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【アート】アート思考 アートを自分で深く考えてみる
アート思考が話題になる日々ですが、末永幸歩さんの『13歳からのアート思考』ー「自分だけの答え」が見つかるを読んで、これだけメモや絵をかきながら読んだ本は久しぶりでしたので、noteにもまとめてみることにしました。ネタバレはしませんが、私の個人的な感想となります。
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アート思考のプロセスは末永さんによると下記の通り。
「アーティスト」は、目に見える作品を生み出す過程で、次の3つのことをしています。
①「自分だけのものの見方」で世界を見つめ
②「自分なりの答え」を生み出し、
③それによって「新たな問い」を生み出す
「アート思考」とは、まさにこうした思考プロセスであり、「自分だけの視点」で物事を見て「自分なりの答え」を作り出すため作法です。
末永幸歩
本を読み始めて、先日かなり感銘を受けた『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』とちょっと内容が似ていて、自分としてはびっくりしてしまいました。こちらの本を簡単にご説明すると、白鳥さんは目が見えません。白鳥さんと一緒に美術館にアートを見に行くということは、介添人がアートを目の前に、何が見えているのか白鳥さんに言葉で説明をする必要があります。介添人が増えれば、見え方、捉え方、説明はそれぞれ違い、白鳥さんはその説明を聞いたり質問したりするのが楽しいらしく、そのやり取りでアートを鑑賞しているのです。まさしくこれは「アート思考」ですね。
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是非本を読んで頂きたいですし、ネタバレはしたくないので詳細は書きませんが、『13歳からのアート思考』には「どこからそう思う?」「そこからどう思う?」この2つの質問を問いかけることは、アート思考をみにつける為に大事な要素だとあります。
日本の教育では、まずこういう問いをしてこない。「答えは何ですか?」アート思考はこういう質問からは育たないですよね。。。
海外で生活をした私は「あなたはどう思う?」の教育を徹底的に叩き込まれました。また美術に関しては、学校の課外授業で実際に美術館を訪れて学ぶ機会多々ありました。絵を目の前にして、先生から「何が見える?」「何故そう思ったの?」という問いも沢山されました。
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社会人になって外資で働いていた時も、思い起こせば上司に相談すると「あなたはどう思うの?」「あなたはどうしたいの?」「上司である私に何して欲しい?」上司からの答えはなく、自分が事実や課題をどうとらえるのか、どうしたいのか問われてきました。その度に質問を自分に向け、自分なりの答えを見つけていた様な気がします。
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アート思考とは「自分の内側にある興味のもとに自分のものの見方で世界をとらえ、自分なりの探求をし続けること」
アート思考は自分軸で良いのです。アートの答えは数学の答えのように一つではなく、そして時と共に変わります。変わることに意味や価値があるのです。
「興味のタネ」は、自分のなかに眠る興味・好奇心・疑問。
「探求の根」は、自分の興味に従った探求の過程。
「表現の花」は、そこから生まれた自分なりの答え。
末永幸歩
さあ、あなたの目にはアートはどのように映りますか?
「どこからそう思う?」「そこからどう思う?」
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本はこんな感じの構成で、読んでいくうちに、アート思考がわかってくるプロセスが楽しい1冊です。
「目に映るとおりに描くこと」からの解放 マティス
「遠近法によるリアルさの表現」への破壊 ピカソ
「具象物を描くこと」からの解放 カンデンスキー
「視覚芸術」から「思考」に デュシャン
「なんらかのイメージを映し出すためのもの」からの解放 ポロック
「アートの枠組みそれ自体」からの解放 ウォーホール
最後に、私が気に入った1文を。。。
「作品はアーティストだけによってつくられるものではない。見る人による解釈が、作品を新しい世界に広げてくれる」 マルセル・デュシャン
今回も最後までお読み頂いて、ありがとうございました。
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あなたにはどう見えますか?
どこからそう思いますか?
そこからどう思いますか?
何かお役に立てれば幸いです。