筋肉を強くするには?
先日、患者さんとの話の中で
「歪みがある状態で筋肉を使っているなら
その歪んだ状態で筋肉は強くなりますよね?」
という質問を受けました。
確かにその通りですね。間違っていません。
で、その後段の話なのですが
「先生は ≪筋肉が収縮した状態≫ と仰いますが
その状態でも使っている限り、筋肉は強くなる訳ですよね?」
ここで微妙なニュアンスの違いがある事に気が付きました。
その話をしたいと思います。
筋肉を太らせるには
酷使する→休養を取らせる→超回復
という過程を経る訳です。後段の話は、
収縮してしまっている状態で酷使しても筋肉は強くなるんじゃないか?
という質問です。
ここで前段の話が間違って受け止められているという事に
気が付いたのです。つまり
×=収縮している筋肉でも使えば太る
○=収縮している筋肉はゆるまないから使う事が出来ない
これ解って頂けますでしょうか?
力が限界まで入っている筋肉に、更に力を入れることは不可能ですよね?
じゃあ最初の話はどうなの?って事になるのですが
歪んだ状態で筋肉を使うと、使えない(それ以上収縮出来ない)
筋肉の代わりに、他の似た動きをする筋肉が動かそうとします。
つまり、その「似た動きをする筋肉」が強くなるのであって
「収縮している筋肉」はそれ以上強くなったりはしません。
ちょっと解り辛いので他の例えを出すと
片足怪我してかばっていると、反対の足が無理するので
そちらに力が入りますよね?
するとそのかばう側の足の筋肉は強くなりますが、
怪我した方の足は決して強くなったりしないです。
その患者さんが訴えていたのは
「歪んだ状態でも筋トレすれば、強くなるんだから問題ないじゃん」
って話だったのですが、本来の状態に戻さずに負荷をかけると
思わぬ部位にストレスがかかって、結果、
身体に負担がかかってしまう、という事です。
ですから、筋肉を太らせるには、まず歪みを取り除いてからでないと
結局本来のいい状態には持っていけないという事です。