長崎鼻のアートたち
宇佐神宮を後にして、田園風景の中をしばらく走る。
ほどなく、海岸線が見えてくる。途中にあるのは、
日本の夕陽百景にも選ばれている真玉海岸である。
真玉海岸#恋叶ロード との記載がある。豊後高田市内
から長崎鼻への道のりは、恋叶ロードと呼ばれている。
もう20年ほど早ければ。一人もくもくとペダルを回す。
ようやくお昼頃に、アートと花の岬 長崎鼻に到着。
ポップでアートな看板に、期待感が膨らんでいく。
幸せの黄色いハンカチ
恋叶ロードの最終地点。幸せの願い事を黄色いハンカチ
に書いて飾ってもらえるらしい。さすがに眺めるだけに
森 貴也 「なるべく高いところから空を見る」
展望台を兼ねたこの作品には登ることができる。
今は寂しげだが、夏には向日葵に囲まれる場所。
オノ・ヨーコ 見えないベンチ
石に刻まれた詩は、風景に彩りを与える。横には
念願の木。願い事を書いた短冊が吊るされている。
見えないベンチは海に向かって、また木の下にある。
全部で13箇所。敷地のいろんな所に設置されている。
戸田 裕介 「水土の門/天地を巡るもの‐Ⅱ(stageⅡ)」
風に運ばれる塵や水蒸気が視覚化されたものらしい。
泡沫というよりは、存在感と個体感が強い作品である。
藤本 由紀夫 「on the border~海を望む・海に臨む~」
実際に座って海を眺めることができる。座ることなく
ベンチそのものを眺めていた。もったいないことだ。
森 貴也 「Dream Egg 」
白いフレームの卵型のオブジェに、ワークショップの
参加者にて着色された作品。手作り感が伝わってくる。
木村崇人 「太陽と坐る」
ひまわりのオブジェの生み出す影は変化していく。
その下の流木のようなベンチも含めて作品である。
チェ・ジョン・ファ ~ 花のピラミッド「色・色・色」
段々畑の上にあるピラミッド型の花壇。夏にはひまわり
が咲き乱れる。展望台に立つ人も作品の一部となる。
不均質な自然と人の美術館 2020
コンセプトは、不均質な自然は美しい。
そんな自然の不均質さを、美術館の中の装置を通して
リアルに、不思議に感じることのできる場所である。
anno lab(あのラボ)という福岡を拠点に活動する
クリエイティブ・ラボが手掛けた常設美術館である。
※不均質な自然と人の美術館HPより動画参照
館内は太陽と月の部屋、海の部屋、森の部屋からなる。
この太陽と月の部屋は、屋根に設置された開口部から、
室内に光が差し込む。自分が動くにつれて、センサー
により開口部が開閉し、めまぐるしく光が差し込む。
太陽の角度や季節により、光の強さも変わってくる。
自然が装置によって視覚され、再体験できる場所。
こぢんまりとした所であるが、今までにない体験を
することができた。唯一でとても贅沢な空間である。
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