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“自由”のはずが労働依存?サイドFIREに感じた違和感

こんにちは。現在育休中のアラフォー外資系管理職サラリーマンです。

育休を取得したことをきっかけに、これまで意識していなかった“働き方”について改めて考えるようになりました。

私は以前よりキャリアアップ志向が強く、これまで会社員として働くことに対して嫌だと思ったり、逃げ出したいと思ったりすることはあまりありませんでした。むしろ、自分は会社員という働き方が合っているとすら思っていました。

しかし、妻の療養に伴い育休を取得し、育休が長期化したことで、現職でのポジションがなくなる可能性が高まりました。そのことがきっかけとなり、私はFIRE(Financial Independence, Retire Early)の道を模索するようになりました。

サイドFIREへの違和感

FIREについて情報収集する中で、私は「サイドFIRE」に対して違和感を覚えました。動画や書籍から得た情報によると、サイドFIREの多くは労働収入ありきのスタイルになっているようでした。しかし、本来のFIREの定義は「経済的自立」と「早期リタイア」です。この点を考えると、労働収入を前提としたサイドFIREのスタイルは、FIREの定義にはまったく当てはまっていません。

もちろん、「いつでも会社は辞められる」という精神的な余裕を持つためにサイドFIREの考え方を活用するのは理解できます。会社に依存しない働き方を模索すること自体は有意義です。しかし、実際には“労働収入ありき”というより、“労働収入に完全に依存している”スタイルが多く見受けられます。それでは、FIREの本来の目的である「経済的自立」とは言えないのではないでしょうか。

実際、サイドFIREはフリーターやフリーランスという働き方の呼称を変えただけではないかとすら感じました。本来のFIREの理念とは異なり、「経済的に完全に自立することなく、適度に働くスタイル」をFIREと称してしまうのは、本質を見失っているのではないかと疑問を持ちました。

FIREは“逃げ道”になっていないか?

また、FIREに憧れる多くの人が、「今の仕事が嫌だから辞めたい」という理由で目指しているケースが多いように思います。しかし、FIREを目指した結果、サイドFIREという名の低賃金労働を続けることになってしまえば、本末転倒ではないでしょうか。単に現状からの逃避ではなく、真に自分にとって最適な働き方を考えることが重要です。

会社員という選択肢は決して悪くない

私は会社員という働き方にも自由度があることを知っています。職場を選べば、フリーランスやフリーターと比べても雇用のリスクが少なく、一定のメリットがあります。そうした選択肢を踏まえたうえで、自分には会社員としての働き方のほうが合っていると改めて感じました。

とはいえ、会社員がすべての人にとって最適な働き方とは限りません。フリーランスやその他の働き方が合っている人もいます。大切なのは、会社員かフリーランスかといった二元論にとらわれず、幅広い選択肢の中から自分に最適な働き方を選ぶことです。「会社員=社畜」「会社員=奴隷」といった一辺倒な考え方では、本質を見失ってしまうと思います。

今後もどのような環境下でも対応できるように、経済的自立を目指すことは重要です。しかし、少なくとも私は「FIRE」という概念そのものに距離を置こうと考えるようになりました。本質を見失わず、自分にとって本当に価値のある働き方を追求していきたいです。

関連書籍の紹介

FIREや自分に合った働き方に興味がある方は、より考えを深めるために以下の書籍をおすすめします。


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