ちくちく言葉もふわふわ言葉も、増えて大きくなるんだね
沖縄県の学童クラブで働いている学童保育士です。 #学童の日常 を、noteとtwitterにて気まぐれに更新中。
最近、学童の子どもたちの間でちくちく言葉が多い。
「だまれ!」「しね!」
クラブ中にこんな言葉が飛び交っていると、子どもたちの顔もだんだんチクチクした表情に。怒りっぽい気持ち、イライラした気持ちが伝染していくような様子がある。
少し前まではこんなに乱暴な言葉は聞かれなかったのに、流行り始めたらあっという間。一体どこで覚えてきているのだろう…
そこで、絵本の読み聞かせとワークをすることにした。
「ちくちくとふわふわ 」
なないろ (著, イラスト), 松本えつを (監修)
ちくちく言葉を言うと「ちくちくスパイキー」、ふわふわ言葉を言うと「ふわふわフラッフィー」が出てくる、というお話。
私がいいなと思ったのは、「ちくちくスパイキーもふわふわフラッフィーも、おおきくなったりふえたりする」
と書かれていること。
優しい言葉を人から言ってもらうと心のなかがじんわり温かくなって、他の人にも優しい言葉を贈りたくなる。
逆に、傷つける言葉を言われると心がささくれて、他の人にも傷つける言葉を投げつけたくなる。
優しさも傷つける気持ちも、めぐりめぐっていく。自分の口にした言葉が、ぐるりと回ってまた自分に帰ってくる。
私たちはそんな社会のなかを生きているし、学童の小さな社会のなかでもそれは同じだと思う。
自分の感じることはすべて本物で、感じてはいけない感情はない。「拒否」や「嫌」という気持ちも、ちゃんと言葉に出して良い。けれどもそれは、相手を傷つける言葉じゃなくても伝えられる。
みんなの意見を聞きながらつくった「ちくちく言葉リスト」と「ふわふわ言葉リスト」は今日1日クラブの壁に貼って、みんなが帰ったあとに片方を外して「ふわふわ言葉」だけにした。
お話をしているとき、なかには茶化す子も、遊んでいる子もいたけれど、それぞれのペースで何かを感じながらその場にいたように思う。
忘れてしまったらまた伝えて、少しずつ少しずつ、心のなかに残るものが増えていってくれたら。フラッフィーの心地よさを思い出してくれたらと思うのだった。
#教育 #子ども #子どもとの関わり #学童保育 #学童の日常
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