投資のイメージ
投資と投機の違いの話?でもあるだろうが、投資でも企業投資や不動産、インフラ投資など、目に見える形(雇用なり税収、インフラ、GDP上昇)の投資は、比較的白い感じ?に聞こえ、一方投資商品となると、急に怪しく聞こえる?のは気のせいだろうか。
投資(特に投資商品)を通じて、ちゃんとご飯の種を稼いでいけるし、中小のみならず、大企業も投資でご飯稼いでるんだよ、という見えないものだからこそ、積極的なアピール(と適切な批判)が必要な気がする。
上記記事の通り、2020年6月に日銀がレポートを発表。日本の大手銀行のCLO(Collateralized Loan Obligationー欧米の資本市場で流通されている、相対的に負債比率が高く、信用力の低い企業(格付けでBB格以下)向けの貸付を裏付け資産とする証券化商品)保有状況、リスク管理方法、市場特有の仕組みなどが書かれている。欧米では銀行貸付が市場で売買されている、といった実態は分かりにくいかもしれないが、そこは日本との資本市場成熟度合の差でもあるのかな?と。上から目線な言い方になってしまうが、同レポート自体はCLOについて、簡潔にまとまっている、ような気がする。
CLOに関する報道は1年前ぐらいからあり、記事としては官庁(日銀や金融庁)からの注意喚起?といった書き方が多いような印象。そこで一連の当該ニュースについて、私が感じた問題点は下記のようなところか(勿論他にもいっぱいあると思います)
①今回書かれているCLOは証券化商品だから、2008年の金融危機の引き金となったサブプライムローンやそれをまとめた証券化商品と似ている点
②他の投資機会全般と比較されていない点
③リスク管理の重要性はもちろんあるものの、投資を通じた企業経営の在り方が、当事者以外は分かりにくい点
①、②と③の前半について、日銀のレポートでもちゃんと触れられているが、CLOという投資商品はリスク・リターン毎に格付けがあり、日本の大手銀行がもっているのはほぼ最上位のAAA格ばかり。この格付けのCLOは、サブプライムとは異なり、2008年の金融危機後も満期保有し続ければ償還された(リターンがでた)投資商品であったこと。また国内での安定した投資機会(融資を含めて)がかなり限定的であり、海外企業の信用リスクをとった投資が継続するという事実。加えて、CLO内部の銘柄選定、商品モニタリングや運用マネージャー選定等、今後の格下げリスクを含めて、色々な面で日本の大手銀行が投資後のリスク管理を行っている、といった実態(確かに多くの人材を雇えるから可能である、といった銀行母体の規模にも由来する面もあるが)。
そして中央銀行の巨大な金融緩和で、従来のような融資のみではビジネスとならなくても(例えご飯の種を取られても)、大手銀行などは投資を通して一定程度利益を出し、人材雇用や育成を行い、税収向上そして国内外の産業にも寄与している面もあるよ、という事実。ここも同時に取り上げるのが重要と勝手に思ってます。
あくまでも投資はどの商品でも、ご自身の判断とリスクですからね、というディスクレーマーも忘れずに!
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