チームの中のチーム
(経営とは)多くのチームがありながら、それをひとつのチームとして束ねるゲームであり、そこにはいろいろの個々のチームがそれぞれ適切な形で、しかもお互いに支援関係をもって存在していなければならないのである。
「『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』 第3部 チームの中のチーム」より
ミドルマネジャーのための不朽の教科書と言える「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」を元に、マネジメント/リーダーシップを考えていく連続投稿シリーズ第11回目です。過去分は以下のマガジンをご覧ください。
過剰なチーム愛の弊害
チームで働く誰しもにとって、所属するチームに自分の居場所を見つけられることは、非常に重要で価値のあることです。そのチームのリーダーから見ても、チームへのロイヤリティに溢れるメンバーは、心から貴重な存在に違いありません。
一方で、その「チーム愛」が度を越す場合があります。過度に自分のチーム至上主義となり、同じチームにいるかいないかで、あたかも敵か味方かというふるい分けをしてしまう、ということも起こり得ます。
チームリーダーにもそうなる危険性が伴います。組織の中にいれば、どうしてもチーム同士の利害が対立する部分もあります。その時、部下を守ろうとするがあまりの、いたいけな小鳥を守る親鳥が如く、攻撃性が表に出てしまうリーダーも目にしてしまいます。
他チームからの無謀かつ無計画なオーダーや尊重されていない不当な扱いから部下を守ることは、リーダーとして非常に重要です。ただそうではない他チームからのオーダーに対して、リーダーが過敏・過保護になりすぎることは、非常に危険です。
過ぎたるは猶及ばざるが如し
所属チームの目標達成は大事なのは言うまでもありません。でもより高次元の組織目標の達成こそが、本質的な目標であるはずです。
「自分のチームが良ければOK」と視野が狭くなりがちなメンバーに、今組織全体が置かれている状況を適切に伝え、部下たちに全体最適となるアクションを促す―。
読書の皆さんには釈迦に説法ともいうべき、リーダーとして非常に当たり前なことなのですが、改めて自チームを振り返ってみてください。
結局どっちが合理的なのか?
たとえば、「家族」という「チーム」も、町内会やマンションという単位で見れば、各「家族」が1「個人」としての性格も持ちます。家族全員の総意だからといって、コミュニティ全体最適の観点で禁止していることをやってしまうとか、全体貢献への活動に協力しないという家は、孤立してしまうでしょう。結果としてコミュニティ内で信頼を勝ち得ることができず、助けが必要な際に積極的な支援が受けられないリスクが出てきます。
組織で仕事をする以上、他のチームから支援を得られないことはマイナスでしかありません。他のチームに貢献するからこそ、自分達のチームも支援してもらえる。個人同士の互恵関係は、チームという単位でも成り立つことを、是非メンバー達にも浸透させたいですね。
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以上、書籍「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」から、チームの中のチームの在り方について考えてみました。
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