湖の側の茶房とBarと別荘と
もくあみの杜を後にし、また金鱗湖へと戻ってきた。
湖の側の建物には、茶房とBarが入っている。昼は
天井桟敷という茶房、夜は山猫というBarに変わる。
茶房を訪れてみると順番待ちの状況で、しばらく
待つことに。1階にある鍵屋という土産物のお店
に入ったり、周囲を散策するなどして時間を過ごす。
その茅葺きの門の奥には、静謐な時間が流れている。
原研哉氏の目に映る亀の井別荘。洗練された空間だ
金鱗湖の側に建つ茶房とBARと亀の井別荘。水辺の
雑木林の中に佇む建物の雰囲気がよい。亀の井別荘
の入り口は小さな茅葺きの屋根の門構え。その先に
広がっている別荘の風景や空間に期待感を抱かせる。
1911年に亀の井旅館を創業した油屋熊八が、その片腕
の中谷巳次郎とともに、1921年の大正時代に貴人を
もてなすために金鱗湖の側に建てたのが亀の井別荘。
そして孫の中谷健太郎氏は、1962年に亀の井別荘を
継がれ、ヨーロッパ各地を視察するなど、まちづくり
を学ばれ、ゆふいんを国内有数の温泉地に育てられた。
28歳、亀の井別荘を継ぎに東京から故郷のゆふいんへ
1971年、ヨーロッパを視察しまちづくりを学ばれる
1975年の地震から立ち上がるため町はひとつになる
そして中谷氏は、ゆふいんの歴史を記憶へと残す
亀の井別荘には足を踏み入れてはいないが、歴史を
知る程に身近に感じられるものがある。いつかそこに
込められた想いを感じに、ゆっくりと宿を訪れたい。
また、茶房の天井桟敷も訪れることはできなかったが、
BARにはまた戻ってこようか。これから美術館を巡り、
ゆふいんの町を楽しみ、温泉にも浸かってなどと予定
を思い浮かべる。帰りに予約している特急に間に合う
ように。ひとまず自転車で走りながら予定を考えよう。