旅すべきなのは子ではなくリーダー自身
リーダーシップに関する世界的なベストセラーである「リーダーシップ・チャレンジ」を読み進めながら、リーダーシップを「自ら実践するために学ぶ」べく、そのヒントを綴っていきます。これまでのnoteはこちらのマガジンをご覧ください。
今回は「6章 チャンスを模索する-外部にアイデアを求める」からです。
あなたもイノベーションを生み出したいなら、ただ与えられた仕事をこなすのではなく、周囲にアンテナを張り、積極的に交流することだ。偉大なイノベーションは、本社の役員室や、役所の事務室からは生まれない。すぐれたリーダーは人間関係を築き、人脈を広げ、周囲とつながり、外に出る。
現状を変えるには、世界とつながりつづけることが不可欠なのである。
~『リーダーシップ・チャレンジ 6章 チャンスを模索する』 より~
自分がシステムの一部になっていることを自覚する
一つの組織に一定期間いると、仕事のやり方や文化について不満や課題の一つもあるのが普通です。
「うちの会社はどうせ・・・だから」「うちの組織は・・・が苦手だから」
リーダーという立場にあったとしても、自虐的にこうした言葉をつい発してしまうことは結構あるのではないでしょうか?
こうした言葉を誰かに話すということは少なからず「自分はちゃんとできているけど、周りができていない」という思考が背景にあるわけですが、本当にそうなのでしょうか?
自分の恥ずかしい経験も振り返って言えば、多くの人はそう発している自分自身こそが実は組織における問題の一部になってしまっていることを自覚していません。
組織の「システム」(ITのことではなく組織運営の仕組みのこと)に組み込まれている人は、自らそのシステムを変えるには相当のエネルギーを要することを理解する必要があります。現状を維持したいという慣性力は組織全体に働くように表現されますが、実は各個人、実は改革のリーダー自身にこそ大きく作用します。
例えば世の中でコンサルタントという職業が一定のニーズがあるのは、実はこの問題を解決するためです。特定の専門ノウハウや方法論を期待する部分もありますが、実は一定レベルの依頼主は、自分自身こそが組織の問題の一部になっていることに気付いていることが少なくありません。
勿論大きなコトを成す上で、リーダーの強い執念やこだわりは不可欠です。ただそうした強い影響力は、仲間に対してプラスと同じだけ、マイナスにも作用している可能性があることを常に疑いましょう。
そしてそのマイナスを自ら自覚したり、新しいアイデアを取り込むためには普段付き合う人とは離れたカルチャーの方との交流が効果的です。居心地の良い馴染みの場所で心を落ち着かせることと同じぐらい、コンフォートゾーンが違う空気にも挑戦しましょう。自分自身もこれは課題です。
「かわいい子には旅をさせよ」と言いますが、本当に旅をすべきなのは実はリーダー自身なのです。
『リーダーシップ・チャレンジ』が示す「模範的リーダーシップの5つの実践と10の原則」
模範となる
1.自分の言葉で語り、共通の理想を確認することで、価値観を明らかにする
2.共通の価値観に従って行動することで、手本を示す
共通のビジョンを呼び起こす
3.心躍るような崇高な可能性を想像し、未来を描く
4.共通の夢に訴えて、人々を引き入れる
プロセスに挑戦する
5.自発的に行動し、革新的な改善策を外部に求めることで、チャンスを模索する
6.小さな勝利を積み重ね、経験から学ぶことで、実践しながらリスクをとる
人々を行動にかりたてる
7.信頼を築き、絆を強めることで協働を育む
8.意思決定の権限を与えることで、人々の能力を高める
心から励ます
9.卓越した成果を褒め、貢献を認める
10.共同体精神をつくりだし、その価値と勝利を讃える
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