モチベーションという言い訳に逃げない
人がいちばん力を発揮するのは、現在の自分のスキルよりも仕事が少しだけ難しいときだ。そんなとき、人はストレスに押しつぶされることなく、成長を実感できる。
~『リーダーシップ・チャレンジ 9章 力を与える』 より~
心理学で「フロー状態」というものがあります。人が集中して覚醒した状態のことで、スキルよりちょっとレベルが高い仕事に挑戦しているときに、その状態になりやすいそうです。
引用:ウィキペディア(フロー(心理学))
私の好きな「黒子のバスケ」でいうところの「ゾーン」とごっちゃになりますが、それは一旦置いておきましょう。
上記の絵をみているとわかりますが、結局スキルが低いと、たとえどんな仕事に携わっても「無感動」か「心配」か「不安」にしかなれないことがわかります。
実はこう考えると、外部要因による「モチベーション」は単なる現状説明でしかなく、結局は「自分のスキルが低いから楽しめないというだけ」という超ドライな整理も成り立ったりします。
実はこれって結構当たりだと思っていて、例えば新人のやる気を高めるには、雑用などさせずに早くスキルを身に付けさせる方が良いのです。(勿論一見雑用と思えることにも仕事の本質が学べる種は沢山あるのですが)
そう考えると、実は部下のエンパワーやエンゲージメントの本質とは、ガス抜きやメンタルフォローではなく、部下の実践的スキルを少しでも早く高め、そのスキルより少し高い仕事に挑戦させ続けることだといえます。
もちろんそれがすぐに叶わないことも多いし、部下の価値観も人それぞれでもあります。メンバーのモチベーション向上に対しては組織運営に慣れれば慣れるほど色々な施策を考えてしまうのですが、実はこの部下の実践的スキルを少しでも早く高め、そのスキルより少し高い仕事に挑戦させ続けるという本質に真正面から向き合うことこそが、最も部下のモチベーションを高める最短ルートかもしれないという考えも、片方では忘れないようにしたいものです。
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以上、部下のモチベーションという問題に向かう上で、「フロー」という概念を通じてリーダーが向き合うべき本質について考えてみました。よろしければ皆さんのご意見も聞かせてください。
このnoteが皆さまのリーダーシップ向上に貢献できれば幸いです。
このnoteは?
リーダーシップに関する世界的なベストセラーである「リーダーシップ・チャレンジ」を読み進めながら、リーダーシップを「自ら実践するために学ぶ」べく、そのヒントを綴っていきます。
これまでのnoteはこちらのマガジンをご覧ください。
『リーダーシップ・チャレンジ』が示す「模範的リーダーシップの5つの実践と10の原則」
模範となる
1.自分の言葉で語り、共通の理想を確認することで、価値観を明らかにする
2.共通の価値観に従って行動することで、手本を示す
共通のビジョンを呼び起こす
3.心躍るような崇高な可能性を想像し、未来を描く
4.共通の夢に訴えて、人々を引き入れる
プロセスに挑戦する
5.自発的に行動し、革新的な改善策を外部に求めることで、チャンスを模索する
6.小さな勝利を積み重ね、経験から学ぶことで、実践しながらリスクをとる
人々を行動にかりたてる
7.信頼を築き、絆を強めることで協働を育む
8.意思決定の権限を与えることで、人々の能力を高める
心から励ます
9.卓越した成果を褒め、貢献を認める
10.共同体精神をつくりだし、その価値と勝利を讃える
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