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純粋な気持ちを取り戻す【フォトグラファーの歩み#12】

数えたことはないが、恐らく30都道府県くらいは訪れたことがある。
その中で、ずっと気になっていたが交通の便が良くなく渡航を諦めていた県があった。

馬の背


鳥取県である。

昨年から本格的に写真を撮り始め、写真関係の情報収集も同時に行うようになった。
そんな中、世界的に有名であるにも関わらず初めて知った写真家がいた。

砂丘から日本海を見下ろす
風紋


そう。植田正治だ。



定番のアレ
入り口付近


「もっと上達したい、もっとたくさん撮りたい、自分の世界観を確立したい。早く早く。」

そんな風に、いつの間にか気がせいていたなと振り返ることができたのは、
植田正治という偉大な写真家が、何か大きなことを成し遂げようという野心がなく
純粋に写真を撮ることが好きで、それ以上でも以下でもないという生き方に触れられたおかげだ。

美術館自体も素敵なかたち


展示された写真や、残された映像や肉声、言葉に身を浸しているうちに、
ふっと気持ちがラクになった。

写真を撮るのが楽しい、それで十分じゃないかと。

写真を撮るようになってから、なぜか心惹かれるものがあり、たまたま運よく訪れることができた今回の鳥取旅。

帰宅してから改めて植田正治の写真集を広げてみてびっくり。

今回のトップに載せた写真、完全に影響を受けているではないか・・。
撮っている時には気が付かなかった。

演出写真や、デザイン的に風景を切り取った写真、子供たちの写真など
魅力的な彼の写真の中でも、かたちや模様に着目して撮られた写真が特に好きだと思った。

帰宅後の振り返りも含めて、自分の「好き」を再確認できた旅だった。

2023.06.08
Yukari

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