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中国人のやっかいな契約概念

中国出身の方は、いわゆる「契約」について日本人とは違った感覚を持っている。
ここでいう「契約」とは契約書を締結して何かを約束するようなもの。仕事がメインだろうが、それに限らない。

もちろんこれは傾向の話で、個々人によってそうでない人もいる。

日本人の感覚だと、
契約を締結すれば、双方はその通りに債務を履行すると当然想定する。

そして、約束を破られた方は、相手を非難するとか、泣き寝入りしたりするしかない。

中国の人はもっと本質を見る。

一言で言えば、約束を守るという約束はしていない、ということだ。

もっと広くその背後の世界を見ている。

約束を破った場合、自分に何が起こるか?
1.契約相手から怒られる、非難される
2.契約相手の周囲に契約を破った事実を拡散され、信用が落ちる
3.裁判に持ち込まれる
4.裁判の結果で賠償責任など負う可能性がある

中国の人は、このあたりを解像度高く想像できる。
まず、1については、別に非難されるだけならOK、と考える人も多い。
そして、2についても、大した影響力ないからいいわ、と考えることもある
そして、3については、裁判費用を考慮して本当に裁判するか?と考える
そして4については、負けても差し押さえるものなどないから、いいやと考える場合もある。
有罪判決で信用が落ちる?だったら、法定代表人は別の人に被ってもらおう、と考えることもあるかもしれない。

こういう行動を取る人はそこまで多くないだろうが、中国の人は、相手はそういう性悪説で動くだろうと、無意識的に理解している。

このあたりが、中国人がビジネスや交渉が上手な理由なのかも知れない。

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