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『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』今推したい理由

明日から、 #毎日リーダーシップ  のテーマとして、こちらの本を取り上げたいと思います。

この本の価値は私が述べるまでもありません。マネジメントに関する名著として既に多くの書評記事が出ていますし、何よりあのベン・ホロウィッツ氏の熱い序文が、この本の存在を揺るがないものにしています。

自分が一度目に手に取ったのは、田端さんのツイート(田端大学の課題図書(2018年9月))がきっかけでした。当時マネジメントに悩みを抱えていた私にどストライクでした。それ以来私のお気に入りの一冊です。

本書の示すシンプルな原則

この本の骨子となっているのが、以下の3点です。マネジャーの仕事をシンプルに定義し、マネジャーが何に注力すべきなのかを示しています。非常に本質的であると思います。

1.チームアウトプット志向
マネジャーのアウトプット=
自身の組織のアウトプット +自分の影響力が及ぶ隣接組織のアウトプット

2.(マネジリアル)レバレッジ志向
上記のアウトプットを最大化させるために、マネジャーは自身で最も効果的なタスクを選び取る必要がある

3.ピークパフォーマンス志向
チームのアウトプットの最大化は、個人のパフォーマンスを最大化させる必要があるということ。

メンバーの士気向上と育成こそがマネジャーの仕事だとし、今では当たり前になった1on1コミュニケーションを恐らく公に最初に実践し、その価値を提唱したのがこの著者です。

内容的にも抽象的な表現はほとんどありません。著者の実務者ぶりがよく表れています。

この本を今推したい理由

著者が本書のイントロダクションでも語っています。

”著者である私としては、いかなる組織の中においても通常は忘れ去られた人間存在とされるミドル・マネジャーに語りかけたいと、とくに強く願っているのである”

組織におけるミドルマネジメントの重要性に着目した姿勢は、著者の企業経営における実務能力の高さを伺えます。そしてこのミドル・マネジャーこそが、コロナ禍で進むリモートワーク体制における最大のキーパーソンです。

なおこのミドル・マネジャーとして、著者が「ノウハウ・マネジャー」と呼ぶ、”組織の中で自分の周辺にいる人々に対して、知能と技能と理解の源泉になっている人々”、つまり「現場のリーダー達」も含めたいと言うのです。

組織において厳密な意味で命令権限をもっていなくても、他者に影響力を及ぼすこうした人々の存在を認め、こうした人々も含めてマネジメントにメカニズムを理解すべきだとメッセージしています。

確かにこの視点は非常に共感できます。単純労働ではない技術専門職組織における現場マネジメントの難しさは、この「立場的リーダー」ではないながらも、現場で強い影響力を発揮する「ノウハウ・マネジャー」達をどう組織運営に巻き込むかが重要です。

こうして、どうしても空中戦になりがちな戦略論とは一線を画し、ミドルマネジャーが直面する「実行」の問題にフォーカスし、それを事例を交えわかりやすく語ってくれる本書は、まさに今リーダーが読むべき本ではないかと思います。

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以上、書籍「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」をご紹介しました。明日からこの本を読み進めつつ、現場のミドル・マネジメントのポイントについて考察を深めていきたいと思います。

このnoteが皆さまのリーダーシップ向上に貢献できれば幸いです。

(アイキャッチ画像:https://unsplash.com/)

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