「うん、40℃ありますね」と冷静に言ってくれました。
もう少し早めに呼べばよかったです。

四日目~一週間終わり

四日目である25日。この日から先生の指示でリアルダをやめて、ステロイドの投与が始まりました。ステロイドは強い薬なので、体重10㎏にたいして20㎎が限度といわれています。僕はやせてしまって体重が50kgくらいしかなくなっていたので、50mgからのスタートでした。

朝、気づかないうちにステロイドを打たれていた僕は、「リアルダをやめたらすっかり良くなった!」と、大喜びでした。
朝少しまた熱が上がっていましたが、それ以降は微熱の範疇。
点滴を引きずりながらエレベーターで売店に赴くこともできるようになりました。
翌日の26日からはご飯も食べてよくなり、久々の食事に感動。
もともと食べることは好きでしたが、病気のおかげでジャンキーな食事でなくてもすごく満足できるようになりました。

この日からは、血便も次第に収まり、ただ緑色のカスみたいのが出るだけになってきました。
ステロイドは次の火曜までの一週間、毎日一度点滴からの静脈注射です。点滴の位置は三度ほど変えましたが、個人的には右腕の手首当たりにしていた時が一番楽でした。
骨に添わせる感じになっていたので、動かしやすくて腕にメカをつけているような感じでよかったです。かゆかったのでそれだけ嫌でした。

一週間が経つ日まで、基本的には持ってきてもらった3DSでまだプレイしていなかったポケモン5世代のホワイトをプレイしていました。
腕が点滴で不自由でも割とできるので最高です。

では、ここからの内容はほとんど闘病とは関係なく、体調はほとんど健常な低血圧なだけの男が、一週間監禁という、とんでもない暇をどんな感じで消費したかを書くだけになります!
具体的には読んだ本の感想や音楽、ゲームの話などです。

これから夜ご飯を作るので続きはまた明日書こうと思います!
ではまた。 (8/8夕方) つづく



いいなと思ったら応援しよう!