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女性脳について理解が深まると格段にパートナーシップや人間関係がラクになる「妻のトリセツ」

はじめに

少し前に流行った「妻のトリセツ」という本。

「話が通じない」
「わかってくれない」
「思いやりがない」
「とにかく気が利かない」……

腹立たしい夫を見捨てる前にこの一冊。


 今回こちらの本を読んで、男女のミスコミュニケーションが起こる要因として納得したし、クライアントさんにも説明しやすい知識や具体例がたくさん詰まっていたので紹介したい。

こちらの本は著者である黒川伊保子さんが男性に向けて書いた本なのだが、女性が読んでも「そうそう!」「わかるわかる!」と共感たっぷり、男性から見るとこんなふうに見えているんだな〜と客観的に見ることができる。


男性と女性ではそもそも脳の回路や特性が違う。

その「違い」を知っておくだけで、パートナーシップが格段に向上すること間違いない。

ここからは、妻のトリセツを読んで私なりにまとめたポイント5つを紹介していきたい。


1.女性脳は感情に伴う記憶を長期保存し、「みずみずしく取り出す」のが得意

ちょっとした夫婦喧嘩の中でも女性は、過去のモヤモヤや「私は大切にされていない」と思うような記憶を引っ張り出して本題とは全く別の部分で怒りを発散したりする。

女性脳は、記憶に感情の見出しがついて保存されているのである。

つまり、「感情によって連鎖される記憶」を過去の体験、記憶を臨場感たっぷり想起、引き出すことができる。


その理由も納得だ。

人類は生物の中でも残せる子孫が少ない。

そのため、子育て、生存、繁殖のリスクヘッジのため、本来ネガティブに反応しやすい脳をしているという。

そのため、オチのない女性同士の会話「ヒールで歩いていたら転びそうになった話」などを聞いた時でも男性は「だから何!?」となってしまいがちなのだが、女性は「なるほど、私も気をつけよう」とリスクヘッジのための情報として取り入れるというわけ。

ポジティブなことよりもネガティブに反応しやすいのは、子供や自分の身を危険から守るための危機回避能力としてのことなのである。

なので夫の脱ぎっぱなしの靴下を見ると「これで足を滑らせて転ぶかもしれない」開けっ放しの便器の蓋は「ここに子供が落ちるかもしれない」など無意識化の危険回避能力が作動しているため、夫との「気付いたら片付ければいいじゃないか」「これくらいあとでやるよ」という感覚や熱量の違いにイラっとするしモヤッとしてしまう。

女性も男性も、女性脳は本能的に「ネガティブな感情に紐づいた記憶を呼び起こすことが得意である」ということを知ることで、普段のいざこざの第一ボタンの掛け違えに気づくことができる。

その上で、意図的にポジティブな感情や記憶を呼び起こしていくための心の仕組みや脳の仕組みを学ぶことがパートナーシップや人間関係の好転に繋がる。

2.女性脳は「共感」男性脳は「問題解決」

女性は察して欲しい、男性は結論が知りたい、これはよく聞くフレーズかもしれない。女性は気持ちや感情を肯定してもらえば、結論や事実はどっちだって良かったりする。

女性同士の会話では必ず「共感」で始まる。

例えば、一緒にカフェに行った時、

友人Aさんが「あ!期間限定の桃のタルトがあるよ〜」と言うと、

Bさんが「本当だ〜美味しそう♡この時期はやっぱ桃だよね〜」などと言う会話が交わされる。

Cさんも「いいね〜!しかもめっちゃボリュームもあるね!」などとその感情に共感する。


しかし頼むメニューは「私はチーズケーキタルトにしよ〜」「私はガトーショコラ!」など全く別のメニューをそれぞれが頼むのである。

女性同士だと何ら疑問も浮かばないごく普通の流れだが、男性には理解し難い会話なのである。

女性は気持ちに共感、肯定してもらえればその後の行動や事実はどうでもいいのである。そこに気づかず、男性は無意識に感情を否定してしまい、事実を肯定すると女性は落胆してしまう。

3.女性脳は1回のデートで1ヶ月楽しめるプロセス重視

いくつも具体例があったが、このテーマは私の両親を思い出して爆笑だった。

女性脳は、デートの日が決まると、それまでにデートに着ていく服やメイクを妄想し、美容室を予約してワクワク過ごす。

デートを終えた後も、その余韻に浸りながら毎日の家事をルンルンでこなすことができるのである。


しかし、男性からすると「もし仕事などで約束を守れなかったらどうしよう」などとそもそもデートの日程を予告することにプレッシャーを感じてしまう。

しかし女性はもしもそのデートがキャンセルになったとしても、さほど怒ったりはしない。「仕方ないね」と受け入れる。

女性にとってはそのデート日に向けての準備をしたりするそのプロセス自体が幸せなのだから。


そのため、男性からすると張り切って考えたサプライズも女性にとってはありがた迷惑だったりすることも。


予告なしに突然高級レストランに連れて行ってもらい、サプライズでバースデーケーキや花束を用意してくれていたとしても、予告なしでその場に合っていないファッションやヘアメイクで注目を浴びていることの方が苦痛になったりする。

サプライズに関して私は特に共感した。

4.男の子と女の子の遊びにも見える役割の違い

男の子は、車や飛行機、消防車など働く車を使って遊ぶことを楽しむことが多い。

男性脳は「空間認知能力」を磨く俯瞰的な遊びを好むというのである。

そのため、幼年期頃に男の子はドローンで公園を上から見たような構図の絵を描いたりすることもあるそうだ。

一方、女の子は人形を使って遊んだり、おままごとをして遊んだりする。

女の子と男の子を子育て中の友人も、特に教えたわけじゃないのに自然と女の子はキッチンのおもちゃでお料理を作ったり、男の子は車を走らせて遊んだ理していると言う。

5.女性が「自分を大切にする」のは種の保存のための本能である

 男性はGPSがない頃から妻や子供を洞窟に残し、狩りに出ては獲物を持って帰ってきた。そのため本能的に周りを俯瞰して正しい距離や位置を把握する「空間認知能力」が必要なのである。そのため、幼い頃から俯瞰して遊ぶ方法を選択するようだ。

一方、哺乳類のメスは自分が健康で快適でないと子孫を残せない。

そのため私たち女性は「自分を大切にする」=種の保存 につながると言うことを本能的に知っているのである。

私自身、これを書いている今、32週、妊娠8ヶ月なのだが、自分自身の心と体の変化が腑に落ちた。巣作りの本能なのか、家の気になっていた使い勝手の悪い部分を手直ししたり、赤ちゃんがやってきても安心して過ごせるレイアウトを変更したりしている。


男性性と女性性の違い「与える」と「受け取る」​にも繋がるのだが、

女性は「自分を幸せにすること」が他者の幸せに繋がり、男性は「他者を幸せにすること」で自分も幸せを感じることができると言うことがより腑に落ちた。

さいごに

種の生存本能からしても、男性脳と女性脳の違いは必要なもの。

その違いを理解して、より幸せなパートナーシップや人間関係を構築して欲しい。

私自身もこう言う違いを知ったことで、格段に人間関係は円滑になったし、助けられる人も増えた。

ネガティブに反応しやすい女性脳の特性を知ることで、自分の中にあるネガティブも愛し、受け入れられるようになってもらえれば嬉しい。

そして一人一人が「自分らしい幸せ」「自分から大切な人を幸せにするハッピースパイラル」をつなげて行って欲しいと思う。


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