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過去投稿からの進化・変化②

コロナ禍の中、日本企業が気にする3月末という時期も迫ってきたことから、大きな変化が見られていると感じる。そこで前回同様に、過去投稿からの進化・変化シリーズとして、書いてみます。

①前回は飲酒離れについて触れましたが、同じような流れはタバコでも強まっていることは、タバコへの増税、肺がんなど病気になりやすい、もしくは保険料が高くなる、など社会的なハードルの高さや、喫煙室や喫煙所の削減など、物理的な制限が多くなっているのはご承知の通り。これにコロナ禍が加わり、たばこメーカーの中でも海外M&Aなども行い、安定した業績と事業の多角化も図りつつあり、優秀とされていたJT(日本たばこ)でさえ、下記記事のように多くのリストラと工場削減という方針に切り替わったようです。

本業の強みを生かすのではなく、本業をつぶさずでも再生の道を探す、という大変な時代に、コロナ禍を通じて入っていたんだと感じました。

②石油業界ですが、特にコロナ感染拡大後の世界中での『脱炭素』加速の動きを受け、主力の石油メジャーの株価は、昨今の寒波を背景に原油価格が上昇しているものの、反してあまり上昇せず。やはり脱炭素銘柄の一部にはなっておらず、今後も脱炭素が明確化(要するに電力重視)になるまで、石油メジャーへの向かい風は相変わらず強め、でしょう。

同時に国内では石油精製の再編が続いていますが、その中で統合がうまく行っていない例(下記の出光興産による、旧昭和シェル石油の子会社であった東和石油の完全子会社化)も一部残っており、統合が進んでない部分については、海外ファンドの良い”利益のネタ”を提供している、という現状もあるようです。例え脱炭素と見られなくても、市場から存在価値を常に問われる、という石油業界(上流・下流共)に変化の局面に立ち会っていると感じます。

③そして最後は鉄鋼業界です。以前にも国内の同業界の困難について、書いていますので、そちらもご確認ください。
-鉄鋼業界シリーズ(業界背景振り返り投稿

また足元は中国のコロナ禍での旺盛な需要を受けて、鉄鋼価格上昇に伴い日本製鉄は黒字に転換となるものの、中長期的目線だと国内の鉄鋼需要低迷と国内の製鉄設備のコスト高も相まって、過剰設備の削減に迫られており、上記記事の通り広島の高炉に続き、鹿嶋の高炉も休止し、生産能力削減へと舵を大きく切るようです。

一度休止すると再稼働は時間と多くのコストがかかる為、基本的には休止=ほぼ廃炉、という話にもなり得るため、現地の地方経済への負の影響も否めないでしょう。

1970-80年代は鉄鋼の時代、2000年代は石油の時代と言われていたような気もしますが、時代の流れと共に同業界の変化も今後大きく見られるかと思います。




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