「田舎でのんびり起業」アジャイル開発に学ぶ起業初期の振り返り方法
僕は今八ヶ岳南麓(山梨県北杜市)で暮らしています。「新しい働き方。暮らし方」でハッピーになろう!という企業パーパスのひとり法人を立ち上げてコンサルティングや地方関係人口創出に関することが仕事です。(ヘッダー画像はnoteギャラリーから挿入しました。maki_memoさんありがとうございます!)
今回は「田舎でのんびり起業」アジャイル開発に学ぶ起業初期の振り返り方法というタイトルで起業初期の振り返りについて書いてみます。
田舎でのんびり起業とは?
僕がおすすめしている「田舎でのんびり起業」はお金よりも人生を大切にするライフスタイルです。もちろん生きていくにはお金は大事。だけどお金だけを目的にしたギラギラ起業とはちょっと違う。人生を楽しむための起業です。詳しくはこちらの記事も参照ください。
みんな新年に目標を立てるけれど…
新年ですね。正月休みの間に今年の誓いや目標を立てた人も多いのではないでしょうか。でもちょっと意地悪な質問をしますね。
"去年たてた目標って達成できてますか?"
実は正月休みの間にたてた目標がその通りになることは「まずない」
だって正月休みって時間もたっぷりありますもんね。あなたを追いかける仕事もない。じっくり考えて、休みの間にちょこっと始めてみて、「あ、なんだ。案外できるじゃないか」って感じたりしますよね。
でも、休みが明けて日常が襲いかかってきます。仕事始め、新年会、そして年度末の多忙期。気がつけば正月に考えていた目標にもそっと蓋をして、無かったことにしてしまう…。そんな風になりがちなものです。
僕の経験上、正月休みにたてた目標がそのまま、その通りになることは「まずありません」(僕がだらしないだけかもしれないけど)。
でもそれ、もしかしたら振り返り(目標管理)の方法で解決できるかもしれませんよ。
ウォーターフォールとアジャイルという考え方
ここでちょっと話題を変えます。ウォーターフォールとアジャイルという言葉を聞いたことはありますか?これはITシステムの開発手法の考え方です。
最初にたてた計画通りに実践するウォーターフォール
ウォーターフォールとはかつて主流だった方法です。どんなシステムが必要か要件定義をして、設計をします。そして設計に基づいて開発を行い、できあがったらテストをします。テストに合格したら正式にリリースです。
ウォーターフォールは水が高いところから流れ落ちる様子から名付けられました。キッチリと要件定義が終わるまでは設計には進みません。また、水が高いところへ戻らないように、開発に進んでから設計に戻ることもありません。
小さく速く進めるアジャイル
一方最近主流になっているのがアジャイルです。アジャイルでは大まかな方針をたてたら、まずは小さく開発してしまいます。
もちろん計画→設計→開発→テストというサイクルは変わらないのですが、システム全体の要件定義や設計をするのではなく、とある部分を先に作ってしまう方法です。
アジャイルとは英語で素早さという意味です。小さく素早く開発し、それを繰り返すことで全体を作り上げる方法です。
ウォーターフォールにもアジャイルにも向き・不向きがある
これはいずれが良い・悪いというものではありません。例えば原子力発電所や高速道路を作る、という時に「まずちょこっと試してみよう」というわけにはいきませんよね。しっかりと上流で調査・設計する必要があります。
一方で今の多くのITシステムは変化が早いもの。何年もかけて調査・設計している間に市場や要求が変わってしまいます。そこでアジャイルが普及してきているわけです。
目標設定もアジャイル型でいいのでは?
さっきの話はITシステム開発のお話し。本題は新年の目標管理でしたね。僕は(特に起業初期の事業目標の場合)これもアジャイル型でいいのでは?と思っています。
正月休みの間に考えたご立派な計画。でも実際にはその通りには進まないですよね。だったら、サイクルを小さくして、まず行動してみる、というやり方を試してみてはどうでしょう?
アジャイル型の目標管理
これはアジャイル開発の手法のひとつ。スクラムという方法を模したものです。細かくはスクラムとは異なる部分もありますが、起業初期の目標管理に合わせて修正しているのでご了承ください(スクラムの詳細は多くの書籍が出ているのでそちらを参考にしてください)。
これは1週間または2週間のサイクルで振り返りを行います。
①最初にそのサイクル中に完了させる行動目標を定めます
②サイクルが終わったら振り返り、気づき・学びを洗い出します
③気づき・学びを反映させ、次のサイクル中に完了させる行動目標を定めます
これをぐるぐる回していくだけです。
振り返りでは結果より「気づき・学び」を重視する
サイクルを回していれば、行動目標を達成できる時もあれば未達成で終わる時もあるでしょう。
未達成で終われば、「ああ、未達成だった…もうダメだ」と感じてしまうかもしれません。でもこのアジャイル手法では結果(行動目標の達成・未達成)にはこだわりません。それよりは「気づき・学び」を重視します。
ぐるぐる回すことで成長し、改善される
例えば突発的な仕事が入ったことで時間を割くことができず、行動目標が未達成だったとします。
その時に未達成を嘆いたり、自分の不甲斐なさを責めても結果は変わりませんよね。アジャイル型目標管理では結果(行動目標の達成・未達成)は評価しません。それは結果。それは事実。それだけです。
大事なことはそこから何に気づいて、何を学んだか、なんです。
例えば「また突発的な仕事が入る可能性は高い。サイクル中にできる行動量を多く見積りすぎていたから、もう少し軽くしよう」と気づくかもしれません。
もしくは「突発的な仕事が入っても行動目標を達成できるように、予め行動のための時間を確保しておこう」と学ぶかもしれません。
これらの気づき・学びによって、行動の粒度や実践方法が改善されていきます。そして改善の機会は多ければ多いほど成長も早くなりますよね。
行動することで目標が変わっても構わない
アジャイル型の振り返り(目標管理)をしていると、途中で目標が変わることもあります。
ちょっとお恥ずかしい例なんですが、実は僕は2024年の目標が途中で変わってしまい、未達成で終わってるんです。
noteでも記しているんですが、僕は2024年「オンライン講座で毎月50万円売上げる」という目標を立てていました。当時はまだ法人向けコンサル事業も安定しておらずお金の不安が大きかったんです。そこで高額オンライン講座(起業支援)の立ち上げを目論んでいました。
でも毎週振り返るにつれ、「田舎でのんびり起業」を提唱している僕がギラギラ起業型ビジネスをやることへの心理的抵抗が強くなってきました。
またありがたいことに法人向けコンサル事業もクライアントが増え、それなりに暮らしていけるようになりました。(お金の不安という根本的課題が解決できた)
「オンライン講座で毎月50万円」というのは表面的な目標であって、本質は
①お金の不安を払拭したい
②田舎でのんびり起業を目指す人を応援したい
という2つだったんですよね。
①は法人向けコンサル事業の安定化で解決できました。そこで安価に②を進められる方向に興味が移り、2025年はまったく違う目標をたてています。
僕自身が行動を重ねることで正月当初の目標を本質的に分解できました。そして途中で別の目標に変わっていったことを実感しています。
まずは行動。そのためにもアジャイル型の振り返り(目標管理)、あなたも試してみてはいかがでしょうか?
参考情報:田舎でのんびり起業を考えているなら
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あと、こちらは僕の会社(ひとり法人ですけど)のホームページです。よかったらこちらも見てみてください。