本の棚 #138 『「ラクして速い」が一番すごい』
『ラクして速いが一番すごい』
松本利明
「ツラくて遅い」という仕事のやり方
タイトルの反対を考えてみたら
悲惨な状況を表現できる、がしかし!
全てとは言わないまでもそういう仕事は
だれしも経験したことがあるのではないか。
ここ数年をみると
努力を積み重ねていき、
たくさん失敗を経験しながら
コツコツと数年かけて成長していけばいい、
そんな時代ではなくなっていると思う。
いち早く成長し、即戦力になってもらう。
成果を出すための最短コースを極める。
そんな風が吹いている。
「ラクして速い」は言葉だけ聞くと
ネガティブに捉えられるかもしれないが
今風の生き方とも言えるし
決して悪いことではないと本書から学べる。
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「ソラ・アメ・カサ」で確認
ソラを見ると曇ってきた(事実)
アメが降りそうだから(洞察)
カサを持っていこう(打ち手)
マッキンゼー日本オフィスの考案の
思考のフレームワーク。
事実を伝えるときに
どうなりそうか?
だからどんな打ち手や行動をすればいいか
この3つをセットして伝える。
このアメ=洞察を考えるときに
「課題や原因」と「未来を想定」するという
2種類があるのだが、
原因探しばかりしていても打ち手が見えない
どうすればいいんだーとなるから
「どうなりそうか?」を口癖にして
未来を洞察する方向にもっていく。
これは使えるやつだ。
「普通の人と一番違うポイントは?」
できる人、成果を上げている人に
「どうやってるの?」という質問をするより
「普通の人と一番違うポイントは何ですか?」
と聞くことでその人のコンピテンシーを
抽出できる可能性が高くなる。
あとはとことん、真似る。
どの本を読んでも真似るに敵う
「ラクして速い」方法はない。
「相手がいる仕事」から着手する
自分の仕事スキルをあげることだけでは
全体の成果は上がらないことが多い。
それは最終のアウトプットに関わる工程のどこかで
「渋滞」が起きているからであり
その渋滞を起こさないためには
相手がいる仕事からすすめて
自分のところで仕事の流れを止めてしまわないこと。
とまりそうなところがあれば
「後工程はお客様」の精神で
とまらないようにサポートしていく。
そういう仕事の仕方がいいとおもう。
「整理」と「整頓」
整理整頓とはよく使う言葉だけれど
なぜ整頓整理ではないのか?
ぼくは言葉の意味を理解していなかった。
整理
必要なものも不必要なものを振り分け、不必要なものを捨てること
整頓
必要なものを機能的に配置すること
なるほど、だから整理整頓の順なのか。
ぼくのなかにはまだまだこのような
わかったつもりになっている言葉たちが
たくさん残っていて
本を読むことで「あっ、そういうことか」と
理解、納得、腹落ちすることが多い。
正しい「教わり方」を身につける
部下指導の方法について多くの研修があるが
部下となる人たちに向けた「教わり方」の
研修はあまり聞いたことがない。
指導は一方的なものではないため
この視点は重要な学びだ。
①初めてやるとき
②少し慣れたとき
③ある程度できるが少し不安
④もう大丈夫と自信と実績があるとき
上記のように自分の「仕事の習熟度」に合わせて
教わり方を変えていく。
教え方も変わり、同時に教わり方も変わる
そうすれば成長スピードは、加速する。
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