【ReHacQ】川上量生VS立花孝志の議論の本質
昨日、休みでゆったりしていたとき、You Tubeを開くとちょうどライブ配信をやっていて見てしまった。「緊急対談 川上量生、立花孝志【ReHacQ SP】」である。結果、リアルタイムで全部見てしまった。
非常に面白かったので、今日になって、要所をもう一回見てしまった(どんだけ暇やねんって感じだが、テレビっ子の自分は不覚にも興味を持ってしまったw)
自分の考えを述べておきたい。
いろいろな論点はあるが、一番大きいところだけにしよう。
そもそもの今回の趣旨
今回の討論の趣旨は以下だ。
https://twitter.com/gweoipfsd/status/1637403218358550532?s=20
川上さん「ガーシー議員の行為について、立花党首は刑事上の責任がなくとも道義上の責任がある」
立花さん「道義上の責任はある。ただ、一部の法を犯してでも追求する正義(NHK問題)があり、我々はそれを追っている」
つまり、法律を犯すといっても1〜10段階くらいでグラデーションがある。1といえば車のスピード違反程度のもの。大きなことを成し遂げるには、1〜3くらいのものであれば、無視してもいい。場合によってももっと大きなことも犠牲にする覚悟がある。違法なことをしたら、裁判で戦い決着をつける。というスタンスだ。
こう言われてしまうと、ぶっちゃけ、なかなか難しい。
1〜3ならまだいいが、5とか6とかの罪を犯したらそれはOUTとなるかもしれない。また、8なら一発アウトかもしれない。そのへんの線引が大きな論争になるかもしれない。
また、人によっては、1くらいの小さなものでも、法律で決まっていることが絶対だ!というスタンスの人もいるだろう。
結局、取り組んでいる課題(NHK)との相対的なバランスになるだろう。NHK問題は確かに、単純な一企業の問題というより、日本全体のメディア報道に及び、めちゃくちゃでかい問題と解釈することもできる。だから、見方によっては、正真正銘の大義ともいえる。
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ということで、実際、もうこれで結論が出ているのだ。
川上さんは、1もだめよ!なのか、3〜5はだめよ!なのか、そういう線引をするくらいしか反応することができないだろう。
ただ、そういう趣旨のど真ん中の議論はほぼされていなかった。。2時間半色々議論されているが、それは、議論の仕方とか、他の小さな論点についての言い争いみたいな感じだったと思う。
裁判は悪ではないだろう
言い争いの決着が中々つかないなか、立花孝志さんは「裁判しろ」といい、川上量生さんは「裁判なんかで解決するのはろくでもないやつ」という主張をしている。
これについては、立花さんが圧倒的に正しいだろう。
川上さん、立花さんの「裁判にする」というのが逃げだと主張するのはおかしい。
むしろ、裁判にしないで当事者間の示談や世論で何かしらの結果を出そうとするなら、京大卒であり、上場企業創業者の川上さんが圧倒的に有利だろう。川上さんに忖度する証言が出てくるのは予想できるから、客観性が損なわれる。様々な形でリソースを投入できる富む者が勝つ、それが現実。(もちろん、明らかに悪事だと説明できれば、富む者も勝つことはできないだろうが)
そういうリソース勝負になることを排して、一番客観的に甲乙をつけるなら裁判。(もちろん、司法が健全に機能している場合)
私は立花さん支持でもないが、普通に考えてそうだろう。裁判以外でいくら証拠を提出しても、その証拠の妥当性をどういうプロセスで客観化するのだろうか?
裁判に持ち込むのが逃げることと解釈されるのであれば、法治国家は終わりだ。
今後の展開は?
川上さんは、再戦したい!といっているが、もう上記の通り、大枠は結論が出ているので、勝ち負けも、リベンジもないのではないか?
立花さんからこの論争について、さらに進めることはないだろう。
一方の川上さんは、まだ再戦したいといっている通り何かしらしたいのだろう。
ここで、いくつか川上さんが主張しうる論点について考えてみたい。
まず、立花さんの主張を確認しよう。
「ガーシーの行為の道義上の責任はある。ただ、一部の法を犯してでも追求する正義(NHK問題)があり、我々はそれを追っている」
つまり、以下の前提がある。
法というものは、人間社会中でそのときの状況により言語化して明文化した仮のもので、常にアップデートの可能性がある
法の仕組みをより良くするには、法を破る必要も出てくる
法を破る場合は、できるだけ罪の軽いものであるべき。重いものはできるだけ破るべきではない
立花さんへのツッコミとしてあり得るものと、それに対する立花さんの回答予想を考えてみる。、
1.NHK問題の解決と、ガーシーの違法の可能性のある行為は関係がないのでは?
→NHK問題に取り組み政党が存続するためには、ガーシーの違法の可能性のある行為は関係がある。既得権益の暴露という点で共通する。
2.違法性のある1つ1つの行為を訴訟する
→川上さんとしての対処法は、違法性があると思われる行為を1つずつ訴訟して、その是非を社会的に確定すべきだ。もちろん、示談成立すればいいが、それが難しいので、これしかない。
立花さんとしては、名誉毀損などそこまで重くない罪に限ってリスクを取っているので、最悪負けてもそこまで痛くないと考えているのではないか?
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最後に、
せっかくこの二人が直接対談するなら、もっと大きな議題についての議論をしてもらいたかった。
以上、この動画を見て思ったことをメモとして書いてみた。