定例イベント駆動型発信のすすめ
リーダーシップに関する世界的なベストセラーである「リーダーシップ・チャレンジ」を読み進めながら、リーダーシップを「自ら実践するために学ぶ」べく、そのヒントを綴っていきます。これまでのnoteはこちらのマガジンをご覧ください。
今回は「2章 価値観を明らかにする」からです。
本書には「五つの実践」の有効性を裏付ける多くの科学的データが掲載されている。しかし、リーダーシップはアートであることを忘れてはいけない。すべてのアートがそうであるように、リーダーシップも個人を表現する手段である。信頼されるリーダーとなるためには、新しい表現法を学ぶべきだ。
~『リーダーシップ・チャレンジ 2章 価値観を明らかにする』 より~
自らの価値観を発信する機会を自ら作る
チームの価値観を形成するには、まずリーダーが自分の価値観を自分の言葉にして発信することが大切であるということを前回のnoteで書きました。
ただ発信という行為が得意ではないという人もいるのは事実です。そうした場合、結果としてリーダーが自ら発信する機会もなくなりがちです。場数が踏めなければスキル経験も上がらず、苦手意識は変わりません。発信する機会も増えず、結果チームに価値観が浸透できないということになります。
自身の経験を踏まえて言えば、リーダーは自らの価値感や考え方を定期的に発信する機会を定例化することをおすすめします。人前で話したり文章を書くことが得意かどうかは関係なく、定例会議体の場の定例アジェンダにしてしまうとか、一定頻度で必ずメッセージをチームに共有するなどが効果的です。
以前LT駆動型学習という言葉も聞いたことがあります。コミュニティなどでまだ未学習の状態にも関わらずLTの機会を先に獲得して、それに向けて勉強するというものでした。「いつやるの、今でしょ?」と常に自分を追い込めるほど強い人ばかりではありませんので、自ら強制的に締切を作り、自らを追い立て学習するというやり方は、現実的に有効だと思います。
自分について言えば、いま毎月弊社の全社朝会で10分ほどお時間を頂き、「品質よもやま話」と称して、仕事の品質を高めるために社員の皆さんに伝えたい仕事へのスタンスや考え方などを話しています。
毎回話す原稿が全てできあがるのは大抵前日深夜なのですが(恥)、ではまったく平常は何もしていないかというはそうではなくて、実は発表したその日から既に次の会に向けて一か月ずっと何を話すかを考えています。会社では様々な出来事が日々起こりますし、今一番伝えるべきことは何か?という答えも変わります。原稿も何度も書き直し、結局仕上がるのが前日になるという感じです。
内定式や半期の締会など他の公式イベントでのこうした発表機会もいれると更に多くのスピーチの機会があり、そのたびに価値観の言語化にトライしています。
リーダーはチームの定例会などを主催できる立場です。言語化が苦手な方ほど、是非自らコーナーを作り、自ら発信する機会を設けて、言語化していきましょう。思い付きで話すのではなく、きちんと一度原稿にすることが大切です。場数こそが言語化力を高める唯一の方法だと思っています。
模範的リーダーシップの5つの実践と10の原則
模範となる
1.自分の言葉で語り、共通の理想を確認することで、価値観を明らかにする
2.共通の価値観に従って行動することで、手本を示す
共通のビジョンを呼び起こす
3.心躍るような崇高な可能性を想像し、未来を描く
4.共通の夢に訴えて、人々を引き入れる
プロセスに挑戦する
5.自発的に行動し、革新的な改善策を外部に求めることで、チャンスを模索する
6.小さな勝利を積み重ね、経験から学ぶことで、実践しながらリスクをとる
人々を行動にかりたてる
7.信頼を築き、絆を強めることで協働を育む
8.意思決定の権限を与えることで、人々の能力を高める
心から励ます
9.卓越した成果を褒め、貢献を認める
10.共同体精神をつくりだし、その価値と勝利を讃える
「#毎日リーダーシップ」とは?
みんながリーダーシップの本質を知り、何らかの領域でリーダーシップを発揮できるようになれたら最高だなと思い、日々学んだり考えたことをこのハッシュタグ「#毎日リーダーシップ」でつぶやいています。良ければフォローしてみてくださいね。