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【chatGPTの限界】シンボルグラウンディング問題

昨年末からchatGPTが話題になっている。

実際に使ってみると、質問に対して的確な回答をもらえて感動する。

しかし、ここには大きな根本的な限界(問題)が存在する。

それは、シンボルグラウンディング問題である。

シンボルグラウンディング問題とは一言でいうと、記号を実世界に結び付けられないという問題のこと。以下に詳しくまとめたことがある。

現行のchatGPTは、世の中に存在するテキスト情報を大量に解析して、それを基に会話を行っている。

テキストデータということは、記号(シンボル)の外である<世界>との接点がない。だから、原理的に<世界>を知らないことになる。

つまり、伝聞情報で大量な知識を持っている知ったかぶりの人間のように、物事の最終的な体験を持っていない。

もちろん、主観的体験を持っているかのように振る舞うことはできる。それに、それらを持っている人間の言葉をベースにしているのだから、有益なことも言う。

さらに、創造もできる。論文などを生成することもできるだろうが、<世界>に対して実験を行うことはできない。

chatGPTで何ができるか?

といえば、最強のGoogle検索の達人(人間)と思えばいい。世界中のテキストデータを中心に沢山のデータに縦横無尽に瞬時にアクセスして、調べてくれる。

そういう人は、何も体験を持っておらず、「ネットにこう書いてありました」ときれいなレポートが書けるだけだ。

ただ、体験がなくても、人の役に立つもの、さらには人を感動させるものを作れる可能性も十分にある。




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