「音読」でフロー体験!語学に「ポジティブな循環」を! #中国語 #英語
語学における「音読」は、ランナーズハイのような主客未分の気持ち良い経験をもたらす。中国にいた頃、一時期音読にめちゃくちゃとりくんでいたときに、こういう境地があった。
これは「フロー体験」といえるかもしれない。
フロー体験とは何か?
以下を見てほしい。
(参考http://blogs.itmedia.co.jp/yasuyasu1976/2011/11/post-66a9.html)
**以下、引用**
まず、このチクセントミハイの研究の中核をなす「フロー体験」とは、自分自身の「心理的エネルギー」が、100%、今取り組んでいる対象へと注がれている状態を表します。
この状態が満たされるためには、以下のような要素が必要となってきます。
1.自分の能力に対して適切な難易度のものに取り組んでいる
取り組んでいる内容が、自分の能力と照らしあわせて難しすぎず、簡単すぎずであり、全能力を出しきることを要求されるレベルにあること。
そして、それをやり通すことによって、その自分の能力が向上するような難易度であること。
2.対象への自己統制感がある
取り組んでいるものに対して、自分がコントロールができるという感覚、可能性を感じていること。
例えば、F1のレーサーが、自分の車を思い通りにコントロールでき、自在に操ることができるような感覚もこれに当てはまるし、ギャンブルをする人が、運頼みではなく、自分の頭を駆使すれば、きっと儲けることができるに違いないと思い込んでいる状態も、これに当てはまる。
3.直接的なフィードバックがある
取組んでいることに対して、即座に「それは良いか、よくないか」というフィードバックが返ってくること。
例えば、テニスのプレイであれば、いい球が打てたかどうかがすぐに音や感覚で分かり、文章を書いているときであれば、自分自身の感覚でよい一節になっているかが分かるなど、自分の内面的感覚で良し悪しが即座に分かることがこれに当てはまる。
4.集中を妨げる外乱がシャットアウトされている
取組対象以外のことが自分に降り掛かってくることがなく、対象にのみ集中できること。
例えば、自分が文章を書くことに集中しているときに、同僚から声を掛けられてそちらに意識が発散するようなことがないことがこれに当てはまる。
これらの要素が満たされると、自分の「心理的エネルギー」は、よどみなく連続して、100%その対象に注ぎ込まれるようになり、これによりとてつもない集中と、楽しい感覚が生み出されます。
このような状態を「フロー体験」と呼び、この状態にある間、人は時間の流れを忘れ、ひたすらそのことに没頭し、得も言われぬ高揚感に包まれます。
**引用終わり**
フロー体験の条件は以下の4つ。
1.自分の能力に対して適切な難易度のものに取り組んでいる
2.対象への自己統制感がある
3.直接的なフィードバックがある
4.集中を妨げる外乱がシャットアウトされている
音読について考えてみよう。
まず、1番については、発音、文法の基礎を固めてから適切な長さや難易度の音読を行うことで満たすことができる。
2番の自己統制感については、音読の場合、自己モニター能力といえる。中国語の場合、ピンイン(母音、子音、声調)を正確に読むこと、さらに文章になるとポーズや強弱、イントネーションなども入ってくる。これらについて自分で自分を一定程度評価できる状態で試行錯誤することが自己統制感につながる。
また、3番は音読の醍醐味だ。回数を重ねれば重ねるほどうまくできている、ここがダメだと自分でわかるようになる。できればネイティブに評価フィードバックしてもらえば、より楽しめる。
4番も重要だ。これはただ静かな邪魔のない環境であればいいというわけではなく、トレーニング自体に一定のシンプルな形式が必要だと思う。集中するには、あまり複雑なことはよくない。例えば、語学でも4技能に分けたバラバラとした学習は集中しずらい。音読はその点、文章を構造を理解しながら意味行為として声に出して読むというシンプルな形式であり、躓きにくい。つまり、集中が妨げられにくい。
音読に集中することで語学力が高まるのはもちろんだが、その過程で人は時間の流れを忘れ、ひたすらそのことに没頭し、なんとも言えない高揚感を得ることができる。
こうしてまた音読をしたくなり、ますます上達するというポジティブな循環が得られる。