あっけな過ぎて。
とうとう、彼の家から私の私物を引き取る日だ。
体は、正直なもので、なかなか、しゃんと目覚めてくれない。
ダラダラしてしまう。
彼の留守に引き上げて欲しいとの事なので、
会わないが、万が一という事もうある。
綺麗にして会いたい。
鏡を久しぶりに見ると、クマだらけで、
目の周りも皺皺な私が映っている。
その姿を見てまた、泣いてしまう。
化粧をして、ピアスをつけ、めいっぱい
こ綺麗にした。
電車に乗り、彼の住んでる町まで、
涙が溢れてくる。
駅につき、彼の家まで歩く。
ゆっくり歩く。
いつもの.猫にあいさつして、
いつも、缶コーヒーとコーラを買ってた自動販売機がみえる。
コーラを買った。
階段を上がり、鍵を開け入る。
彼は.いなかった。
ほっとしたのと、寂しくて泣いた。
いつも、通りコーラも冷蔵庫に入れようとしたがやめた。
別れる相手からのコーラなんて飲みたくないだろな。と思い止まった。
洗い物も溜まっていたが、洗わなかった。
それも同じ理由だ。
荷物は、まとめてあった。
シャンプー、歯ブラシ、歯磨き粉、
洗顔料を捨てて、鍵を閉めて、
用意した封筒に入れ、新聞受けに、投げ入れた。
ありがとさんの思いを込めて。
涙が溢れて、止まっては拭ってしながら、
友達から、ついていけなくてごめんと、
電話が入り、案外大丈夫だった
と強かった。その後彼に、LINEを入れた。
最高に、優しくて、男前、時々残酷だ。
と言う主旨の内容と、色々な景色を見せてくれた事、大好きだった事、ありがとうと送った。
電車に乗り、地元につき大好きなサンドイッチ屋さんで、タマゴサンドを買った。
私の顔がやつれてたのか、スイートポテトの試作品を入れてくれた。試作品ですが、
甘い物でも食べて下さいと言われて、頷くことしか出来なかった。
家に着き、部屋着に着替えて、
サンドイッチを食べた。味がしない。
空っぽの体に、コーヒーとともに流しこむ。